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【麻倉怜士のCES2019レポート12】シャープが一眼デジカメのような8Kカメラを開発。これを機会にこれからの高級デジカメは、8K動画が標準になろう
エコシステムとして8Kワールドを展開するシャープは、8Kカメラ開発にも、熱心に取り組んでいる。なにしろ8Kカメラがなければ、8K作品がつくれないわけで、8Kワールドの、まさに本当の基盤は8Kカメラなのだ。
まず、昨年に放送局、プロダクション向けにプロフェッショナル・カムコーダー「8C-B60A」を発売。実質的にはアストロデザインのOEMだ。名古屋のメーテレ(名古屋テレビ)が、民放第一号として購入してくれた。
でも低価格と言っても小売価格880万円とあっては、なかなか広範には拡がらない。そこで自社にて、プロシューマー向けの8Kカメラを開発した。CESのシャープブース(4年振りにCES出展)...
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「8Kこそ、人類が手にいれた最高の映像ソースである」 シャープの80インチ8Kテレビで、驚愕の映像美に日々酔いしれている 麻倉怜士のいいもの研究所 レポート8
新4K8K衛星放送がスタートして1ヵ月半が過ぎ、その高品質な映像を自宅で楽しんでみたいと考えている方は多いだろう。そこで悩ましいのは4K放送だけ視聴するか、それとも8K放送まで視聴するかだ。実際4K放送と8K放送でどんな違いがあるのかも、なかなかわかりにくい。しかし8Kには、他に替えられない魅力があるのだ。そこで今回はいち早く8K受信システムを導入し、日々その映像に感動しているという麻倉さんに、8Kの魅力について語ってもらった。(編集部)
8Kチューナー内蔵テレビ
シャープ8T-C80AX1 オープン価格(市場想定価格200万円前後)
●パネル方式:VA方式(視野角176度)●画面解像度...
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【麻倉怜士のCES2019レポート11】Dolby Visionが、ハリウッドコミュニティで高い評価を集めている。その最新動向が分かった
パナソニックが新型有機ELテレビ「GZ2000」シリーズにDolby Visionを採用したことで、HDRの元祖、Dolby Visionに対して再度、注目が集まっている。
ドルビー研究所は例年、CES季節に別会場でプレス向けのイベントを開催しているのだが、今年は見送られた。そこでドルビー研究所に直撃し、ドルビービジョンの最新動向を聞き出した。
まず話題のパナソニックだが、昨2018年のCESでは、Dolby Vision入りのUHDブルーレイプレーヤーを発表しておきながら、テレビにはDolby Visionを入れず、自らが開発に携わったHDR10+のみを採用していた。
今回のGZ200...
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【麻倉怜士のCES2019レポート10】ELACブースでは、アンドリュー・ジョーンズ初のJETトゥイター搭載スピーカー「Carina」シリーズが話題に
今年のアンドリュー・ジョーンズには驚いた。このところCES取材では、必ずベネチアンタワーのELACブースを訪ねているが、なんとアンドリューがJETトゥイター付きのスピーカー、「Carina」シリーズを開発したというではないか。
製品の位置づけとしては既存のUni-Fiシリーズ(これもアンドリューが設計)からのステップアップモデル、だ。ブックシェルフが「BS243.4」($1,200)、トールボーイが「FS247.4」($2,400)、センターが「CC241.4」(未定)だ。
アンドリューが、エラック伝統のJETトゥイター(ハイルドライバー)を手掛けるとは、意外な展開だ。これまで、ドイツ・...
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【麻倉怜士のCES2019レポート9】LGディスプレイが、クリスタル・サウンド・OLEDの進化方向を明かした
有機ELパネルに付加価値を加えるために、LGディスプレイが開発した、ガラス振動発音の「クリスタル・サウンド・OLED」の最新仕様が分かった。
この技術が登場して今年で3年目になるが、毎年改良されている。当初はアクチュエーターを2基、左右に付けていたが、2019年から第2世代として左、中央、右の3アクチュエーター構造が標準(MINIMAL DESIGN)になった。すでにソニーの有機ELテレビの昨年モデル「A9F」シリーズでは、3アクチュエーター構造の「アコースティック サーフェス オーディオ プラス」として採用されている。
周波数特性でみると、第1世代の2アクチュエーター方式は180Hz~...
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【麻倉怜士のCES2019レポート8】2018年度 アメリカのDEG大賞、決定。Dolby、ワーナー・ブラザース、ソニーが受賞
毎年の年明けの恒例はDEG(The Digital Entertainment Group Japan)ブルーレイ大賞の選定だ。私はDEGジャパンの審査委員長だが、同時にクォリティ部門の審査員でもあり、コンテンツメーカーが自薦した作品を今、精査している。2月中旬の発表を楽しみに待たれよ。
アメリカの2018年度DEG大賞は1月9日、ラスベガス・コスモポリタンホテルで開催されたDEG主宰の年次パーティで、発表された。製品評論家、業界紙記者、専門誌編集者などによって選ばれた賞には、3つの部門がある。
まずもっとも名誉あるDEGの創設者の名前を取ったEmiel N. Petrone Innov...
