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ビクター「DLA-V80R」プロジェクターで、150インチスクリーンに最高の映像を再現する。ところで投写距離は足りるかな?【片山右京さんの、癒しのホームシアター構築計画:その1】
「片山右京さんが、ホームシアターのリニューアルを考えているみたいだよ。一緒に話を聞きに行こう」と、ノリノリの潮さんから連絡が入ったのは昨年末のこと。右京さんは10年ほど前に、自宅 兼 オフィスとして使っているスペースにスクリーン&7.1chホームシアターを設置、その際にも潮さんがアドバイスをしたという。今回はその空間で4K&イマーシブオーディオを堪能してもらおうというのが潮さんの目論見だ。まずは“最高の大画面”を手に入れるための実地検証から始まった。(StereoSound ONLINE編集部・哲)
旧知の仲である片山右京さんから電話がかかってきた。「お久しぶりですねぇ」と言う会話ととも...
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アカデミー7部門受賞の話題作『オッペンハイマー』を、IMAXシアター&4Kブルーレイで見た! 劇場の大迫力とホームシアターの緻密な再現で、“濃厚な人間ドラマ” に浸る
「原爆の父」と呼ばれたオッペンハイマー博士が、苦悩しながらも原爆を完成するまでと、その後の葛藤を描いた人間ドラマである。
クリストファー・ノーランが監督し、米国では昨年の7月に公開され、歴史作品として過去最高の興行収入をもたらした。前評判通り、第96回アカデミー賞では、作品賞を始め、監督賞、撮影賞、作曲賞など7部門で授賞を果たしている。様々な理由から日本での公開は見送られてきたが、ようやく3月29日に封切られることになった。
太平洋戦争末期を扱った物語だが、戦争の場面はなく、オッペンハイマーの脳内で起こる核融合のイメージを描いたシーンや、原爆の完成に至るまでの数々の実験の部分が音響的にも...
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【ジブリパーク第2期エリアに行ってきた:その1】潮さんが、ジブリパークの映像展示室「オリヲン座」を体験! 鮮明で、豊かな響きを備えたサウンドが、心地いい音響空間を再現していた
2022年11月に愛知県長久手市の愛・地球博記念公園内に開園したジブリパークが、2024年3月16日から新エリア「魔女の谷」をオープンするにあたり、プレス向けの内覧会がおこなわれたので、取材も兼ねてお邪魔してきた。
新設されたエリアでは、『魔女の宅急便』『ハウルの動く城』『アーヤと魔女』に登場する建物や街並みを見ることができる。これで「青春の丘」「ジブリの大倉庫」「どんどこ森」、さらに昨年11月にオープンした「もののけの里」と併せて5つのエリアが勢揃いしたわけだ。
当日は「魔女の谷」の探訪もさることながら、2022年の開園時にスケジュールの都合がつかず、視聴の叶わなかった「ジブリの大倉庫...
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『ラ・ラ・ランド』を、109シネマズプレミアム新宿のリバイバル上映で7年ぶりに見た。こんな静けさとエアボリュウムを備えた空間での劇場体験なら、何度でも楽しめる
109シネマズプレミアム新宿で開催されている「SAION Request Collection」に出かけた。
これは、「坂本龍一氏監修の下で設計した『SAION -SR EDITION-』で鑑賞してみたい作品」という来場者アンケートで人気の高かった作品を上映する企画で、2月22日まで上映されているのは、『ラ・ラ・ランド』『セッション』という、いずれもデミアン・チャゼル監督の作品である。今回はその中から『ラ・ラ・ランド』を選んでいる。
前回リバイバル上映に出かけたのはいつだったか、記憶にないくらい久しぶりだ。最近はパッケージソフトや配信の拡充で、映画を観たい時にいつでも観られる環境が整って...
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109シネマズプレミアム新宿で、The Smile『Wall Of Eyes』を見た!サイレントの静寂感に引き込まれ、トム・ヨークのヴォーカルに魅了される
1月25日、109シネマズプレミアム新宿の「シアター8」でビートインクが主催するThe Smile『Wall Of Eyes』の上映会に出かけた。トム・ヨーク、ジョニー・グリーンウッド、トム・スキナーの3人からなるこのバンドのセカンド・アルバム・リリースに伴うミュージックビデオのクリップを集めた作品の上映で、2日間の限定公開だった。
オープニングクリップは無声で、35mmフィルムで撮影したシネスコサイズの映像。B&WのNatilus801が映っているところを見ると、ロンドンのアビーロード・スタジオでの収録だと思う。オーディオファンならそんなところにも目が行ってしまいそうだ。その後、音付き...
