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【麻倉怜士のCES2019レポート22】CESで見つけた超ユニークな面白アイテム。名門RCAの100周年記念ミュージアムは、ビンテージAVの宝庫
CES中央ホールのテクニカラーブースでは、RCAの創業100年を記念し、名門電機メーカーが開発してきた多数の銘機が展示されていた。
1919年10月17日、RCA(Radio Corporation of America)が設立。1926年に放送会社NBCを設立する。1929年にはビクタートーキングマシン(当時の日本ビクターの親会社)を買収し、RCA VICTORブランドを展開。そのため日本ビクターはアメリカに輸出するブランドとして「ビクター」でなく「JVC」にせざるを得なくなった。
その後、ラジオ、テレビを積極的に開発。80年代に社運を賭けた、静電容量方式のビデオディスクCEDが大失敗...
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【麻倉怜士のCES2019レポート21】CESで見つけた超ユニークな面白アイテム。今年はスマート対応機器が充実
声でコントロールする、「スマート・シャワー」
フランスはエクス=アン=プロヴァンスに本拠を置くスタートアップ企業、eddo.dropのスマート・シャワー。ジェスチャーもしくは声の指示で、お湯の出/止めをコントロールし、無駄なお湯を流さない。
どのくらい水を節約したかが、ディスプレイされる。スマホで事前に好みの温度を設定するので、面倒な温度調節が不要。スピーカー内蔵でスマートフォンのプレイリストを聴きながらシャワーできる。3月に発売予定だ。
Windows10を内蔵した、「スマート・プロジェクター」
フランス・パリのスタートアップ、Adokはスマート・プロジェクターを開発。Windows1...
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【麻倉怜士のCES2019レポート19】「SL-1200MK7」「SL-1500C」は“賢い” ターンテーブルです。テクニクス担当者が熱く語る
CES2019のパナソニックブースでは、テクニクスの新製品にも大きな注目が集まった。それがDJ用アナログターンテーブル「SL-1200MK7」と、幅広いユーザーに向けた「SL-1500C」だ。特にSL-1200MK7は、前モデルの「MK6」から約9年ぶりであり、プロのDJからの期待も大きい。今回はこれらテクニクス新製品の詳細についてインタビューを実施した。対応いただいたのは、パナソニック 執行役員 アプライアンス社副社長・技術本部長・テクニクス事業推進室長の小川理子さん、テクニクスCTOの井谷哲也さん、ホームエンターテインメント事業部 商品技術部の水俣直裕さんの3名だ。(編集部)
テクニ...
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【麻倉怜士のCES2019レポート18】いよいよ見えてきた“ポスト有機EL”。サムスンが、219型6KマイクロLEDディスプレイ「The Wall」を展示
サムスンエレクトロニクスのブースでは、マイクロLEDの219型超大画面ディスプレイ(6K)「The Wall」が光輝いている。
今、市場では有機ELテレビが人気だが、マイクロLEDは“ポスト有機EL”の最有力候補として、業界で注目の的になっている。もともとはソニーが2012年CESで開発発表を行なった55型フルHDの「Crystal LED Display」が元祖。
ソニーは2016年にマイクロLEDをモジュール方式にまとめた「CLEDIS(クレディス)」を発表。昨今は、8Kのパブリック・ビューイング用のディスプレイとして、その高画質振りが羨望の的になっている。CESでもソニーブースに、...
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【麻倉怜士のCES2019レポート17】日本のヘッドホン・ベンチャー、ambie。「環境音を聞くイヤホン」でアメリカ進出へ
日本のヘッドホン・ベンチャーが、アメリカ市場を開拓せんとサンズエキスポのスタートアップ専門のユーレカパビリオンで自社製品を展示。来場者の反応もたいへんよいという。ソニーとベンチャーキャピタルWiLの共同出資になる、ambie(『アンビー』と発音。本社は東京)だ。
製品は、通常のイヤホンの完全に逆で、環境音がダイレクトに聴こえるイヤホンだ。開発者の三原良太ディレクターによると、「当社のイヤホン製品は、耳を塞ぐことなく音楽が楽しめ、“聴く”と“聞く”が両立でき、“ながら聴き”ができます。会話をしながら、料理しながら音楽を楽しめるイヤホンなのです」。
一般的なイヤホンは、完全に耳を覆う。周囲の...
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【麻倉怜士のCES2019レポート16】「SHARP is Back」 4年ぶりにブース展示を行なったシャープの石田副社長に、アメリカ展開の今後を聞いた
CES2019では、シャープが4年ぶりにブースを出展、事業ビジョンの「8KとAIoTで世界を変える」を掲げ、「8K」「AIoT」「Smart Home」「Business」の4つのエリアで様々な展示を行なった。そんなシャープの取締役 副社長執行役員AIoT戦略推進室長 石田佳久氏を、麻倉さんがインタビューした。以下でその詳細を報告しよう。(編集部)
アメリカの皆さんにシャープの取組を知ってもらいたい
麻倉 「SHARP is Back」ですね。まずは、今回CESに出展した狙いからお聞かせください。
石田 CESには4年ぶりのブース出展になります。去年は別会場のプライベートブースで展示をし...