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【麻倉怜士のCES2019レポート7】LGエレクトロニクスが、世界初の「巻き取り型4K有機ELテレビ」を発表。「消えるテレビ」は生活を変える
遂にLGエレクトロニクスが、世界初の「巻き取り型4K有機ELテレビ、LG SIGNATURE OLED TV R」」を発表。
「LGエレクトロニクスは、発売できないものはCESに出展しません」(会場担当者)というので、今年中に発売されることは確実だ。すでに流通業者との折衝が始まっているという。
使わない時は、ボックスに収められ、リモコン操作で立ち上がる。途中で止めることで情報を表示する横長ディスプレイ、映画用の横長21:9アスペクト、通常16:9アスペクトの3種類の異なるアスペクト形態が得られる。
「消えるテレビ」は生活を変えるだろう。テレビが観たいときだけに、画面が出てくるのだから。
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【麻倉怜士のCES2019レポート6】ソニーが、8K液晶テレビ「MASTER Series Z9G」シリーズを展示。このアップコンバートは超絶的だ!
ソニーはCES2019で、8Kテレビ「Z9G」を発表。有機ELではなく液晶だ。98/85型で展開する。注目すべきポイントは、①大画面での8K展開、②HDRをさらにインプレッシブにする白ピークの伸び、③8Kへのアップコンバート技術だ。
詳しくは近日公開予定の、長尾和芳・ソニービジュアルプロダクツ企画マーケティング部門
部門長のインタビュー記事を参照いただきたいが、私的に、ひじょうに注目したのが、③のアップコンバートだ。
昨秋のIFAのインタビューで、高木一郎・ソニービジュアルプロダクツ/ソニービデオ&サウンドプロダクツ社長が、こう言っていたからだ。「まだ8Kは早いです。現実には4Kが中心で...
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【麻倉怜士のCES2019レポート5】パナソニックの最新4K有機ELテレビは、格段の進化を遂げていた。筒井俊治 テレビ事業部長が語る、画質のためにやりたかったこと
麻倉怜士さんのCESレポート恒例、メーカー直撃インタビューをお届けする。2019年の第一弾に登場いただくのは、パナソニックの筒井俊治 テレビ事業部長。同社はCES2019のブースでは、自動運転時代を見据えた様々な通信ソリューションや、映像・音響技術を活かしたエンタテインメント体験などを展示している。そしてオーディオビジュアル関連では、4K有機ELテレビ「GZ2000」シリーズの画質が話題を集めている。まずはそのGZ2000がテーマとなった。(編集部)
関連記事 【麻倉怜士のCES2018レポート08】
パナソニックの有機ELテレビの画質がさらに向上! テレビ事業部・筒井事業部長を直撃した...
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【麻倉怜士のCES2019レポート4】ソニー、3Dオーディオフォーマット「360 Reality Audio」を提案。全天球でのイマーシブサラウンド音響が魅力的
ソニーがイマーシブ(3D)サラウンドに独自規格で名乗りを上げた。「360 Reality Audio」だ。
ソニーは2010年以降の、オーディオシーンをリードしてきたという自負がある。2013年にハイレゾ宣言をして、2チャンネルでの高音質化を推進してきたソニーが、ハイレゾの次に訴えるのが、イマーシブサラウンドだ。
ソニー専務・ソニービデオ&サウンドプロダクツ社長の高木一郎氏はこう語る。
「ソニーのオーディオは360 Reality Audioに注力したい。2013年以降、プレミアムオーディオの領域を広げるために、ハイレゾをプロモートしてきましたが、今後は同時に並行して、“音場”という新し...
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【麻倉怜士のCES2019レポート3】パナソニック新有機ELテレビ、TX-65GZ2000の画質改善は大胆だ。輝度向上と白部階調再現の改善、「AI HDRリマスター」「Dolby Vision」などを満載
パナソニックのプレス・カンファレンスでは、単に「GZ2000」というモデルナンバーがプレゼンされただけの、パナソニックの4K有機ELの新製品。MGMグランドホテルのパナソニックスウィートで、現行のTX-65FZ1000とTX-65GZ2000を比較したところ、特に高輝度部のグラデーション部と精細感にたいへん大きな違いがあることが分かった。
テレビ事業部長の筒井俊治氏へのインタビューが別記事にあるが(明日公開予定)、そこで述べられているように、①有機ELパネルのモジュールユニット購入ではなく、オープンセル方式で有機EL部だけ購入し、周辺回路、T-Con(タイミング・コントローラー)、熱対策...
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【麻倉怜士のCES2019レポート01】世界最大級の国際家電見本市、今年もいよいよスタート。8Kテレビ&放送や5Gの話題を麻倉さんがお届けします!
今年も現地時間1月8日〜11日の4日間、アメリカ・ラスベガスで「CES(コンシューマー・エレクトロニクス・ショウ)2019」が開催される。それに先駆けて、記者会見や基調講演がスタート、既に各社から力の入った製品や技術の発表が行なわれている。StereoSound ONLINEでは、今年もCES2019リポートをお届けする。リポーターはもちろん、麻倉怜士さんだ。(編集部)
麻倉怜士がCES2019のみどころを大指南!
正月はCESで明ける。1月7日、オープニング1日前の恒例のプレス・カンファレンスデイ。LGエレクトロニクス、パナソニック、サムスンエレクトロニクス、ハイセンス、TCLなどのC...