執筆陣
「NHK技研公開2023」で見つけた、これからの映像収録やディスプレイの進むべき可能性。基礎研究開発のあるべき姿を再確認する(前):麻倉怜士のいいもの研究所 レポート104
NHK放送技術研究所では6月初旬に「NHK技研公開2023」を実施した。今回は「メディアを支え、未来を創る」をテーマに、昨年に引き続き東京・砧の同研究所にてリアル開催された。今回は本連載恒例の、麻倉怜士さんが注目したテーマについての深掘りインタビューをお届けする。今年の展示で麻倉さんが注目した4つのテーマについて、前後編にわけて紹介したい。(編集部)
<テーマ1>シーン適応型イメージング技術
NHKでは、様々な動きや明るさの被写体がひとつの画面内に存在する360度映像に対応するため、その内容に応じて異なる方式で撮影できるイメージング技術の研究を進めている。画面を細かい領域(ブロック)に分...
執筆陣
“持ち運べるホームシアター” という新提案に注目! 「HT-AX7」は、ソニーの独自技術を活用した、最先端のシアターシステムと呼びたい:麻倉怜士のいいもの研究所 レポート103
ソニーから、“置けば、そこがシアター空間。”というコンセプトのポータブルシアターシステム「HT-AX7」が発売された。横幅約30cmの小型フロントスピーカーと着脱可能なリアスピーカーからなるシステムで、バッテリー内蔵で持ち運びも可能。スマホやタブレットと組み合わせて家庭内の好きな場所で映画やライブが楽しめるわけだ。さらにソニー独自の立体音響技術「360 Spatial Sound Mapping 」(サンロクマル スペーシャル サウンド マッピング、以下360SSM)により、臨場感豊かな音場を再現できるという。今回はこの新提案アイテムについて、開発陣に詳しいお話をうかがった。(Stere...
執筆陣
8Kを“映像データ”として捉えると、放送を越えた様々な展開が拡がる。常に最先端を走ってきたアストロデザインの技術展示会は、見所満載だった(後):麻倉怜士のいいもの研究所 レポート102
7月6日〜7日に開催された「アストロデザインプライベートショー」では、8Kを含めた様々な技術的提案が行われていた。同社は8K関連を中心にした放送機器関連のブランドとしても知られているが、近年はそれ以外にも他社と協業した新分野への取り組みにも積極的だ。以下ではそれらの展示内容とともに、麻倉怜士さんによる同社代表取締役社長 鈴木茂昭さんへのインタビューをお届けする。(StereoSound ONLINE編集部)
麻倉 さて8K以外にも稲妻が撮れるカメラも展示されていましたが、あれにはびっくりしました。あんなことが可能なんですね。
鈴木 超高速マルチフレーミングカメラの「HC-4503」ですね...
執筆陣
8Kを“映像データ”として捉えると、放送を越えた様々な展開が拡がる。常に最先端を走ってきたアストロデザインの技術展示会は、見所満載だった(前):麻倉怜士のいいもの研究所 レポート101
アストロデザインは、去る7月6日〜7日の2日間、恒例の同社技術展示会、「アストロデザインプライベートショー」を、東京大田区の本社オフィスで開催した。コロナ禍のため3年ぶりの開催となった昨年に続き、今年も多くの最新技術が並んだ盛況な会となっていた。本連載では、昨年同様にそれらの展示内容とともに、同社代表取締役社長 鈴木茂昭さんへのインタビューをお届けする。(StereoSound ONLINE編集部)
麻倉 今年も「プライベートショウ」にお呼びいただきありがとうございます。さっそく展示を拝見しましたが、今年は去年以上に熱気が感じられました。
鈴木 そうですね、今年のショウは雰囲気もずいぶん...
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テレビの画質を革命的に引き上げる高画質パネルの金字塔!OLED METAパネル誕生秘話。世界最高の家庭用有機ELパネルメーカー、韓国LGディスプレイを直撃取材
有機ELテレビの高画質化がとまらない。テレビセットメーカー自身の「画質力」が、その原動力のひとつではあるが、根源的な進化の源泉はパネル自体の驚異的な性能向上に尽きる。高画質を誰よりも希求する麻倉怜士さんとHiVi取材陣は、昨年に引き続き、家庭用大型有機ELパネル生産の世界最大手、韓国LGディスプレイへの現地直撃取材を敢行、META技術を適用した第3世代WOLEDパネルがどのように研究・開発、そして量産されたのかを徹底取材した。今回は、世界で初めて最新有機ELパネルの製造ラインへの取材も実現、その意味でも貴重なリポートとなっている。(編集部)
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ソニー「ELF-SR2」は、理想的な立体視ディスプレイである。自然で現実感に溢れた裸眼3D映像は、一度体験する価値がある:麻倉怜士のいいもの研究所 レポート100
ソニーの立体視ディスプレイ第二弾となる「ELF-SR2」が発売された。2020年に登場した初号機「ELF-SR1」は、高品位な3D映像がクリエイターを中心に注目を集めた。ELF-SR2はそんな初代機ユーザーの声を反映し、さらに多くの分野で活用できるよう、大きな進化を遂げている。今回は、新世代3Dモニターを目指したELF-SR2の特長や、実際に楽しめる3D映像のクォリティについて検証した。(StereoSound ONLINE編集部)
●空間再現ディスプレイ:ソニー ELF-SR2 市場想定価格50万円前後
●パネルサイズ:27インチ
●解像度:水平3,840×垂直2,160画素
●視野角...
