執筆陣
【麻倉怜士のCES2022レポート02】ハイセンスのレーザーテレビは8Kに進展。左右に2台並べて32:9映像を投写するブレンディングプロジェクションも提案
毎年、CESの中国・ハイセンスのプレス・カンファレンスは、レーザーテレビが中心だ。「テレビ」といっても、これはプロジェクターである。レーザー光源をDLPチップで変調して近接のスクリーンに下から投写する、業界用語でいうと「超短焦点プロジェクター」。
それをプロジェクターとは呼ばず、「レーザーテレビ」と呼ぶのがハイセンス流。つまり特別な場合にしか使わないプロジェクターではなく、日常的なテレビとして、使って欲しいというネーミングだ。でもハイセンスは大画面での魅力を訴え、スクリーンサイズは100インチ以上をPRしている。正しくは「レーザーシネマ」が適切な名前だろう。
毎年のCESでは、技術的な進...
執筆陣
【麻倉怜士のCES2022レポート01】祝! 2年ぶりのリアル開催。LGエレクトロニクスやソニーの注目アイテムが早くも登場。今後のレポートに期待されたし
いよいよ「CES2022」が始まった。2年ぶりのリアル開催。私は現地のラスベガスには行かずに、日本からリモートで取材する。
現地時間1月3日にトレンド解説のTEC WATCHからスタート、1月4日は大手のプレス・カンファレンス。LGエレクトロニクスから始まり、ソニーで終わるといういつものスケジュールパターンで、開催された。
LGは有機ELの新バネル。その、「OLED EX」は重水素化合物の採用と画像処理にて輝度を最大30%向上させた。これから詳しく取材する予定。
ソニーは、「VISION-S」のEVをいよいよ、発売する構えだ。SUVタイプの試作車両「VISION-S 02」を発表しただけ...
執筆陣
アイキューブド研究所が、独自技術の「動絵画」を間近に体験できる展示会を開催。その進化に、改めて驚きを禁じ得なかった:麻倉怜士のいいもの研究所 レポート66
I3(アイキューブド)研究所が開発した映像クリエーション技術「動絵画」。解像度や階調といった一般的な超解像処理とは異なり、“動く絵画”で観る人の感動を喚起するというきわめてユニークな提案だ。
本連載ではこれまでも同社の技術についてたびたび報告してきたが、去る11月30日に、その実物に触れることができるイベント「動絵画展」が開催された。しかも今回は、映像に興味のある方ならだれでも参加できるという嬉しい内容だった。
そこでイベント当日、麻倉怜士さんと一緒に会場にお邪魔して改めて動絵画の詳細についてお話を聞いた。以下では、麻倉さんによるリポートをお届けする。(編集部)
「動絵画」(Animat...
執筆陣
コルグLive Extremeで配信史上最高の絵と音を体験!(その1) 「配信を観ている人が作り手と同じ体験ができるというのは、素晴らしいことです」
配信が急速に進化している。特に音楽関係では、ライブの雰囲気をリアルタイムで共有できる新しい楽しみとして認識され、コンテンツ数も着実に増えている。そして最近は、配信の映像や音の品質に対する要求も上がってきた。確かにせっかく自宅の環境で楽しむのであれば、コンテンツのクォリティはきわめて重要である。
コルグが提案するLive Extremeは、そんな声に応えるための配信高品質化技術だ。4K映像とハイレゾ音声を伝送できるこの方式は、作り手であるアーティストにも評価され、昨年の登場以来様々な配信現場で採用されている。
StereoSound ONLINEでは今後、このLive Extremeを使っ...
執筆陣
首にかけるスピーカーで、ドルビーアトモスの立体音場をパーソナルに楽しむ。SRS-NS7は、ウェアラブルスピーカーの新しい方向性を感じる:麻倉怜士のいいもの研究所 レポート65
首にかけるだけで様々なコンテンツを楽しめる、ネックスピーカーが注目を集めている。耳を塞がずにすむので、家族から話しかけられても大丈夫だし、耳に近いぶんボリュウムを抑えることができ、近所迷惑の心配もない。
そんなネックスピーカーに、また注目モデルが登場した。ソニーの新製品「SRS-NS7」は同社のテレビ、BRAVIA XR(ブラビアXR)シリーズとの組み合わせでドルビーアトモスの再生が可能。パーソナルな空間で立体音響を楽しめるのだ。ネックスピーカーという小さなボディでどうやってドルビーアトモスの再生を可能にしたのか? 音質にはどんな配慮をしているのか? 今回はSRS-NS7の開発陣にお話を...
執筆陣
ミキサーズ ラボの「Lacquer Master Sound」は、音楽を聴く幸せ感を増幅させる注目技術だ。旧譜から新譜まで、幅広い採用を期待する:麻倉怜士のいいもの研究所 レポート64
ミキサーズ ラボが提案している「Lacquer Master Sound」(ラッカーマスターサウンド)が音楽ファンの間で注目を集めている。これは既存の音源をハイレゾ化する際にアナログラッカー盤を経由することで、デジタル音源では失われてしまった倍音成分を再現、多くの情報をもったハイレゾとして楽しめるという提案だ。
今回はそんなLacquer Master Soundについて、なぜこういったアイデアを思いついたのか、また具体的にどんな環境・機材で作業を進めているのか、さらにはそのメリットについてミキサーズ ラボの面々にインタビューをお願いした。
対応いただいたのは、株式会社ミキサーズ ラボ ...
