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【麻倉怜士のCES2021 レポート10】ソニーの新映像エンジン「Cognitive Processor XR」は、感動を“認識”する。その特長と今後の展開を担当者に直撃した
オンライン開催されたCES2021のソニーブースでは、同社テレビの新しいラインナップとして「ブラビアXR」が発表された。8K液晶テレビの「Z9J」と、4K液晶テレビの「X95J」「X90J」、4K有機ELテレビの「A90J」「A80J」シリーズという構成だ。これらに共通した特徴が、新しい映像エンジンとして「Cognitive Processor XR」を搭載していること。今回は、その新エンジンの特長や今後の製品展開について、ソニーホームエンタテインメント&サウンドプロダクツ株式会社TV 事業本部 技術戦略室Distinguished Engineer 小倉敏之さんと、同 商品企画部 統括...
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【麻倉怜士のCES2021 レポート09】スカイワースの8Kカメラ「LIFE RECPRDER」と、LUMIXの4Kカメラ「BGH1」はそっくり?
スカイワースは8Kに力をいれている。プレスカンファレンスでは65、75、86型の液晶8Kテレビ、「Q71」シリーズ(60Hz駆動)と、120Hz駆動の「Q91」シリーズを紹介していた。
それと共に、8Kカメラも紹介した。「8Kはまだまだコンテンツが不足しています。そこで、スカイワースは8Kカメラを開発しました。これで世界のクリエイターが8Kコンテンツをたくさんつくってくれることを期待しています」(Tony Wang社長)。
それが「LIFE RECPRDER」。8Kライブのためのワイヤード接続のイーサネット、ワイヤレス接続用のUSB3.0、8Kモニター用のHDMI2.1を持つという以外の...
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【麻倉怜士のCES2021 レポート08】ソニーがEVを作るとこうなるのか! 走ることをエンタテインメントにした「VISION-S」試乗リポート
ソニーは、2020年のCESで「VISION-S(ビジョン エス)」の試作車を展示した。同社の先進技術を結集し、車内外の人や物体を検知・認識し、高度な運転支援を実現するために、独自の車載向けCMOSイメージセンサーやToFセンサーを搭載している。それから1年、CES2021ではさらに進化し、公道を走れる車として登場した。今回は、この1年でのVISION-Sの進化について、ソニー株式会社 執行役員AIロボティクスビジネス担当 AIロボティスクスビジネスグループ 部門長の川西 泉さんにインタビューを実施した。(編集部)
【麻倉怜士のCES2020レポート02】これが超話題のソニーのニューカー...
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【麻倉怜士のCES2021 レポート07】日本の印刷有機ELバネル専門メーカー、JOLED製31.5型パネルが、あのLGエレクトロニクス製品に採用!?
LGエレクトロニクスは、傘下にLGディスプレイを擁し、同社が製造する有機ELパネルを搭載したテレビ、ディスプレイ製品を作っている。
これまでLGエレクトロニクスの有機ELテレビのパネルは、すべてLGディスプレイ製であった。ところが、このほど慣例を破り、日本のJOLED性の31.5型4K印刷有機ELパネルが採用されたのである。
印刷有機ELは、次世代の有機ELとして、多方面から注目されている。すでにこのパネルを使い、アストロデザインから4K OLEDモニター「DM-3430」が発表されている。JOLEDはその後、中国TCLと提携し、そして今回、LGエレクトロニクスへの納入に成功した。LGエ...
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【麻倉怜士のCES2021 レポート06】 OLEDの次のローラブルイノベーション。LGエレクトロニクスとTCLの挑戦
LGエレクトロニクスのローラブル(巻き取り)OLEDテレビは、すでに韓国で発売されているが、TCLはフレキシブルOLEDの新しいアプリケーションをプレスカンファレンスで発表した。
製品としてどれほどのリアリティがあるかは不明だか、6.7インチのローラブルAM(アクティブ・マトリックス)OLEDはスマホ応用として、早期の登場が期待される。持ち運びは女性のコンパクトのように、文字通りコンパクトで、使う時は縦方向に延ばすと、7.8インチサイズになる。LGエレクトロニクスもプレスカンファレンスで同様のコンセプトのスマホの動画を見せた。こちらは横に伸びる。
TCLではもうひとつ、17インチの印刷...
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【麻倉怜士のCES2021 レポート05】超高速HDMIケーブル認証プログラムがスタート。進化を続けるHDMIテクノロジーはどこへ向かうのか
8K放送の普及や8K対応ゲーム機の登場により、家庭での8K伝送が注目を集めている。そのためのインターフェイスにはHDMIが使われ、既に8K対応HDMIケーブルも登場している。ではそれらの製品はどんな規格や条件で作られているのか。今回はHDMI Licensing Administrator Inc.の代表であるRob Tobias(ロブ・トバイアス)氏に麻倉怜士さんがインタビューを行った。(編集部)
麻倉 今日はよろしくお願いいたします。HDMIケーブルは、今日のオーディオビジュアルに取って、欠かせない存在になっています。まずはHDMIの現状についてお聞かせください。
ロブ ご存知の通り...