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【麻倉怜士のCES2019レポート15】LGエレクトロニクスが、家庭用ビール製造機「LG HomeBrew」を作った
LGエレクトロニクスが家庭用クラフトビール製造機を開発。衣服を活性化させるスタイラーにも相当、驚いたが、ビール製造機とは! モルト、イースト、ホップの3種類のカプセルをセットし、ボタンを押すだけで、美味しいビールが飲める。発酵への最適温度制御、自動洗浄機能が技術的なポイントだ。
作れるビールタイプは、①ホップの薫りが豊かな「アメリカンIPA」、②香りと苦みが特徴の「アメリカン・ペールエール」、③フルボディな「イングリッシュ・スタウト」、④辛くて美味しいベルギー式白ビール、⑤ドライなチェコのピルスナーの5つ。
私はカプセルで美味しいコーヒーが簡単に作れるネスカフェのドルチェグストを愛用して...
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【麻倉怜士のCES2019レポート14】採用会社が急増した「HDR10+」。実はUHDブルーレイ『メアリと魔女の花』もHDR10+だった!?
パナソニック、サムスン、20世紀フォックスの3社が制定したダイナミック・メタデータHDR規格「HDR10+」。3社はライセンス管理会社(LLC)を設立し、2018年6月20日、ライセンスプログラムが開始された。
大きなハイライトは昨年9月のIFA。直前にSoC、コンテンツ、制作ツールなどの5つのカテゴリ
ーから19社が採用を発表していたが、IFAが始まってすぐに26社まで増えた。さらにその後のCESまでの半年で59社が正式にアダプター契約を結んだ。
わずか半年で、倍増以上だ。HDR10+は勢いが強いのである。外部認証拠点(テストセンター)も順調にワールドワイドに展開する。これまでの日本、...
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【麻倉怜士のCES2019レポート13】ソニーの8K液晶テレビ「Z9G」は、大型テレビの未来を具現化している。アップコンバートから音質改善まで、その完成度に感心する
CES2019会場でのメーカー直撃レポート第二弾をお届けする。今回はソニーブースに展示された8K液晶テレビ「Z9G」シリーズについて。8K解像度を備えたモデルで、液晶式ながら黒再現の向上や視野角拡張など、高品質のための技術が多数盛り込まれている。「MASTER Series」のトップモデルとなるZ9Gはどのようにして企画・開発されたのか。ソニービジュアルプロダクツ株式会社の企画マーケティング部門 部門長(兼商品戦略部長)の長尾和芳氏にうかがった。(編集部)
2019年は大画面化がさらに加速する
麻倉 今日はよろしくお願いいたします。CES2019の展示では、やはりZ9Gが圧巻でしたね。し...
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【麻倉怜士のCES2019レポート12】シャープが一眼デジカメのような8Kカメラを開発。これを機会にこれからの高級デジカメは、8K動画が標準になろう
エコシステムとして8Kワールドを展開するシャープは、8Kカメラ開発にも、熱心に取り組んでいる。なにしろ8Kカメラがなければ、8K作品がつくれないわけで、8Kワールドの、まさに本当の基盤は8Kカメラなのだ。
まず、昨年に放送局、プロダクション向けにプロフェッショナル・カムコーダー「8C-B60A」を発売。実質的にはアストロデザインのOEMだ。名古屋のメーテレ(名古屋テレビ)が、民放第一号として購入してくれた。
でも低価格と言っても小売価格880万円とあっては、なかなか広範には拡がらない。そこで自社にて、プロシューマー向けの8Kカメラを開発した。CESのシャープブース(4年振りにCES出展)...
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【麻倉怜士のCES2019レポート11】Dolby Visionが、ハリウッドコミュニティで高い評価を集めている。その最新動向が分かった
パナソニックが新型有機ELテレビ「GZ2000」シリーズにDolby Visionを採用したことで、HDRの元祖、Dolby Visionに対して再度、注目が集まっている。
ドルビー研究所は例年、CES季節に別会場でプレス向けのイベントを開催しているのだが、今年は見送られた。そこでドルビー研究所に直撃し、ドルビービジョンの最新動向を聞き出した。
まず話題のパナソニックだが、昨2018年のCESでは、Dolby Vision入りのUHDブルーレイプレーヤーを発表しておきながら、テレビにはDolby Visionを入れず、自らが開発に携わったHDR10+のみを採用していた。
今回のGZ200...