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世界初のクラシック比較試聴に挑戦!? ウィーン・フィルハーモニーの「美しく青きドナウ」で、指揮者による楽曲の違いを聴き比べる:麻倉怜士のいいもの研究所 レポート99
今回の本連載では、(おそらく)世界で初めてのクラシック作品の比較試聴をお届けする。ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団が年末年始に開催しているニューイヤーコンサートから「美しく青きドナウ」を再生し、指揮者による楽曲解釈の違いを聴き比べる。
ニューイヤーコンサートは、同じ会場と同じ楽団で、演奏される楽曲もほぼシュトラウス一家のワルツ、大きな違いは指揮者だけという珍しいコンテンツでもある。その点に注目した麻倉さんが、現在配信されているハイレゾ音源をじっくりチェックして、特徴のある年(指揮者)を選び出した。
ウィーン・フィルに関する著作を上梓したばかりの音楽プロデューサー、渋谷ゆう子さんをゲスト...
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ソニー「MDR-MV1」と「360VME」は、ヘッドホンによるサラウンド再生の革命だ! 立体音響制作の現場を大きく変える新提案に迫る(3):麻倉怜士のいいもの研究所 レポート98
前回、前々回の本連載では、ソニーから発売された背面開放型モニターヘッドホン「MDR-MV1」に込められた想いや製品としての音作りについて、開発担当者にインタビューを実施した。立体音響の制作環境をより身近なものとして、多くのクリエイターに360 Reality Audioを始めとする立体音響制作に取り組んでもらうことを目的として企画された製品だという。
そしてMDR-MV1の能力を最大限引き出すべく、独自の360 Virtual MixingEnvironment(360VME)技術を使った測定サービスもスタートした。今回は日本での測定スタジオ第一号である、メディア・インテグレーションのM...
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ソニー「MDR-MV1」と「360VME」は、ヘッドホンによるサラウンド再生の革命だ! 立体音響制作の現場を大きく変える新提案に迫る(2):麻倉怜士のいいもの研究所 レポート97
ソニーから、背面開放型モニターヘッドホン「MDR-MV1」が5月末に発売された。「音楽クリエーションの変化に技術の力で寄り添い続ける」というポリシーに基づき、立体音響の制作環境をより身近なものにし、立体音響制作の加速とクリエイターの創作活動への貢献を目的として企画されたという。そんなMDR-MV1の能力を最大限引き出すべく、理想的な環境で測定を行うことで制作スタジオの音響をヘッドホンで再現するサービスも実施される。
以下では前回に引き続き、MDR-MV1の開発を担当したソニー株式会社 パーソナルエンタテインメント事業部 プロフェッショナルソリューション事業室 プロフェッショナルオーディオ...
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ソニー「MDR-MV1」と「360VME」は、ヘッドホンによるサラウンド再生の革命だ! 立体音響制作の現場を大きく変える新提案に迫る(1):麻倉怜士のいいもの研究所 レポート96
クリエイター向けにさまざまな立体音響やハイレゾコンテンツなどの制作に適した背面開放型モニターヘッドホン「MDR-MV1」がソニーから発売された。近年は音楽配信サービスで空間オーディオが注目を集めており、制作現場でのニーズも増えている。しかし実際にマルチチャンネルスピーカーを設置した制作スタジオはまだ少なく、特にプライベートスタジオではハードルが高い。
そんな状況に対し、360 Reality Audioを始めとする立体音響や、ハイレゾなどの制作に適したモニターヘッドホンを送り出すことでクリエイターの創作活動に貢献するという狙いで誕生したのが、MDR-MV1だ。しかもハードウェアとしてのヘ...
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エラックから登場したHDMI ARC入力付き小型アクティブスピーカー『DCB-41』を徹底視聴する
テレビの音を簡単にパワーアップ!
世界的にスピーカー専門メーカーが続々、アクティブスピーカーに走っているが、遂にエラックも最新型の製品化に踏み切った。DCB-41は、これ以上は考えられないほどの豊富な接続性と、エラックならではの高音質を特長としている。確かにインターフェイスの多彩さは業界随一だ。
具体的には次の通り。①テレビとの接続用のHDMI ARC端子。テレビリモコンで音量調節が可能だ。光デジタル接続もサポートしているが、その場合は、テレビリモコンは使えず、本機のリモコンで音量操作する。②PCとの接続用のUSB端子。96kHz/24ビットのハイレゾ再生が可能なDACを内蔵している。③...