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SOtMの「sPQ-100PS」は、アナログレコードの自由な楽しみ方を広げてくれる。オーディオユニオン御茶ノ水アクセサリー館で、尖った試聴会が開催された
ターンテーブルに始まり、カートリッジやトーンアームに何を選ぶかなど、アナログレコード再生には様々な楽しみがある。フォノアンプ/フォノイコライザーの交換もそのひとつで、音質にも大きな影響があるといわれている。そんなフォノアンプの注目機が、SOtM(ソム)の「sPQ-100PS」だ。このモデルはMM型とMC型に加え、様々なEQ(イコライジング)カーブを切り替えて再生できるのが特長。そんなsPQ-100PSを使った試聴イベントが、昨年末の12月23日(土)にオーディオユニオン御茶ノ水アクセサリー館で開催されたので、以下で詳細をお届けする。講師の潮晴男さんは実は……。
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【潮晴男のアナログ道楽 第5回】フェーズメーション「EA-220」の完成度の高さに驚く。単体フォノイコライザーを追加する意味はどこにある? とお考えの方は、まずこの音を聴いて欲しい ※動画あり
レコード再生においては、多くの要素が音に影響を与える。フォノカートリッジ、トーンアーム、ターンテーブルと、どれもおろそかにすることはできないが、もうひとつ忘れてはならないのは、そこからピックアップされた信号を正確にデコードするフォノアンプの存在である。
昨今はAVアンプにもフォノイコライザーが内蔵されているので、レコード再生に関してそれほど不便を感じることはないだろう。しかしCD全盛期にはライン入力しか持っていないアンプも多く、レコードを再生するには別途フォノアンプが必要だった。そうしたことを考えれば、便利な時代になったわけだが、果たしてそれでアナログレコード本来の持ち味が引き出せるのか...
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JVCケンウッド D-ILAプロジェクター 商品企画部3G 那須洋人さんに伺う。HDR時代にこそ求められる『原画探求』の思想
ビクター(現、JVCケンウッド)は昨2022年、D-ILAのデバイス開発から25周年という節目に当たり、これまでの集大成ともいえるハイエンドなプロジェクター、DLA-V90R LTDをリリースした。今回の本連載の主人公は、その立役者の一人であるJVCケンウッド・メディア事業部商品企画部3Gの那須洋人さんだ。
ホームシアター用のD-ILAプロジェクターは、業務用モデルの流れを汲む2003年のDLA-HX1に初搭載、家庭用モデルとして全面的新設計されたのは2007年にリリースされたDLA-HD1からとなる。以後、ビクターの技術陣は改良に改良を重ね、業務用の技術を巧みに採り入れて今日の日を迎え...
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オーディオテクニカ「鳴神(NARUKAMI)」を、潮 晴男さんがチェック! TA-300Bとルンダールのトランスがもたらす音世界は、一切の “はったり” がない成熟の域に到達している
オーディオテクニカ始まって以来の高額な製品がデビューした。しかもそれがヘッドホンアンプとあっては驚かずにはいられない。先般、東京での発表に合わせてこの注目モデルを体験してきたので、そのインプレッションをお届けする。
今年8月11日から開催された「Hong Kong High-End Audio Visual Show 2023」で初めてお披露目されたこの製品は「HPA-KG NARU」といい、専用ヘッドホン「AW-KG NARU」が付属した総称を「鳴神(NARUKAMI)」と呼ぶ。本体価格¥13,200,000(税込)と言う超弩級モデルである。
真空管からトランスまでこだわり抜いたヘッド...
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【潮晴男のアナログ道楽 第4回】SOtM「sPQ-100PS」でイコライザーカーブを変えてみたら、聴き慣れたレコードが激変!? レコードの本当の音を引き出す、新たなアイテムかも
アナログオーディオの楽しみかたは色々あるが、愛聴盤をいい音で聴きたいというのは愛好家全員の願いだ。例えばカートリッジをグレードアップするのもそのためだし、僕もプラグイン式のトーンアームを採用したプレーヤーのユーザーには、こうした方法を薦めてきた。
だが、この後の経路に関してついついおまかせになってはいないだろうか。最近はAVセンターもフォノ入力を装備しているので、わざわざ単体のフォノアンプを用意するファンは少ない。しかもフォノアンプは高価なモデルが多いから、グレードアップするにしても二の足を踏みがちだ。今回紹介するSOtM(ソム)のフォノアンプ「sPQ-100PS」は比較的リーズナブルな...
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『君たちはどう生きるか』の絵と音はこうして生まれた。スタジオジブリ担当者が語る、この夏の話題作に込められたこだわりの作品づくりとは(後)
宮﨑 駿監督の最新作『君たちはどう生きるか』が、公開から1ヵ月以上を経た現在も大ヒットを続けている。本作は事前情報が制限されていたこともあってSNS等で様々な考察が発信されているが、それ以上に映像とサウンドデザインの完成度が高いことに注目して欲しい。StereoSound ONLINEでそんな話題作で撮影監督を担当した奥井 敦さんと、ポストプロダクション担当の古城 環さんというキーマンにインタビューを実施、作品作りに関する深いお話をうかがっている。後編では、ドルビーアトモスを始めとするサウンドデザインについて紹介したい。インタビュアーはジブリ作品を愛する潮 晴男さんだ。(StereoSo...
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『君たちはどう生きるか』の絵と音はこうして生まれた。スタジオジブリ担当者が語る、この夏の話題作に込められたこだわりの作品づくりとは(前)
7月14日に公開された宮﨑 駿監督の最新作『君たちはどう生きるか』が大ヒットを続けている。公開4日間で観客動員135万人、興行収入21.4億円を突破し、先日発表された公開1ヵ月の集計では観客動員412万人、興行収入62.3億円に届いたという(興行通信社調べ)。そんな本作はスタジオジブリ作品として初めてIMAXシアターで公開、加えてドルビーシネマ、DTS:Xでも上映されている。今回は劇場公開時にこれだけ多くのフォーマットに対応した狙いや制作時の苦労話について、本作の撮影監督を担当した奥井 敦さんと、ポストプロダクション担当の古城 環さんにお話をうかがった。インタビュアーはジブリ作品を愛する...