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マーティン・ローガンが新たな輸入元を得て日本再上陸。まるでコンサートホールのサウンドを聴かせる「Classic ESL 9」、「Electro Motion ESL X」
ESL(エレクトロ・スタティック・ ラウドスピーカー=静電型スピーカー)を主力とする米国マーティン・ローガンの製品が、新たな輸入元を得てわが国に再上陸を果した。ここではESL XとESL9という新製品2モデルの概要とリスニング・リポートをお届けする。
固定電極に挟まれた極薄超軽量フィルムに高電圧をかけ、音楽信号に合わせてそれを振動させて平面波を前後両方向に放射する。これがESLの基本原理だ(電圧をかけるための電源が必要)。一般的なダイナミック型ドライバーに比べて、きわめてシンプルな仕組みで発音させることができ、反応の速い繊細なサウンドがその特長。基本原理の発明はふるく、1950年半ばに英...
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有機的かつ緊密に溶け合った極上かつ衝撃のサラウンドを体感。ストームオーディオ「ISP.24 ANALOG MK2」「PA 16 MK2」
チャンネルベースで音楽録音の3Dミキシングを実現、欧州のクラシック系レーベルを中心に支持されている「Auro(オーロ)3D」。この画期的な方式を発案したベルギーのギャラクシースタジオを母体とするストームオーディオ社(フランス)のISP 3D.16ELITE(HiViグランプリ2018/ブロンズ・アウォード受賞)が第2世代機に進化、この秋わが国に上陸した。
CONTROL AV CENTER
STORM AUDIO
ISP.24 ANALOG MK2
¥2,000,000+税
●対応サラウンドフォーマット:ドルビーアトモス(最高13.1.10構成)、Auro-3D、DTS:X、ほか
●接続...
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僕自身が「ベイシー」になって撮影しました。『ジャズ喫茶ベイシー Swiftyの譚詩(Ballad)』がいよいよ公開。星野哲也監督が、ジャズ喫茶への愛を語る
岩手県一関市にあるジャズ喫茶「ベイシー」を舞台にした映画『ジャズ喫茶ベイシー Swiftyの譚詩(Ballad)』が9月18日に公開される。同店はオーディオファンの間でも有名で、ステレオサウンド別冊『ジャズ喫茶 ベイシー読本』もご好評いただいている。そんな「ベイシー」がどんな映像・音でスクリーンに再現されるのか、今回は自らもオーディオファンという星野哲也監督に、本作に込めた想いをうかがってみた。インタビュアーは山本浩司さんにお願いしている。(編集部)
山本 やっと劇場公開ですね(本作品は当初5月29日公開予定だったが、コロナ禍により9月18日に延期された)、おめでとうございます。
星野 ...
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ソナス・ファベール、オリンピカ・ノヴァの見惚れるほどの美しさ。サウンドも鳥肌ものだ。
わが国の高級スピーカー市場で現在もっとも人気の高いブランドといえば、英国のB&Wとイタリアのソナス・ファベールということになるだろうか。プロ用モニタースピーカーを出自とするB&Wと異なり、ソナス・ファベールは80年代半ばの創業以来、楽器的アプローチで「音もすがたも美しい」家庭用スピーカーを専門に開発してきた歴史を持つ。
寄木細工を思わせる見事な木工技術で同社スピーカーの個性を決定づけてきた創業者の故フランコ・セルブリンが2005年に同社を去ったのち、その衣鉢を継いだのは、フランコの薫陶を受けた1976年生れのパオロ・テッツォンだった。年若い彼の双肩にソナス・ファベールの看板を背負わせるの...
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名盤ソフト 聴きどころ紹介15/『恋人よ/五輪真弓』 Stereo Sound REFERENCE RECORD
吉田拓郎のノーテンキな「結婚しようよ」が大ヒットした1972年。和製フォークにティーンネージャーの多くは熱狂し、猫も杓子も(ぼくも)フォークギターを買って簡単なコードをがちゃがちゃとかき鳴らしていたのだが、その年に五輪真弓は「少女」でデビューした。
ロック好きの中学2年生だったぼくはこの曲を深夜放送で聴き、田舎くさくてウェットな和製フォークとはひと味異なるこの曲のかわいた洋楽テイストに強く心惹かれた記憶がある。それもそのはず「少女」を収録した五輪真弓のデビューアルバムは、女性シンガー・ソングライターの草分けキャロル・キングが参加した当時珍しい米国録音だったのである。その後も彼女はビンボー...
