執筆陣
【潮晴男のアナログ道楽 第5回】フェーズメーション「EA-220」の完成度の高さに驚く。単体フォノイコライザーを追加する意味はどこにある? とお考えの方は、まずこの音を聴いて欲しい ※動画あり
レコード再生においては、多くの要素が音に影響を与える。フォノカートリッジ、トーンアーム、ターンテーブルと、どれもおろそかにすることはできないが、もうひとつ忘れてはならないのは、そこからピックアップされた信号を正確にデコードするフォノアンプの存在である。
昨今はAVアンプにもフォノイコライザーが内蔵されているので、レコード再生に関してそれほど不便を感じることはないだろう。しかしCD全盛期にはライン入力しか持っていないアンプも多く、レコードを再生するには別途フォノアンプが必要だった。そうしたことを考えれば、便利な時代になったわけだが、果たしてそれでアナログレコード本来の持ち味が引き出せるのか...
執筆陣
生々しく蘇る怪鳥音に心が鷲掴みにされた!『燃えよドラゴン』をオーラ「VA 40 rebirth」で味わう。オリジナルモノーラル音声の〈強い音〉に感激
今秋のAVコンポーネントの中で私が最も注目している新製品のひとつが、「オーラVA 40 rebirth」だ。ある程度オーディオキャリアのある人にとって少々懐かしさを感じるこの型番機は、1980年代終わりから1990年代初めにかけて一世を風靡した(というといささか大袈裟だが)、ファンクションを極力省いたシンプルな薄型プリメインアンプで、ブランド創立35周年のアニバーサリーモデルとしてこの度復活。かつて英国、韓国と製造国が変遷したが、今回はメイド・イン・ジャパンとなる。
今回私に与えられたミッションは、このVA 40 rebirthを使ってその映画適性を探れというもの。しかもHiVi誌創刊4...
執筆陣
これこそAVの奇蹟。感動に身も震えた!ソナス・ファベールAmati G5×4本をソウリューションで鳴らす『ウエスト・サイド物語』
あの『ウエスト・サイド物語』のBDが、最新のハイエンドオーディオシステムで、どう再生されるか。私の愛盤は2012年の「製作50周年記念版コレクターズBOX」。65mmフィルムを8Kでスキャンし、4Kで修復・マスタリングされた初のディスクパッケージだ。それはまさに映画の黄金時代の宝物。満艦飾のフィルム感にて、ペンキ塗装された原色、下町のすさんだ光景など、特に色にまつわる質感表現が見事だ。多様な人種の蝟集による多彩な肌色再現も刮目。
一方、音声は、4.0chオリジナル音声と、リマスタリング制作されたDTS-HDMA 7.1ch音声を収録。1961年当時の映画音響クォリティとしては標準的なもの...
執筆陣
JVCケンウッド D-ILAプロジェクター 商品企画部3G 那須洋人さんに伺う。HDR時代にこそ求められる『原画探求』の思想
ビクター(現、JVCケンウッド)は昨2022年、D-ILAのデバイス開発から25周年という節目に当たり、これまでの集大成ともいえるハイエンドなプロジェクター、DLA-V90R LTDをリリースした。今回の本連載の主人公は、その立役者の一人であるJVCケンウッド・メディア事業部商品企画部3Gの那須洋人さんだ。
ホームシアター用のD-ILAプロジェクターは、業務用モデルの流れを汲む2003年のDLA-HX1に初搭載、家庭用モデルとして全面的新設計されたのは2007年にリリースされたDLA-HD1からとなる。以後、ビクターの技術陣は改良に改良を重ね、業務用の技術を巧みに採り入れて今日の日を迎え...
執筆陣
超短焦点プロジェクター向け耐外光スクリーン キクチ「Stylist SPB-UT」。色鮮やかでメリハリの効いた映像表現。テレビ感覚でリビング大画面を実現
昨今、家庭用テレビの大画面化が進み、最近では70インチを超えるような大画面テレビが手頃な価格で登場し、人気を集めている。反面、画質を重視すると、まだまだ一定の出費が強いられるし、搬入の制約で諦めざるを得ないケースも少なくない。
そこでお勧めしたいのが、プロジェクターとスクリーンによる大画面鑑賞だ。映画に限らず、ドラマ、スポーツ、音楽ライヴと、等身大で描き出される映像は、まさにスクリーン再生の醍醐味。特に手軽に使える様々なタイプの4Kプロジェクターが各社から登場したことで、家族が集うリビングでも100インチクラスの大画面投影が考えやすくなった。
ひとつ問題があるとすれば、それは部屋を暗くし...
執筆陣
安定接続こそケーブルの真価!48Gbps対応の高性能を高信頼性で実現。コーズの最新HDMIケーブル3製品を自宅検証「PRS4 Passive」「PRS4 Active Optical」「Bravo」
2023年春、オーストラリアのメルボルンで創業し、香港に本拠を置くコーズ(Kordz)社から48Gbps(ビット/秒)対応の高品位ケーブル「PRS4」シリーズが登場した。このシリーズは0.5〜5.0mのPassive(金属導体)と10〜20mのActive Optical(光ファイバー)で構成され、すべての長さでHDMI2.1規格で定義された全機能に対応しているという。
ここではコーズの「モノづくりフィロソフィー」について改めて整理しながら、PRS4のPassiveと同Active Optical、そして同社製HDMIケーブルのフラッグシップに当たる「Bravo」(金属導体)のパフォーマ...