執筆陣
『哀歌-aiuta-/八代亜紀』SACD/CDハイブリッド盤/ステレオサウンド オリジナルソフトの魅力を語る68
ジャズとボサノバで鍛え上げた独特のグルーブ感。非演歌・八代亜紀のジャジーな魅力に溢れた1枚
「なみだ恋」、「雨の慕情」、「舟唄」と、日本の歌謡史に残るようなビックヒット曲が多いだけに、八代亜紀と言うと、どうしても大御所、演歌歌手のイメージがつきまとうが、彼女独特のビブラート、グルーブ感は意外なほどジャジーだ。
八代亜紀の歌手としての生い立ちを遡っていくと、なるほど、と合点がいく。15歳から地元のキャバレー、クラブで歌い始めているが、そのほとんどがジャズとボサノバ。その後、東京・銀座のクラブに活躍の場を変えるが、得意の楽曲は変わっていない。
Stereo Sound REFERENCE R...
執筆陣
『BIG BAND SUPREME ~華麗なるビッグバンドサウンド~/角田健一ビッグバンド』SACD/CDハイブリッド盤&33 1/3回転アナログレコード/ステレオサウンド オリジナルソフトの魅力を語る67
全編新録音で臨むミキサーズラボ45年記念盤。情報量も音場のクリアネスも申し分ない仕上がり
ワーナーミュージック・ジャパンからリリースされる角田健一ビッグバンドの作品も、本作で遂に5作目。しかも制作に携わるミキサーズラボ創立45周年記念ということで、今回は全編新録音、2010年の『BIG BAND STAGE』に収録されていた2曲(①/⑩)は新たに編曲した2024年版で録音されている。その収録時のサックスとブラスセクションにノイマン製のビンテージ・マイクM49とU67を使うという贅沢なディレクションにも注目だ。
この2つのマイク、前者は1951年、後者は1960年の発売で、いずれも真空管式...
執筆陣
『Stereo Sound REFERENCE RECORD Vol.10 ~ドイツ・グラモフォン・ベスト・レコーディング』LP 2枚組 33 1/3回転 180g重量盤/ステレオサウンド オリジナルソフトの魅力を語る66
クラシックの名録音・名演奏の醍醐味が満喫できる山中先生厳選の名曲コンピレーションがLP化
1995年に63年の生涯を閉じられた山中敬三先生は、編集者時代ぼくがもっとも敬愛するオーディオ評論家のお一人だった。ステレオサウンド誌創刊間もない頃からの筆者で、HiVi誌においても1985年以降様々な企画に参加されている。初めて先生の杉並のお宅にうかがって、バルコのプロジェクターでユニテル制作のオーケストラ演奏のレーザーディスクを見せていただき、EMT 927Dstでナット・キング・コールのLPを聴かせてもらった、あのときの感激は今なお忘れることはできない。
Stereo Sound ANALOG...
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『Contemporary Records Vol.2』SACD/CDハイブリッド盤/ステレオサウンド オリジナルソフトの魅力を語る65
名エンジニア・ロイ・デュナンの代表作を名手スティーヴ・ホフマンが忠実にSACD化
ジャズの名エンジニアとして、東海岸のルディ・ヴァン・ゲルダーと並び称されるのが、西海岸のロイ・デュナンだ。彼がハウスエンジニアとして活躍した「コンテンポラリー・レコード」の諸作は、リアルなプレゼンス感とナチュラルな声/楽器の質感とが相まって、オーディオ的な自然さと生々しさという点で音にうるさ方の人々から熱く支持されている。そうした背景もあって、ステレオサウンドから「Best Sound Selection」のボックスとして選りすぐりの5作品が発売されているのである。
デュナンの録音は、最小限の数のマイクでの...
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『over/オフコース』45回転アナログレコード&SACD/CDハイブリッド盤/ステレオサウンド オリジナルソフトの魅力を語る64
1981年発売とは思えない名録音の名盤。 張り裂けんばかりの心の叫びをリアルに実感
オフコースの代表作と言っていい9作目の名盤『over』が、SACD、45回転の高音質アナログ盤としてそれぞれステレオサウンドから発売された。どちらもオリジナルのマスターテープを使用し、選りすぐりの名機を使ってありのままの制作が行なわれている。特にアナログ盤はデジタル機材での処理を一切介さない徹底的にこだわった制作となっている。
Stereo Sound REFERENCE RECORD
LP 2枚組 45回転&SACD/CDハイブリッド盤『over/オフコース』
(ユニバーサル ミュージック/ステレオサウ...
