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【麻倉怜士のCES2019レポート10】ELACブースでは、アンドリュー・ジョーンズ初のJETトゥイター搭載スピーカー「Carina」シリーズが話題に
今年のアンドリュー・ジョーンズには驚いた。このところCES取材では、必ずベネチアンタワーのELACブースを訪ねているが、なんとアンドリューがJETトゥイター付きのスピーカー、「Carina」シリーズを開発したというではないか。
製品の位置づけとしては既存のUni-Fiシリーズ(これもアンドリューが設計)からのステップアップモデル、だ。ブックシェルフが「BS243.4」($1,200)、トールボーイが「FS247.4」($2,400)、センターが「CC241.4」(未定)だ。
アンドリューが、エラック伝統のJETトゥイター(ハイルドライバー)を手掛けるとは、意外な展開だ。これまで、ドイツ・...
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【麻倉怜士のCES2019レポート9】LGディスプレイが、クリスタル・サウンド・OLEDの進化方向を明かした
有機ELパネルに付加価値を加えるために、LGディスプレイが開発した、ガラス振動発音の「クリスタル・サウンド・OLED」の最新仕様が分かった。
この技術が登場して今年で3年目になるが、毎年改良されている。当初はアクチュエーターを2基、左右に付けていたが、2019年から第2世代として左、中央、右の3アクチュエーター構造が標準(MINIMAL DESIGN)になった。すでにソニーの有機ELテレビの昨年モデル「A9F」シリーズでは、3アクチュエーター構造の「アコースティック サーフェス オーディオ プラス」として採用されている。
周波数特性でみると、第1世代の2アクチュエーター方式は180Hz~...
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【麻倉怜士のCES2019レポート8】2018年度 アメリカのDEG大賞、決定。Dolby、ワーナー・ブラザース、ソニーが受賞
毎年の年明けの恒例はDEG(The Digital Entertainment Group Japan)ブルーレイ大賞の選定だ。私はDEGジャパンの審査委員長だが、同時にクォリティ部門の審査員でもあり、コンテンツメーカーが自薦した作品を今、精査している。2月中旬の発表を楽しみに待たれよ。
アメリカの2018年度DEG大賞は1月9日、ラスベガス・コスモポリタンホテルで開催されたDEG主宰の年次パーティで、発表された。製品評論家、業界紙記者、専門誌編集者などによって選ばれた賞には、3つの部門がある。
まずもっとも名誉あるDEGの創設者の名前を取ったEmiel N. Petrone Innov...
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【麻倉怜士のCES2019レポート7】LGエレクトロニクスが、世界初の「巻き取り型4K有機ELテレビ」を発表。「消えるテレビ」は生活を変える
遂にLGエレクトロニクスが、世界初の「巻き取り型4K有機ELテレビ、LG SIGNATURE OLED TV R」」を発表。
「LGエレクトロニクスは、発売できないものはCESに出展しません」(会場担当者)というので、今年中に発売されることは確実だ。すでに流通業者との折衝が始まっているという。
使わない時は、ボックスに収められ、リモコン操作で立ち上がる。途中で止めることで情報を表示する横長ディスプレイ、映画用の横長21:9アスペクト、通常16:9アスペクトの3種類の異なるアスペクト形態が得られる。
「消えるテレビ」は生活を変えるだろう。テレビが観たいときだけに、画面が出てくるのだから。
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【麻倉怜士のCES2019レポート6】ソニーが、8K液晶テレビ「MASTER Series Z9G」シリーズを展示。このアップコンバートは超絶的だ!
ソニーはCES2019で、8Kテレビ「Z9G」を発表。有機ELではなく液晶だ。98/85型で展開する。注目すべきポイントは、①大画面での8K展開、②HDRをさらにインプレッシブにする白ピークの伸び、③8Kへのアップコンバート技術だ。
詳しくは近日公開予定の、長尾和芳・ソニービジュアルプロダクツ企画マーケティング部門
部門長のインタビュー記事を参照いただきたいが、私的に、ひじょうに注目したのが、③のアップコンバートだ。
昨秋のIFAのインタビューで、高木一郎・ソニービジュアルプロダクツ/ソニービデオ&サウンドプロダクツ社長が、こう言っていたからだ。「まだ8Kは早いです。現実には4Kが中心で...
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【麻倉怜士のCES2019レポート5】パナソニックの最新4K有機ELテレビは、格段の進化を遂げていた。筒井俊治 テレビ事業部長が語る、画質のためにやりたかったこと
麻倉怜士さんのCESレポート恒例、メーカー直撃インタビューをお届けする。2019年の第一弾に登場いただくのは、パナソニックの筒井俊治 テレビ事業部長。同社はCES2019のブースでは、自動運転時代を見据えた様々な通信ソリューションや、映像・音響技術を活かしたエンタテインメント体験などを展示している。そしてオーディオビジュアル関連では、4K有機ELテレビ「GZ2000」シリーズの画質が話題を集めている。まずはそのGZ2000がテーマとなった。(編集部)
関連記事 【麻倉怜士のCES2018レポート08】
パナソニックの有機ELテレビの画質がさらに向上! テレビ事業部・筒井事業部長を直撃した...