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【HiVi名作選】スピーカーシステム KEF「Rシリーズ」(HiVi2012年1月号)
オーディオやオーディオビジュアルの世界は日進月歩。次々に新しい技術やそれを搭載した新製品が登場し、入れ替わりも早い。だが同時にそれらは、常に時代の最先端を走っているモデル達でもあり、思い出に残る製品ともいえる。このシリーズでは、弊社出版物で紹介してきた名機や名作ソフトに関連した記事を振り返ってみたい。
“Blade”で目指した理想をより身近に。悦楽的な音響空間に興奮した!
今年創立50周年を迎えた英国の老舗スピーカーメーカー、KEF。新登場のRシリーズは従来のXQシリーズの後継となるモデル群で、同社製品の主力の一翼を担う最重要ラインでもある。50周年記念モデルBladeの見事な造形美と先...
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4K OLED Display ASUS ProArt PQ22UC 高画質マニア垂涎の4K描写力 RGB印刷方式有機ELの底力を見た
PCモニター大手のASUS(エイスース/台湾)から登場した21.6型有機ELモニター。画面サイズでピンとくる方もおられると思うが、HiVi3月号でレビューしたEIZOのFORIS NOVAと同じJOLED(ジェイオーレッド)製RGB印刷方式パネルが採用された有機ELモニターだ。FORIS NOVAに比べてかなり薄く仕上げられており、電源ケーブルをぶら下げた状態ながら、ポータブルディスプレイとしても活用できる。
4K OLED Display ASUS ProArt PQ22UC ¥600,000+税
●解像度:水平3,840×垂直2,160画素
●接続端子:Micro HDMI1系統、U...
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FYNE AUDIO F701の英国製スピーカーらしい品格と気高さを聴く
スコットランドのグラスゴー近郊に本拠を構えるスピーカー工房、ファイン・オーディオから登場したコンパクト2ウェイ機がF701だ。ファイン・オーディオは2017年に創設された若い会社だが、中心メンバーの多くは英国スピーカーメーカーの老舗タンノイの出身者たち。タンノイ伝統のポイントソース・ドライバー(同軸ユニット)を進化させ、独自の家庭用高級スピーカーを発表し続けている。
本機F701は、4シリーズ展開のラインナップのなかで準トップエンドとなる700シリーズに位置付けられる小型2ウェイ機。同社が「アイソフレアードライバー」と呼ぶ20cm同軸ユニット1基のみがバッフルに装填されている。「アイソフ...
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時代を超えたクォリティを獲得した4K UHD『スター・ウォーズ』をとにかく綺麗に観たい! 注目の最新4K液晶テレビ・東芝レグザ「55Z740X」で最高画質を追い込んでみた
4月29日にUHDブルーレイ『スター・ウォーズ スカイウォーカー・サーガ4K UHD コンプリートBOX』と、シリーズの掉尾を飾る『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』が発売され、StereoSound ONLINEがちょっとした “SW祭り” 状態となっているのはご承知の通り。ここで編集部から筆者に与えられたミッションは、東芝レグザの最新液晶テレビZ740Xシリーズの55型「55Z740X」でUHDブルーレイ版『スター・ウォーズ』を観た感想を申し述べよというもの。
HiVi6月号(5月17日発売)の取材で全9作のUHDブルーレイをほぼすべて観たが、とりわけ4K&HDR化の恩恵が...
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【HiVi名作選】AVセンター デノン「AVR-4311」(HiVi2010年12月号)
オーディオやオーディオビジュアルの世界は日進月歩。次々に新しい技術やそれを搭載した新製品が登場し、入れ替わりも早い。だが同時にそれらは、常に時代の最先端を走っているモデル達でもあり、思い出に残る製品ともいえる。このシリーズでは、弊社出版物で紹介してきた名機や名作ソフトに関連した記事を振り返ってみたい。
輝かしき新世代デノン・トーン!
表現力豊かなマルチチャンネルサウンドだ
今秋は20万円台のAVセンターに各社の力作モデルが勢揃いした印象だが、その中でも一、二を争う魅力機が、本機「AVR-4311」。前号で詳しく紹介された創立100周年記念モデル「AVR-A100」のベースモデルだ。定格出...
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4K有機ELモニター EIZO FORIS NOVA。RGB印刷方式の21.6型有機EL登場! 超精細画質の「箱庭」を嗜む
高画質液晶モニターで定評のあるEIZOから21.6型の4K有機ELモニター“FORIS NOVA”が発売された(直販のみで全世界500台限定)。サイズ表記からピンとくる方もおられると思うが、JOLED(ジェイオーレッド)製RGB印刷方式パネルが採用された小型モニターである。HDMI入力が2系統用意されており、ここではパナソニックのUHDブルーレイプレーヤーDP-UB9000を接続、UHDブルーレイ、ブルーレイ、4K放送録画BD-Rを再生し、その実力をチェックした。
現在国内発売されている大画面有機ELテレビは、ご承知の通りすべてLGディスプレイから供給される白色蒸着パネルが採用されている...