イヤホン部門では新興メーカーが躍進するいっぽう、ヘッドホンの分野では歴史あるメーカーの強さが目立つ 結果となった。ヘッドホン部門2、3ではゼンハイザーのモデルHD 660 S、HD 820がベストワン。どちらも、 このカテゴリーの定番製品として長くランクインしそうだ
第1位:オーディオテクニカ ATH-MSR7b
オープン価格(実勢価格3万円前後)
ベストバイでも常連の人気モデルに、さらに改良を加えた最新版。45mm口径の 「トゥルー・モーション“ハイレゾ”ドライバー」には、振動板をDLC(カーボン)コーティングして高域特性を向上させている。音楽をダイナミックに描き出すよさは従来モデルから継承しながら、空間の広がりや微小音の再現性が高まり、さらに高度な表現力を身につけた。ヴォーカル再生では強弱のニュアンスや色気が増し、表情の豊かさがよく味わえる。完成度の高い仕上がりだ。(鳥居)
第2位:ソニー MDR-1AM2
オープン価格(実勢価格3万円前後)
ソニーの定番ヘッドホンのマーク2モデル。外観上大きな変更点は見当らないが、新設計の40mm径HDドライバーに採用された「フィボナッチパターングリル」は、フィボナッチ数列を参考にした曲線で開口部が均等化され、空気伝搬がスムーズなのだとか。バランスケーブルが標準付属というのも新しい。前モデルと比べると、分解能が向上している。(小原)
第3位:JVC HA-MX100-Z
¥24,800(税込)
音楽リスニング用のヘッドホンを大きく区別すると、ユーザーの嗜好に寄り添って、低域の迫力など特定の表現を重視したもの、そして原音に忠実な音を重視するスタジオモニター型のものがある。本機は、JVCとビクタースタジオの共同開発で2011年に誕生した名機HA-MX10-Bをハイレゾ対応とした正しい「モニター」タイプだと言える。(土方)
第4位:フォステクス T60RP
¥32,000+税
フォステクスが得意とする平面駆動タイプの振動板を生かしつつ、音楽鑑賞用として仕上げられたモデル。高耐熱ポリイミドフィルムに銅箔エッチングを施した独自の振動板と、ウッドハウジングを採用。音源の持ち味を素直に引き出しながら、開放感に富んだサウンドを楽しませる。ここ1番のオーケストラの吹き上がりのよさは格別。(藤原)
第5位:デノン AH-D1200
オープン価格(実勢価格1万9,000円前後)
50mm口径の振動板とネオジウム・マグネットによるドライバーを採用した、デノンのミドルクラスモデル。アルミダイキャスト製のハンガー部など、堅牢さを求めるだけでなくモダンで美しい外観に仕上がっている点も好ましい。中高域の艶やかな鳴りが特徴的で、ゆったりとした低音とあいまって聴き心地のよい音を楽しませてくれる。(鳥居)
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