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【麻倉怜士のCES2019レポート4】ソニー、3Dオーディオフォーマット「360 Reality Audio」を提案。全天球でのイマーシブサラウンド音響が魅力的
ソニーがイマーシブ(3D)サラウンドに独自規格で名乗りを上げた。「360 Reality Audio」だ。
ソニーは2010年以降の、オーディオシーンをリードしてきたという自負がある。2013年にハイレゾ宣言をして、2チャンネルでの高音質化を推進してきたソニーが、ハイレゾの次に訴えるのが、イマーシブサラウンドだ。
ソニー専務・ソニービデオ&サウンドプロダクツ社長の高木一郎氏はこう語る。
「ソニーのオーディオは360 Reality Audioに注力したい。2013年以降、プレミアムオーディオの領域を広げるために、ハイレゾをプロモートしてきましたが、今後は同時に並行して、“音場”という新し...
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【麻倉怜士のCES2019レポート3】パナソニック新有機ELテレビ、TX-65GZ2000の画質改善は大胆だ。輝度向上と白部階調再現の改善、「AI HDRリマスター」「Dolby Vision」などを満載
パナソニックのプレス・カンファレンスでは、単に「GZ2000」というモデルナンバーがプレゼンされただけの、パナソニックの4K有機ELの新製品。MGMグランドホテルのパナソニックスウィートで、現行のTX-65FZ1000とTX-65GZ2000を比較したところ、特に高輝度部のグラデーション部と精細感にたいへん大きな違いがあることが分かった。
テレビ事業部長の筒井俊治氏へのインタビューが別記事にあるが(明日公開予定)、そこで述べられているように、①有機ELパネルのモジュールユニット購入ではなく、オープンセル方式で有機EL部だけ購入し、周辺回路、T-Con(タイミング・コントローラー)、熱対策...
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【麻倉怜士のCES2019レポート02】中国の大手テレビメーカー、ハイセンスのレーザーテレビは、着実に画質が向上
CES会場では新しいディスプレイ技術がいくつも紹介されているが、以前から技術としては存在するも、あまり顧みられていないアイテムに徹底的にこだわり、推進しているのが中国の大手テレビメーカー、ハイセンス。
「テレビメーカーとして中国でナンバーワン、世界規模でも4位」(1月7日に開催されたプレスカンファレンスでの発言)という。今回の目玉はレーザー光をDLPで変調してスクリーンに投写する「レーザーテレビ」だ。
レーザー光をDLPデバイスで変調し、その光を超短焦点レンズにて、スクリーンの至近距離から上方に投映するという仕組だ。2014年からCES出展を始め、当初は解像度が2Kだったのを4Kに高め、...
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オーディオテクニカも、CES 2019に出展。発売中の人気モデルに加えて、初登場となるノイズキャンセリングヘッドホンやターンテーブルなど11製品を展示
オーディオテクニカは、米国ラスベガスで開催中のCES2019に出展、日本国内でも発売中の完全ワイヤレスヘッドホン「ATH-CKR7TW」を始めとするワイヤレス製品の他、ハイエンドのポータブルヘッドホン「2000Ti」シリーズ、ターンテーブルやカートリッジといった各種アナログオーディオ製品などを展示している。
それら現行モデルに加え、ワイヤレスノイズキャンセリングヘッドホンやターンテーブルなど初お披露目となる製品も並んでいる。
ワイヤレスノイズキャンセリングヘッドホンは、シリーズ最高峰のデジタルハイブリットANCを搭載した「ATH-ANC900BT」、エントリークラスモデルながら長時間再生...
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【麻倉怜士のCES2019レポート01】世界最大級の国際家電見本市、今年もいよいよスタート。8Kテレビ&放送や5Gの話題を麻倉さんがお届けします!
今年も現地時間1月8日〜11日の4日間、アメリカ・ラスベガスで「CES(コンシューマー・エレクトロニクス・ショウ)2019」が開催される。それに先駆けて、記者会見や基調講演がスタート、既に各社から力の入った製品や技術の発表が行なわれている。StereoSound ONLINEでは、今年もCES2019リポートをお届けする。リポーターはもちろん、麻倉怜士さんだ。(編集部)
麻倉怜士がCES2019のみどころを大指南!
正月はCESで明ける。1月7日、オープニング1日前の恒例のプレス・カンファレンスデイ。LGエレクトロニクス、パナソニック、サムスンエレクトロニクス、ハイセンス、TCLなどのC...