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JVCケンウッド D-ILAプロジェクター 商品企画部3G 那須洋人さんに伺う。HDR時代にこそ求められる『原画探求』の思想
ビクター(現、JVCケンウッド)は昨2022年、D-ILAのデバイス開発から25周年という節目に当たり、これまでの集大成ともいえるハイエンドなプロジェクター、DLA-V90R LTDをリリースした。今回の本連載の主人公は、その立役者の一人であるJVCケンウッド・メディア事業部商品企画部3Gの那須洋人さんだ。
ホームシアター用のD-ILAプロジェクターは、業務用モデルの流れを汲む2003年のDLA-HX1に初搭載、家庭用モデルとして全面的新設計されたのは2007年にリリースされたDLA-HD1からとなる。以後、ビクターの技術陣は改良に改良を重ね、業務用の技術を巧みに採り入れて今日の日を迎え...
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オーディオテクニカ「鳴神(NARUKAMI)」を、潮 晴男さんがチェック! TA-300Bとルンダールのトランスがもたらす音世界は、一切の “はったり” がない成熟の域に到達している
オーディオテクニカ始まって以来の高額な製品がデビューした。しかもそれがヘッドホンアンプとあっては驚かずにはいられない。先般、東京での発表に合わせてこの注目モデルを体験してきたので、そのインプレッションをお届けする。
今年8月11日から開催された「Hong Kong High-End Audio Visual Show 2023」で初めてお披露目されたこの製品は「HPA-KG NARU」といい、専用ヘッドホン「AW-KG NARU」が付属した総称を「鳴神(NARUKAMI)」と呼ぶ。本体価格¥13,200,000(税込)と言う超弩級モデルである。
真空管からトランスまでこだわり抜いたヘッド...
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【潮晴男のアナログ道楽 第4回】SOtM「sPQ-100PS」でイコライザーカーブを変えてみたら、聴き慣れたレコードが激変!? レコードの本当の音を引き出す、新たなアイテムかも
アナログオーディオの楽しみかたは色々あるが、愛聴盤をいい音で聴きたいというのは愛好家全員の願いだ。例えばカートリッジをグレードアップするのもそのためだし、僕もプラグイン式のトーンアームを採用したプレーヤーのユーザーには、こうした方法を薦めてきた。
だが、この後の経路に関してついついおまかせになってはいないだろうか。最近はAVセンターもフォノ入力を装備しているので、わざわざ単体のフォノアンプを用意するファンは少ない。しかもフォノアンプは高価なモデルが多いから、グレードアップするにしても二の足を踏みがちだ。今回紹介するSOtM(ソム)のフォノアンプ「sPQ-100PS」は比較的リーズナブルな...
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『君たちはどう生きるか』の絵と音はこうして生まれた。スタジオジブリ担当者が語る、この夏の話題作に込められたこだわりの作品づくりとは(後)
宮﨑 駿監督の最新作『君たちはどう生きるか』が、公開から1ヵ月以上を経た現在も大ヒットを続けている。本作は事前情報が制限されていたこともあってSNS等で様々な考察が発信されているが、それ以上に映像とサウンドデザインの完成度が高いことに注目して欲しい。StereoSound ONLINEでそんな話題作で撮影監督を担当した奥井 敦さんと、ポストプロダクション担当の古城 環さんというキーマンにインタビューを実施、作品作りに関する深いお話をうかがっている。後編では、ドルビーアトモスを始めとするサウンドデザインについて紹介したい。インタビュアーはジブリ作品を愛する潮 晴男さんだ。(StereoSo...
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『君たちはどう生きるか』の絵と音はこうして生まれた。スタジオジブリ担当者が語る、この夏の話題作に込められたこだわりの作品づくりとは(前)
7月14日に公開された宮﨑 駿監督の最新作『君たちはどう生きるか』が大ヒットを続けている。公開4日間で観客動員135万人、興行収入21.4億円を突破し、先日発表された公開1ヵ月の集計では観客動員412万人、興行収入62.3億円に届いたという(興行通信社調べ)。そんな本作はスタジオジブリ作品として初めてIMAXシアターで公開、加えてドルビーシネマ、DTS:Xでも上映されている。今回は劇場公開時にこれだけ多くのフォーマットに対応した狙いや制作時の苦労話について、本作の撮影監督を担当した奥井 敦さんと、ポストプロダクション担当の古城 環さんにお話をうかがった。インタビュアーはジブリ作品を愛する...
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HDMIケーブルのつなぎ方で、絵と音は変るのか? プロジェクターユーザー必見の実験を “シン・イオキネマ” で実施したら、FIBBRのHDMIケーブルが驚きの結果を出した
StereoSound ONLINEではこの春、ビクターのD-ILAプロジェクターユーザー宅を潮 晴男さんが訪ね、使いこなしを指南するリポートを紹介した。その記事に思いがけない反応を示してくれたのが、「季刊HiVi」でソフトレビューを担当いただいている伊尾喜大祐さんだ。
伊尾喜さんは現在、ご自宅のホームシアターでビクター「DLA-V80R」を愛用中ということもあり、本記事も楽しく読んでくれたという。その際、記事中にあった “ソース機器とプロジェクターは直結した方が好ましいことが多い”という潮さんのコメントが気になったそうだ。実際、ほとんどのホームシアターでは、映像信号はAVアンプを経由し...
