執筆陣
“映画の故郷”「東宝スタジオ」に潜入。映画製作の頭からお尻にまで対応できる、歴史と技術に溢れた空間だった(前)〜撮影ステージ篇〜
映画ファンなら、「東宝スタジオ」の名前を聞いたことがあるだろう。東京・世田谷に広がる国内最大級の映画撮影スタジオで、この地で数々の日本映画の名作が製作されてきた。また近年は撮影ステージからポストプロダクションセンターまで大規模なリニューアルを行なったことも、映画関係者にはよく知られている。今回特別に、そんな東宝スタジオの内部取材の許可をいただいた。リポーターは映画音響にひときわうるさい、潮晴男さんだ。(編集部)
編集部注:東宝スタジオでは、一般見学は受け付けていません
潮 今日は取材の機会をいただき、ありがとうございます。東宝スタジオというと、多くの名作映画や特撮作品を生み出してきた場所...
執筆陣
殺人ピエロと“負け犬クラブ”、27年越しの死闘のゆくえは──『IT/イット THE END “それ”が見えたら、終わり。』【先取りシネマ 第7回】
故郷を離れ、別々の時間を生きていたメンバーだったが……
前作『IT/イット “それ”が見えたら、終わり。』でも、この続篇『IT/イット THE END “それ”が見えたら、終わり。』でも、観たひとは“IT”(それ、ヤツ)とは何だったのかと考えるだろう。
1989年の夏から、27年後の2016年に。“ルーザーズクラブ(負け犬クラブ)”の7人は40代になり、それぞれの人生を送っている。
殺人ピエロ、ペニーワイズに弟をさらわれたビルは、ホラー小説家&映画脚本家として(ジェームズ・マカヴォイ)。父親から性的虐待を受けていたベヴァリーは、服飾デザイナーとして(ジェシカ・チャステイン)。おしゃべりな...
執筆陣
『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』 “最後の予告編”を世界同時解禁! 世代を超えた“光と闇の戦い”がついに決着へ
映画を超えた史上空前のエンタテインメント『スター・ウォーズ』がついに完結!1977年に『スター・ウォーズ エピソード4』が全米公開されてから42年、スカイウォーカー家の物語を描く最後の作品『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』が12月20日(金)に日米同時公開となる。
そして今回、『スカイウォーカーの夜明け』最後の予告編が、世界同時解禁された。
「それはジェダイの運命 お前の運命だ」
「今こそ・・・お前たちは一つに 終わりが始まる」
解禁された最後の予告編は、ルークを喪ったレイが感じている孤独を象徴するかのように、たった独りで走り続けるシーンからスタートする。「誰もが私を理解して...
執筆陣
【コレミヨ映画館vol.32】 『ジョン・ウィック:パラベラム』 ニューヨークでも世界でも、全員が敵! 暴力ファンタジーの高みに昇った人気シリーズの第3弾
映画評論家 久保田明さんが注目する、きらりと光る名作を毎月、公開に合わせてタイムリーに紹介する映画コラム【コレミヨ映画館】の第32回をお送りします。今回取り上げるのは、アクションファンにはたまらない、撃ちまくり、暴れまくりのシリーズ第3弾『ジョン・ウィック:パラベラム』。まだまだ続きそうな勢いの注目作。とくとご賞味ください。(Stereo Sound ONLINE 編集部)
【PICK UP MOVIE】
『ジョン・ウィック:パラベラム』
10月4日(金)TOHOシネマズ日比谷他全国ロードショー
伝説のヒットマンの復讐劇を、シャープかつ殺しまくりのドシャメシャ・アクションで描いて大ヒット...
執筆陣
伝説の撮影監督カルロ・ディ・パルマの生涯を通して、イタリア映画黄金時代を追体験できるドキュメンタリー映画「水と砂糖のように」、11月30日より公開
ヨーロッパ映画賞にその名を遺す撮影監督「カルロ・ディ・パルマ」。イタリア映画の黄金時代を牽引した天才たちの一人として、その人生を、その仕事を、ドキュメンタリーとしてまとめた映画「水と砂糖のように」が、11月30日より東京都写真美術館ホールほかにて公開される。
彼の映画人生は、わずか15才で初めて参加した「郵便配達人は二度ベルを鳴らす」(1942)から始まり、以後、さまざまな名監督・巨匠とのコラボを通じて、生涯で100本以上もの作品を残している。
本作では、彼が撮影した、ロッセリーニ、ヴィスコンティ、デ・シーカ、ジェルミ、アントニオーニ、スコラ、ベルトリッチ、アレンなどの25作品の一部も挿...
執筆陣
知的・寡黙で気むずかしい? “宇宙人ジョーンズ”ことトミー・リー・ジョーンズ、レアな笑顔はじつにキュート!【映画スターに恋して:第8回】
彼の存在が『アド・アストラ』の世界を深くする
ヴェネチア国際映画祭で絶賛され、アカデミー賞の呼び声も高いSF超大作『アド・アストラ』。ブラッド・ピットが初めて宇宙飛行士役に挑戦するのも話題だが、その主人公の父親を演じるのがトミー・リー・ジョーンズというのも魅力的なキャスティングだ。ネタバレは厳禁だが、『地獄の黙示録』を思わせる<闇の世界>、父と息子の葛藤、そしてトミー・リーの存在感が物語をディープにしていることは請け合いだ。
“宇宙人ジョーンズ”はハーバード卒、ルームメイトはゴア元副大統領!
トミー・リー・ジョーンズといえば、日本では、缶コーヒーに登場する<たそがれ宇宙人>でおなじみだろ...
