執筆陣
イリーナ・メジューエワの新作『ノスタルジア』が発売。「民俗的な音楽」をコンセプトにニューヨーク・スタインウェイで演奏。「オーディオシステムの性能を試される極上のクォリティだ」(麻倉怜士)
老舗ピアノ工房、日本ピアノサービスの「BIJIN CLASSICAL (ビジン・クラシカル)」レーベルからリリースされた、ロシアの名手、イリーナ・メジューエワの『ノスタルジア』。ショパンから平野一郎まで、ユーラシア大陸を横断する民俗色の濃い小品集だ。
この注目作は、いかに録音されたか。私は昨年2021年11月9日~10日の相模湖交流センターでの192kHz+32Bitの録音セッションをつぶさに取材し、そして今回、完成したコンテンツ再生してみて、なるほど、これほどの熱い思いとこだわりで制作されたのだから、この高音質と音楽性は当然の成果と、深く認識したのであった。本稿はその録音現場からのリポ...
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業界最高クラスのノイズキャンセリング性能を自ら更新! ソニー「WH-1000XM5」は、音の質感や音楽性の再現力も大きく向上させた正統進化モデルだ:麻倉怜士のいいもの研究所 レポート84
近年ますます人気が高まっているヘッドホン、イヤホンカテゴリー。中でもアクティブノイズキャンセリングは上位機だけでなく、中堅モデルにも多く搭載され始めており、近年の必須機能になりつつある。
そんなノイズキャンセリングヘッドホンで大きな人気を誇っているのが、ソニーの「1000X」シリーズだ。初代機「MDR-1000X」(2016年発売)で同シリーズとしてノイズキャンセリング機能を初搭載、4台目となる「WH-1000XM4」では “業界最高クラスのノイズキャンセリング性能”(2020年8月7日時点、ソニー調べ)を謳っていた。
そのWH-1000XM4から約2年、ノイズキャンセリング機能を更に進...
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高級DACをBD、UHDブルーレイ、そしてSACD再生で活かす福音アイテム GeerFab Audio「D.BOB」【厳選アクセサリーチェック】
HDMIインターフェイスを使う環境において、誰も考えなかった、斬新な音質向上法が編み出された。アメリカ・ウィスコンシン州の新進オーディオメーカー、GeerFab Audioが新開発したデジタル・ブレイクアウト・ボックス「D.BOB」(ディーボブと読む)だ。<ブレイクアウト>とは「分配」の意味。つまりデジタル信号のHDMIを分配する器具ということだ。通常の分配機と異なり、D.BOBは映像と音声を同時に伝送するHDMI信号から、音声信号を分離するのである。
Break Out Box
GeerFeb Audio
D.BOB
オープン価格(実勢価格15万9,500円前後)
●型式 : HDMI...
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革新的進化を遂げた「OLED.EX」の正体【韓国LGディスプレイ独占取材リポート】
この7月、3年振りに韓国・LGディスプレイを訪れた。有機ELパネルのエバンジェリスト(伝道師)を自認する私は2015年からほぼ毎年、韓国、中国に取材や講演に出掛けていたが、それがコロナで不可能に。やっと再開され、LGディスプレイの有機ELパネル製造拠点「坡州(パジュ)工場」とソウル市麻谷(マゴク)にある研究開発拠点の「LGサイエンスパーク」を訪問した。
まず驚いたのが、ここ数年の有機ELパネルの発展ぶりだ。私が初めてLGディスプレイを訪れた時は、採用メーカーはグループのLGエレクトロニクスのみだったが、今や日本でのLG、ソニー、パナソニック、東芝(TVSレグザ)、フナイ、シャープを始め、...
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パブリックコメント受け付け終了まであと2日! 麻倉さんの記事を読み直して、「私的録画補償金制度をBD/HDDレコーダーに適用」についての、アナタの意見を届けましょう
先般いきなり発表された「私的録画補償金」に関する法令改正。BD/HDDレコーダーや録画用BDメディアを対象に、アナログレコーダー時代に制定された私的録画補償金制度を復活させようというものです。既に「著作権法施行令の一部を改正する政令案」として発表され、パブリックコメントの募集も9月21日(水)で終了します。つまりわれわれエアチェックファンの意見を表明できるチャンスはあと2日しかないということ。今回は麻倉怜士さんによる本件についてのリポートを再録しますので、これを読んでぜひあなたもパブリックコメントを送って下さい。(StereoSound ONLINE編集部)
先月私の「緊急提言」で述べた...
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ベルリン・フィルのデジタル・コンサートホールがイマーシブオーディオに対応。 “コンサートに行くより面白い” 体験をわが家で試す:麻倉怜士のいいもの研究所 レポート83
ベルリン・フィルが手がける映像配信サービス、デジタル・コンサートホールが、イマーシブオーディオのドルビーアトモス音声による配信をスタートした。今回から過去4シーズンの2chコンテンツを新たにドルビーアトモスにアップミックスしたとのことで、カラヤンやアバドといった名指揮者の演奏のアーカイブ素材も含まれている。
今回は、麻倉さんのホームシアターにApple TV 4Kを持ち込み、140インチスクリーン&7.1.6システムで様々なコンテンツを楽しんでもらった。世界最高峰のオーケストラが届けてくれるイマーシブサウンドはどれほどの満足を与えてくれるのだろうか。(StereoSound ONLINE...
