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ダリの「OBERON 9」は、独自設計のユニットにより太くて逞しいサウンドを聴かせるシリーズ最上位機種
今や北欧を代表するスピーカーメーカーとなったダリ。1983年、ピーター・リンドルフによってデンマークで設立されたダリは、以来数多くの製品をリリースしてきた。その中でもオベロンは、豊富なラインナップを誇る同社がエントリークラスのユーザーのために作り上げたスピーカーシリーズである。
オベロン9はシリーズモデルの最上位機種。これまで2ウェイを主体に製品を発表してきたこのシリーズにあって初めて3ウェイで構成されている4基のユニットを配置した高さ117.2cmの大型モデルである。
オベロン9にもすべて自社製のユニットが採用されているが、23cm口径のウーファーと18cm口径のミッドレンジには、上位...
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英国スコットランド、ファイン・オーディオのスペシャルプロダクツ、F501SP。音場の広がりは期待以上!
2017年、英国スコットランドのラナークシャーにファイン・オーディオという新しいスピーカーブランドが誕生した。ファイン・オーディオの「ファイン」はFYNEと綴り、スコットランドの美しい湖の名前から付けられたということだが、フラッグシップ機を聴くにつけ、ぼくには英語のFINE=素晴らしいという意味が込められているように思えてならなかった。
スピーカーの専業メーカーとしてはおそらくもっとも新しい企業のひとつだが、メイド・イン・UKを基軸にエントリーからハイエンドモデルまで手掛ける意気軒昂な集団である。製品群の中軸を担う500シリーズの中のスペシャルプロダクツとして発表されたのがF501SPだ...
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エアパルスのDAC内蔵アクティブスピーカー「A100 BT5.0」は、あらゆる環境で力を発揮する万能性が魅力
エアパルスA100 BT5.0(以下A100)は、ステレオサウンド誌の218号でレビューした際も印象のよかったスピーカーシステムで、さらに本誌前号でも伊藤隆剛氏のレビューで、本機の素晴らしい能力の一端が伝えられている。というわけで、今号では優れたパワードスピーカーという以上に機能豊富なA100のマルチパーパスな能力に着目、A100の魅力を多面的にディグしてみた。
A100はかのフィル・ジョーンズが設計した、と書くとベテランのオーディオファイルなら、かつて氏が設計して世界的に大ヒットした小型スピーカーシステム、アコースティックエナジーAE1を思い出されるだろう。フルデジタル構成のアクティブ...
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モニターオーディオ、内容を一新した5.1chサラウンドスピーカーセット「MASS-2G Series」は、見た目以上にリッチな音響が快感
確かなクォリティとスタイリッシュな外観で人気を集めたモニターオーディオの5.1chサラウンドスピーカーセット、MASSシリーズが内容を一新、より魅力的なシステムへと生まれ変わった。
まず球体型の可愛らしいエンクロージャーに注目していただきたい。素材は高剛性コアMDF材をグラスファイバーで強化したABSで、指先で軽くたたいても、安っぽい共振は皆無。この造りのよさは密閉型の優位性を引き出すためにも有用である。
サランネットに加えて、スピーカーターミナルを覆うバックカバーも備え、前後からサンドイッチするように装備する。いずれも高級感のある織り布仕上げで(グレー系とホワイト系の2色)、全方位から...
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スピーカーメーカーの雄JBLの モニタースピーカー4349。大口径ウーファーならではの迫力サウンドを聴かせる
オーディオファンなら知らない者はいないスピーカーメーカーの雄、JBLがスタジオモニターシリーズ初の4320と4310をリリースしてから50年が経過した。その節目となる2020年に新たなるモニタースピーカーの第一弾として登場したモデルが4349である。もっとも、同社のモニタースピーカーの原点は1962年に遡るC50SMなので、そこから数えれば60年近い歳月が流れたことになる。
4349の特徴は、JBLのレゾンデートルともいえるホーンとコンプレッションドライバー、そして大型のウーファーを採用していることだ。新型のD2ドライバーとHDIホーンを組み合わせ、こちらも新設計の300mm口径ウーファ...