執筆陣
【コレミヨ映画館vol.31】『アナベル 死霊博物館』 呪いの人形との背筋も凍るお留守番。人気の“死霊館ユニバース”最新第7作
映画評論家 久保田明さんが注目する、きらりと光る名作を毎月、公開に合わせてタイムリーに紹介する映画コラム【コレミヨ映画館】の第31回をお送りします。今回取り上げるのは、人気沸騰、呪いの人形にフィーチャーした『アナベル 死霊博物館』。シリーズ最高傑作と久保田さん絶賛の本作を、とくとご賞味ください。(Stereo Sound ONLINE 編集部)
【PICK UP MOVIE】
『アナベル 死霊博物館』
9月20日(金)全国ロードショー
夫のエドは、非聖職者としてカトリック教会が初めて認めたという悪魔祓い師。妻のロレインは強力な霊能者。いい夫婦だなあ。いま、映画界でいちばん好きなカップルか...
執筆陣
『アベンジャーズ/エンドゲーム』 4K UHDブルーレイの情報量に、目と耳が飽和寸前! MCUの集大成は、デジタル制作作品の極北と呼びたい【シリーズ:4K深掘り10】
様々なヒーローがひとつの世界に集まり、チームを組んでバトルを繰り広げる……。そんな“クロスオーバー”のストーリー、世界観はこれまでにも多くの作品で採り上げられてきた。
もともと違うお話だった『ウルトラマン』と『ウルトラセブン』が『帰ってきたウルトラマン』から同じ世界に融合されたし、松本零士氏の漫画でも『銀河鉄道999』や『キャプテン・ハーロック』などの各作品の主人公がひとつの宇宙に共存していた。海外ではラリー・ニーヴンのSF小説「ノウンスペース」シリーズも、あちこちの惑星に主人公が点在しているあたり、同様の発想だろう。
だがその中でも一番のスケールとエンタメ性を持っているのは、MCU(マ...
執筆陣
丸の内ピカデリーの「ドルビーシネマ」が10月4日にオープン!オープニング作品は話題の『ジョーカー』に決定。オープン前試写会に参加できるキャンペーンも開催中
株式会社松竹マルチプレックスシアターズは、10月4日(金)、有楽町マリオン新館内にて運営する映画館丸の内ピカデリーに、都内初となる「ドルビーシネマ」を導入する。オープニング作品は『ジョーカー』に決定した。
ドルビーシネマとは、最先端の映像技術「Dolby Vision(ドルビービジョン)」と3D立体音響技術の「Dolby Atmos(ドルビーアトモス)」を採用し、さらにシネマ体験に最適化されたシアターデザイン(インテリアカラー、空間デデイン、座席アレンジメント)も一体となって、アクションやストーリーをより豊かに楽しめるよう配慮された上映システムだ。北米からヨーロッパ、中国などでもドルビー...
執筆陣
【コレミヨ映画館vol.30】『僕のワンダフル・ジャーニー』 犬とヒトの触れ合い、思い出を描いた人気作の続篇
映画評論家 久保田明さんが注目する、きらりと光る名作を毎月、公開に合わせてタイムリーに紹介する映画コラム【コレミヨ映画館】の第30回をお送りします。今回取り上げるのは、犬好きなら泣かずにはいられない!『僕のワンダフル・ジャーニー』。犬好きが犬好きのために創っただけではない、きらりと光る何かを備えた注目作。とくとご賞味ください。(Stereo Sound ONLINE 編集部)
【PICK UP MOVIE】
『僕のワンダフル・ジャーニー』
9月13日(金)全国ロードショー
10年前に死んだ愛犬が、年に1回か2回夢に出てくる。夢のなかでありがとうとか言っていて、たぶん人生でいちばん幸せな夢...
執筆陣
予想を遙かに上回る個性的な大劇場。池袋の「グランドシネマサンシャイン」が映画ファンの注目を集める秘密を支配人に聞いた。IMAX版『ブレードランナー ファイナル・カット』も絶対見るべし
池袋の「グランドシネマサンシャイン」がオープンして約2ヵ月が過ぎた。スクリーンサイズなどの規模が大きいことはもちろんだが、実際の画質・音質についての評判も高い。加えてIMAXシアターでの『ダンケルク』や『ブレードランナー』のリバイバル上映と映画ファンの心をくすぐる企画も続いている。今回はそんなグランドシネマサンシャインにお邪魔して、支配人の下井一洋さんと、営業主任で映写担当の菊池 元さんにインタビューをお願いした。インタビュアーは映画館が大好きな久保田明さんだ。(編集部)
久保田 今日はお時間をいただき、ありがとうございます。まずはグランドシネマサンシャインさんの概要について教えていただ...
執筆陣
映画ファンはこれを見逃してはいけない! 『ブレードランナー ファイナル・カット』が、全国32館のIMAXシアターで絶賛上映中! 物語の舞台となった今年、最高の絵と音で体験すべし!
2019年11月、酸性雨の降るロサンゼルスを舞台に、人間とレプリカントの葛藤を描いたSF映画の傑作『ブレードランナー』。物語の、まさにその瞬間を約2ヵ月後に控えた2019年9月6日、『ファイナル・カット』のIMAX版が、日本で初めて劇場公開された。
本作については、LDやDVD、最近ではUHDブルーレイで数十回といわず見て来たが、改めて考えてみると劇場で見た記憶がほとんどない。上京したての1984年5月頃に、飯田橋・佳作座に足を運んだのは覚えているが(これが東京で初めて見た映画だった)、それ以降は2007年の『ファイナル・カット』DLP上映もタイミングが合わず……。
その作品が、しかもI...