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【潮晴男のアナログ道楽 第3回】アナログレコードを聴き始めて早50年。このメディアを楽しむために、僕が辿ってきた道程
「潮晴男のアナログ道楽」が、早くも第3回を迎えます。アナログレコードを楽しむ方法を、ビギナーにもわかりやすく紹介したいという潮さんの思いからスタートした本連載ですが、第1回がカートリッジ、第2回はトーンアームの交換となかなかにコアな内容からお届けすることになり、正直編集部としても心配していました。
しかしいざスタートしてみると、予想を超える多くの皆さんからアクセスをいただくことができました。ご愛読本当にありがとうございます。そこで第3回は原点に帰り、潮さんがこれまでどんな風にアナログレコードを楽しんできて、今もこだわり続けているのは何故なのか。さらに現在はどんなシステムでアナログレコード...
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リーアム・ニーソン100作目の出演作『探偵マーロウ』は、いぶし銀の演技が光る。光の回り込みを巧みに使った映像がミステリアスな雰囲気も必見
第二次世界大戦前の1939年、ハリウッドを舞台にしたスキャンダルにまつわる事件をリーアム・ニーソン扮する探偵フィリップ・マーロウが解き明かすサスペンス・ドラマである。映像もサウンドも時代背景にマッチした作りで少し古めの演出。そんな中、「突然姿を消したかつての愛人を探してほしい」と事務所を訪ねてきた依頼人のクレア・キャベンデッシュを演じるダイアン・クルーガーのフェイス・トーンの美しさが際立つ。
原作はベンジャミン・ブラックの『黒い瞳のブロンド』で、レイモンド・チャンドラーの探偵フィリップ・マーロウ・シリーズ『ロング・グッバイ』の公認続編である。
監督はアイルランド出身のニール・ジョーダン。...
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「この音を聴いたら、もう戻れない……」デノンの最新&旗艦AVセンター、AVC-A1H導入リポート
《ネット動画の絶品再生ー実践的再生プラン》
変化は突然やってくる。
今回のAVセンターのリプレイスはぼくにとってもそれほどに電撃的だった。今年の2月、デノンとマランツから相次いでハイエンドのAVセンターが発表になった。仕事柄もあるが、1人のAVファンとして当然それらの製品には興味が湧いた。わけてもマランツのコントロールAVセンターAV10は、ドルビーアトモス仕様の最強モデルとして16chのアナログ信号がすべてバランス端子から出力できる点で、まさに我が視聴室の環境にぴったりマッチする。
であるにもかかわらずぼくが選んだのはデノンの一体型AVセンターAVC-A1Hだった。もっともここに行き着...
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【潮晴男のアナログ道楽 第2回】アナログプレーヤーのトーンアームは、ただの“棒”ではない! カジハラ・ラボ「KL-UA01」で、その違いを検証する
連載「アナログ道楽」の第一回はいかがでしたでしょうか。レコード再生にとって重要な役割を担うカートリッジだからこそこだわりたい……。読んでくれた読者諸氏の一人でもそんな気持ちになってくれたら、ぼくもとても嬉しいです。
さて第二回となる今回は、レコード再生の基礎となるプレーヤー周りについてです。皆さんご存知の通り、レコードを聴くにはカートリッジのほかに、トーンアームとターンテーブルを組み合わせたプレーヤーシステムが必要です。レコードの盤面に直接触れるカートリッジに注目が集まるのは致し方ないとしても、その他の要素もあだや疎かには出来ない。というのも、どこかにウィークポイントがあると、どうしても...
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“DLA-V90Rをリビングシアターで使いこなせ! 110インチ大画面に没入するための調整テクニックを公開” ビクター、D-ILAプロジェクターに魅せられた男達(後)
昨今のホームシアターシーンで、大画面再生機として絶大な信頼を集めているビクターのD-ILAプロジェクター。そのパフォーマンスに魅せられて自宅に導入した男たちの生の声をお届けする。
前編では日本国内25台限定という最高峰モデル「DLA-V90RLTD(リミテッド)」を導入した、読者代表・清水さんのホームシアターで “究極の映像” を体験、D-ILAデバイスの奥深さを実感した。後編となる今回は、「DLA-V90R」を導入した編集部・哲のリビングシアターで、現行ラインナップのトップモデルがどんな映像を再現してくれるのかを確認し、その感想を語り合ってみる。
視聴環境的には条件が厳しいリビングシア...
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【潮晴男のアナログ道楽 第1回】アナログレコードを楽しむお作法を、潮さんがわかりやすく紹介! 第1回はフェーズメーションのMC型カートリッジ「PP-200」で聴く女性ヴォーカルの魅力
食道楽、着道楽、オーディオ道楽……、“道楽”という言葉はどこか蠱惑的な響きがある。元々は仏教用語で、修行によって得た悟りを楽しむことを表していたそうだが、時代の流れとともに趣味に没頭して得られる楽しみを表現する言葉になった。ここで言う“アナログ道楽”は、文字通りアナログレコードの再生に熱中すること。もちろん熱中するからには、それなりのお作法も必要になる。本連載ではアナログレコード再生に必要なアイテムの使いこなしを中心に、入門層から熱心な愛好家にまで楽しんでもらえる“アナログ道楽”のイロハをお届けしたい。第1回は、フェーズメーションのMC型カートリッジ「PP-200」をピックアップする。
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