執筆陣
『We are/オフコース』45回転アナログレコード&SACD/CDハイブリッド盤/ステレオサウンド オリジナルソフトの魅力を語る63
時代を超えた傑作の真の姿が初めて聴けた。一生愛聴するにふさわしい仕上がりに感動
オーディオファイルは音質に優れたタイトルを後生大切にしている人種だ。そして、そのタイトルの音楽性が自身の音楽的価値観と重なれば、文句なしだろう。ステレオサウンドが手掛けたオフコース『We are』は45回転のアナログ盤とSACD/CDハイブリッド盤が発売されており、どちらもそんな存在になりそうなタイトルだと僕は思う。
オフコースは1967年から1989年にかけて活躍した日本のバンドで、『We are』はオフコース5人時代の最高傑作と評価する方も多い。オリジナルの録音は1980年で、ボズ・スキャッグスなどのサウ...
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『美空ひばり/ナット・キング・コールをしのんで~ひばりジャズを歌う』LP 2枚組 45回転 180g重量盤/ステレオサウンド オリジナルソフトの魅力を語る62
昭和を代表する大歌手・美空ひばり。黄金期の天才歌手の妙技がリアルに甦る
昭和を代表するいちばんの大歌手、歌謡曲の女王といったら、このひとに相違ないだろう------美空ひばり。
ひばりは1937年、横浜の生まれだ。江戸っ子三代・浜っ子三日、などと首都東京にたいする港神奈川=横浜の気安さ、敷居の低さを愛でる土地柄もあるけれど、10歳になるかならないかの小学生でデビューしたひばりの歌声はたちまち庶民の心を掴み、あれよあれよの天才少女階段を駆け上りながら日本全国津々浦々でスーパーアイドルに育っていった。そして1964年、27歳の年に「柔」を歌って日本レコード大賞最高の栄誉となる大賞を獲得。みず...
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5ウェイ・カスタムスピーカー採用劇場で、10月4日公開の注目作『シビル・ウォー アメリカ最後の日』音響体感上映会開催
注目の『シビル・ウォー アメリカ最後の日』10月4日についに公開
今週金曜日10月4日にいよいよ日本で公開される、A24製作のアレックス・ガーランド監督作品『シビル・ウォー アメリカ最後の日』。本作は衝撃的な内容を扱った作品であり、また音が凄い映画としても大きな話題となっている。
音の凄さを味わい尽くすため、IMAXやドルビーシネマなどのPLF(プレミアム・ラージ・フォーマット)と呼ばれる高品質スクリーンでの鑑賞を楽しみにされている方も多いだろう。
『シビル・ウォー アメリカ最後の日』アレックス・ガーランド監督記者会見リポート。“この作品は、ファシズム対デモクラシーという構造を描いている...
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25周年を迎えたCEATEC が10/15(火)から開催。ブルーレイディスク・アソシエイション(BDA)創立20年の記念パネルディスカッションにもご注目
25周年を迎えるCEATECが10月15日から開催
デジタルイノベーションの総合展CEATEC(シーテック)が、2024年10月15日(火)から18日(金)の4日間の会期で、千葉県千葉市の幕張メッセにて開催される。
今年はCEATECは25年を迎える記念の年となる。「Toward Society 5.0」のコンセプトのもと、CEATEC 25 周年の特別テーマ「Innovation for All」を掲げ、最新技術の展示に加えて、様々な特別企画やコンファレス・イベントなどが実施される予定だ。
CEATEC 2024
2024年10月15日(火)~18日(金)
プレミアムタイム
10月15...
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『StereoSound REFERENCE RECORD/石川さゆり』SACD/CDハイブリッド盤/ステレオサウンド オリジナルソフトの魅力を語る61
石川さゆりの名唱を、録音し続けてきた名手・内沼映二。彼自身の選曲で選び抜かれた12曲がダイナミックに味わえる
名歌手・石川さゆり。その録音を長らく担当している名エンジニアの内沼映二氏。彼が録音した石川さゆりの数々の名曲の中から、彼女の歌唱力・表現力・声質を存分に味わえる楽曲を内沼氏自身が12曲選曲、フラットトランスファーで収めたSACD/CDハイブリッド盤が本作だ。
Stereo Sound REFERENCE RECORD
SACD/CDハイブリッド盤『StereoSound REFERENCE RECORD/石川さゆり』
(テイチクエンタテインメント/ステレオサウンド SSMS-07...
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HiVi2024年秋号、9月17日発売。『デューン 砂の惑星PART2』を筆頭に、『ネット動画 最強攻略術』、『最新高画質テレビ9機種テスト』の三大企画にご注目
巻頭特集 『デューン 砂の惑星PART2』
UHDブルーレイで発売されたドゥニ・ヴィルヌーヴ監督最新作『デューン 砂の惑星PART2』。3年ぶりにお目見えとなったSF大作の続編の魅力をHiVi流にとことん紹介していきます。
前半のパートでは、本作に込められた映像、音響の両面のこだわりを徹底的に探ります。プロジェクター、AVセンター、パワーアンプ、サラウンドスピーカーなど、最新モデルをHiVi視聴室に持ち込み、ホームシアターならではの緻密かつ濃密でエモーショナルな視聴体験を詳しくリポートいたします。
後半のパートでは、本作品の映像と音響を支えている撮影監督グレイグ・フレイザーと、サウンドデ...