執筆陣
ウェストミンスターラボの「Quest」+「Rei」は、“演奏するアンプ” である。演奏家の情念までも濃密に伝える感情表現にたいへん感動した
イギリス、ウェストミンスターラボのプリアンプ「Quest」、モノーラルパワーアンプ「Rei」を試用し、その音楽的表現、演奏家の情念までも濃密に伝える感情表現にたいへん感動したので早速、報告しよう。その前に、プロフィールを簡単に述べよう。
ウェストミンスターラボは2007年にロンドンで設立された、歴史の浅いオーディオメーカーだが、すでに世界的に高い評価を獲得している。まずはオーディオ用USBケーブルでシーンにデビュー。2016年、AB級のステレオ・パワーアンプ「UNUM(ウナム)」をミュンヘンのハイエンドショーで発表し俄然、注目を集めた。その後、Reiが2019年に、Questは2020年...
執筆陣
8Kをより身近に楽しめるYouTubeチャンネル「8K Video Album」に注目! 様々な映像のプロが送り出す高精細映像とはどんなものなのか?(後):麻倉怜士のいいもの研究所 レポート63
アストロデザインが音頭を取って開設された、YouTubeチャンネル「8K Video Album」。様々な立場で8K映像に関わる業務を行っている7社(団体)が、幅広いジャンルの8Kコンテンツをより多くの人に体験して欲しいという思いからを立ち上げたチャンネルだ。
本連載ではその構成メンバーに、どんな観点から8Kに関わり、また8K Video Albumにどんなコンテンツを提供しているのかについてインタビューを実施している。後編ではメ〜テレ、株式会社ジョイ・アート、株式会社ブライセンの3社へのインタビューを紹介する。(編集部)
8K Video Album
This channel was ...
執筆陣
8Kをより身近に楽しめるYouTubeチャンネル「8K Video Album」に注目! 様々な映像のプロが送り出す高精細映像とはどんなものなのか?(前):麻倉怜士のいいもの研究所 レポート62
業務用8K機器を手がけるアストロデザインが音頭を取って、YouTubeチャンネル「8K Video Album」が8月に開局した。構成メンバーはアズプロ株式会社、メ〜テレ、株式会社ジョイ・アート、株式会社ヨネ・プロダクション、株式会社ブライセン、MADD.そしてアストロデザイン株式会社の7社(団体)で、8Kコンテンツを配信することを目的としたチャンネルだ。
日本では2018年12月に8K放送がスタートしているが、まだまだテレビの普及はこれからで、一般の人が手軽に8K映像を楽しめる機会は少ない。そんな状況を踏まえてこの7社は、幅広いジャンルの8Kコンテンツをより多くの人が体験できるようにY...
執筆陣
注目技術 “ミニLED” は、液晶テレビにどんな進化をもたらすか(2)「液晶の次も液晶」を提唱するシャープが目指す、革新の画質とは:麻倉怜士のいいもの研究所 レポート61
シャープは今年6月の「第127期定時株主総会」で「miniLED 次世代ディスプレイ」の試作機を展示、技術発表を行った。4K/65インチのミニLED搭載機と従来モデルを並べ、それぞれの画質の違いを株主やマスコミの記者にアピールしていた。液晶テレビのリーディングメーカーとして数々の製品を送り出してきたシャープは、注目の新技術であるミニLEDをどのように捉え、どのように取り組んでいくのか? 今回は、同社幕張事業所の開発陣を訪ねた。(編集部)
麻倉 今日はよろしくお願いいたします。ミニLED搭載機の絵を拝見できるとのことで、楽しみにしていました。
上杉 スマートディスプレイシステム事業本部の上...
執筆陣
エディスクリエーション SILENT SWITCH OCXO “JAPAN STANDARD MODEL”音質と画質に大きな違いを実感。この変化は衝撃だ!
ネットワークオーディオはノイズとの闘いだ。効率を身上とする通信技術を活用するのだから、ノイズの存在は避けられない。対ノイズ武闘の騎士として彗星の如く登場したのがエディスクリエーションのネットワーク機器だ。電子技術者でオーディオマニアのエディソン・ウォン氏が「理想のオーディオを作る」との思いで2014年に設立した、香港のブランドだ。今回、日本デビューを果たすのは光ファイバー分離機器FIBER BOX2とオーディオ用スイッチングハブSILENT SWITCH OCXOのいずれも日本仕様品。本稿では後者を試聴した。
「エモーション、パッション、プレシジョンが私のモットー」というウォン氏のこだわ...
執筆陣
注目技術 “ミニLED” は、液晶テレビにどんな進化をもたらすか(1)LGの新世代フラッグシップ「QNED」シリーズの進化を聴く:麻倉怜士のいいもの研究所 レポート60
液晶テレビの画質を改善する提案として “ミニLED” が注目を集めている。従来よりも小型のLEDをバックライトに使うことで、部分駆動の分割エリア細分化やハロー(漏れ光)を抑え、コントラスト改善を実現できるというものだ。では実際にテレビメーカーはミニLEDにどのように取り組んでいるのか? 今回はミニLED搭載機を発表・発売している3社に、その取り組みについてインタビューを実施した。第1回は、既に製品を発売しているLGエレクトロニクスにお邪魔している。(編集部)
ミニLED搭載の「QNED」シリーズは、8Kから4Kまで合計4モデルをラインナップ
●QNED99シリーズ(8Kモデル)
86QN...