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【麻倉怜士のCES2021 レポート04】大飛躍するOLEDテクノロジー。LGディスプレイの新戦略は輝度向上とサイズ展開と見た!
OLED(有機EL)がテレビ製品として登場してから約7年になる。2021年、そのOLEDが画質的に第2世代ともいえる飛躍を遂げる。筆者は業界情報を数多く集め、LGディスプレイの新戦略を突き止めた。それは、大飛躍ともいえるほどの技術的チャレンジであった。
LGディスプレイの立場は明確だ。いまミニLEDが中国を中心に流行ってきている。だがそれはどこまでいっても液晶であり、液晶の持つ、視野角問題、色変動、階調のノンリニアリティはそのまま継続して保有している。それに比べOLEDは遙かに高画質だとするLGディスプレイは、これまで液晶に比べて弱点とされていた輝度を、素材開発+放熱性能向上の合わせ技で...
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ソニーの「AIによる音源分離」は、過去の名作に新しい魅力を与える。世界初の画期的技術はどうやって実現できたのか(後):麻倉怜士のいいもの研究所 レポート43
MIPCOMオンラインで発表されたソニーの「AIによる音源分離」はオーディオビジュアル界に新しい可能性を提示している。前編ではその技術がどのようにして作られたのか、どんな仕組で音を認識しているのかを紹介した。後編では具体的な応用例や、今後の方向性について聞いている。インタビュー取材に応じてくれたのは、ソニー株式会社R&DセンターDistinguished Engineerの光藤祐基さんと、コンテンツ開発課ビジネスプロデューサー池田裕司さんのおふたりだ。(編集部)
※インタビューは2020年12月に実施しました
ソニーの「AIによる音源分離」は、過去の名作に新しい魅力を与える。世界初の画期...
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【麻倉怜士のCES2021 レポート03】ミニLED旋風、中国から韓国へ。サムスン、LGも参入し、大型液晶テレビの巣ごもり需要に応える
ミニLEDの液晶テレビは一昨年ぐらいから注目され始めたが、今年のバーチャルCES2021では、その勢いがさらに増したことが分かった。
ミニLEDとは、要するに小さなLED。その定義はメーカーによってまちまちだが、一般には直径が100μmから200μmのLEDを言う。高さも通常LEDよりは比べ物にならないほど薄い(100μm未満のLEDを『マイクロLED』という)。
これを画素として使うわけではない。ミニLEDレベルだと、そのままLEDで絵を出すには粗すぎる(フルHDでさえ108万画素が必要で、現状のミニLEDでは3桁足りない)ので、あくまでバックライト用途。ローカルディミンングとして、そ...
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【麻倉怜士のCES2021 レポート02】ハイセンスのレーザーテレビがまた飛躍。RGB三原色の3レーザーを搭載し、格段に色再現帯域を拡大
中国、ハイセンスはプレス・カンファレンスの多くの時間を、レーザーテレビ(TIのDMDデバイスによるレーザー光源の超短焦点プロジェクター)の展開に充てた。レーザーテレビは2015年に初めてCESで披露された。この時は2K、ブルーの単一レーザーだった。17年に4K化、18年に2レーザーに、19年にRGBの3レーザーになった。
中国で急成長しているという。レーザーテレビ開発のXiang Liu氏によると、「昨年は世界17ヵ国で販売され、288%の伸びを記録しました。中国では特に人気が高く、売り上げベストテンのモデルのうち3つが、レーザーテレビでした。デビューからわずか5年でニッチからマスマーケ...
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【麻倉怜士のCES2021 レポート01】リモートCESって何だ? 「動かないCES」で注目すべきトピックを、順次紹介していこう
奇妙なCESだった。
いつもはラスベガスエリアを、広大なコンベンションセンターを巡り、数多くのホテルを訪ね、時間割とにらめっこしながら大急ぎで、会場を駆け巡るという疲労困憊のイベントなのだが、今年の完全リモートになると、すべて自宅で座りながら、すべての情報、映像にアクセスするのだから、まったく体が静止する。
動かないCESは、実に奇妙なものだった。とはいえトピックはある。CESに参加していない、一般ユーザー向けに、バーチャルCESを紹介しよう。すべてネット経由で取材したものだ。
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SOtMの「sMS-1000SQ Eunhasu」は、今もっとも注目すべきネットワークプレーヤーである。再生環境を整えることで、聴ける音が着実に向上した
「Soul Of the Music」を社名に戴いた韓国のSOtMは、PC・ネットワークオーディオ分野で、川上のデバイスから川下のセットまでの幅広いレンジで、優れた製品を世に送り出している、ネットワークオーディオの専門メーカーだ。PCオーディオの初期から高音質を旗印に開発に邁進してきた。
オーディオグレードのUSBインターフェイスカード、内蔵ストレージからのノイズを低減させるSATAノイズフィルター、空冷ファンノイズを低減させるファン用ノイズフィルター、オーディオ用電源……などの音質向上デバイスは業界での評価がたいへん高く、数多くの世界のネットワークオーディオ製品に組み込まれている。
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