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ZMFの「Atrium」ヘッドホンは、好きなアーティストをより好きになれる、愛情に満ちた表現力を備えている。振動板から本体の構造まで、こだわり抜いた物作りも秀逸である!
アメリカ、ZMF headphonesの新ヘッドホン「Atrium」(アトリウム)の振動板はバイオセルロースだ……と聞いて、私の記憶はいっきょに25年前に飛んだ。
バイオセルロースを世界で初めて振動板に採用したソニーの木製密閉型ヘッドホン「MDR-R10」の思い出だ。当時としては驚愕的に素晴らしい音だった。アセトバクターというバクテリアが糖分を食べて産出する“天然繊維”がバイオセルロース。振動板素材として音速が速く、内部損失が大きいという理想的な特性を持つ。加えて樹齢200年の会津のケヤキ材によるハウジングが、上質な響きを音に与えていた。
●ヘッドホン:
ZMF headphones Z...
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3年ぶりの「NHK技研公開」で、放送技術の進むべき方向が見えてきた。2022年の注目テーマをより詳しく紹介する(後):麻倉怜士のいいもの研究所 レポート82
NHK放送技術研究所では、去る5月26日〜29日に「NHK技研公開2022」を実施した。コロナ禍の影響もあり、リアルでは3年ぶりの開催で、「技術が紡ぐ未来のメディア」をテーマに、東京・砧の研究所に様々な研究成果が展示されていた。
その詳細はStereoSoundONLINEでもリポートしているが、今回はその中から麻倉怜士さんが注目した5つのテーマについて、改めて詳しい取材をお願いしている。以下で麻倉さんが注目したテーマと、それに関するインタビューの後編を紹介しよう。(編集部)
<テーマ4>紙より薄い有機ELフィルム
わずか0.07mmという薄さの有機エレクトロルミネッセンス(有機EL)フ...
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「私的録画補償金制度をBD/HDDレコーダーに適用」は大いに疑問である。文化庁へのパブリック・コメントで、われわれの意見を表明しよう!
先月私の「緊急提言」で述べた、「私的録画補償金」制度をBD/HDDレコーダーに適用しようという提案について、8月23日から、文化庁著作権課が政令改正に向けてパブリック・コメントの募集をスタートしました。
【緊急提言!】 BD/HDDレコーダーや録画ディスクに補償金!? 「私的録画補償金」が十数年ぶりに復活しようとしている、その狙いとは - Stereo Sound ONLINE
—— 麻倉さんから、StereoSound ONLINE読者諸氏に知ってもらわなくてはならない重要な案件があるというお話をいただきました。テレビ放送の録画にまつわるテーマとのことです。
麻倉 きわめて、由々しき事...
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3年ぶりの「NHK技研公開」で、放送技術の進むべき方向が見えてきた。2022年の注目テーマをより詳しく紹介する(前):麻倉怜士のいいもの研究所 レポート81
NHK放送技術研究所では、去る5月26日〜29日に「NHK技研公開2022」を実施した。コロナ禍の影響もあり、リアルでは3年ぶりの開催で、「技術が紡ぐ未来のメディア」をテーマに、東京・砧の研究所に様々な研究成果が展示されていた。
その詳細はStereoSoundONLINEでもリポートしているが、今回はその中から麻倉怜士さんが注目した5つのテーマについて、改めて詳しい取材をお願いしている。以下で麻倉さんが注目したテーマと、それに関するインタビューを紹介しよう。(編集部)
<テーマ1>地上放送高度化に向けた伝送方式と放送サービス
NHKでは、将来の放送通信融合による新しい地上放送サービスの...
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認知特性プロセッサー「XR」を搭載した2022年ブラビアのトップモデルを吟味した。QD-OLEDからMini LEDまで、新型デバイスの魅力が引き出されている:麻倉怜士のいいもの研究所 レポート80
ソニーの2022年ブラビアシリーズは、4K有機ELテレビ3シリーズ7モデル、4K液晶テレビ5シリーズ21モデルをラインナップしている。このうち4K有機ELの「A95K」「A90K」「A80K」と4K液晶「X95K」「X90J」の5シリーズには独自の認知プロセッサー「XR」の第二世代が搭載されているのがポイントだ。
さらにA95Kには新しい有機ELパネルのQD-OLEDが、X95KにはMini LEDバックライトが採用されるなど、表示パネルそれぞれについても最新技術が導入されているのも注目される。これらの最新パネルと認知特性プロセッサー「XR」の組み合わせではどんな映像・サウンドが実現でき...
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エレクトロニクスを使って、世の中になかったことを実現していきたい。アストロデザインの様々な新展開の狙いを鈴木社長に聞く(後):麻倉怜士のいいもの研究所 レポート79
去る6月16日〜17日に「アストロデザインプライベートショー」が3年ぶりにリアル開催された。8Kに関連した放送用機器を多く手がけてきた同社だが、コロナ禍を経て横への展開を拡大、放送以外の分野でも8Kを活用した様々な提案を行っているという。さらにHDMIの関連した項目でも、オーディオビジュアルファンやゲームファンにとって重要な測定器の開発や検査環境の構築も手がけている。同社代表取締役社長 鈴木茂昭さんへのインタビュー後編では、HDMIまわりの最新事情をうかがっている。(StereoSound ONLINE編集部)
麻倉 22.2chチェアスピーカー「TamaToon SA-1852」も、最...