執筆陣
菅田将暉&有村架純の好演が光る『花束みたいな恋をした』は、“当たり前の恋”の多幸感にあふれた愛おしい一作【先取りシネマ 第13回】
「神」の存在に、あなたは気づけるか
終電を逃し、東京・京王線の明大前駅改札で出会った21歳の大学生、麦(菅田将暉)と絹(有村架純)。同じく終電にあぶれたほかの客と一緒に終夜営業の喫茶店に入ったふたりは、なんとそこで向こうのテーブルに座っている「神」を目撃する。
最高すぎる。この場面! 見かけはまあそれほど神々しくない神だけれど、ここで試写会場内が映画『十戒』の海のように、意表を突かれて笑うひとと、ぽかんとするひとのふたつに割れたのが凄かった。どちらの反応が上というわけではないですよ。
でも麦が“世界水準”と表現するこの神さまの登場シーンが映画の踏み絵になっているのだ。俺って、わたしってお...
執筆陣
【コレミヨ映画館vol.50】 『新感染半島 ファイナル・ステージ』 今度はバトル・アクションだ! ヒット作『新感染 ファイナル・エクスプレス』のその後を描いた話題作
映画評論家 久保田明さんが注目する、きらりと光る名作を毎月、公開に合わせてタイムリーに紹介する映画コラム【コレミヨ映画館】の第50回をお送りします。今回取り上げるのは、韓国版ゾンビパニック作『新感染半島』の第3弾『新感染半島 ファイナル・ステージ』。前作から4年後の世界を舞台に、圧倒的物量をもって迫ってくる彼らの姿を描き、韓国では大ヒットを記録。元旦からその脅威を、とくとご賞味ください。(Stereo Sound ONLINE 編集部)
【PICK UP MOVIE】
『新感染半島 ファイナル・ステージ』
2021年1月1日(金)TOHOシネマズ日比谷 他 全国ロードショー
ソウルを出発...
執筆陣
【コレミヨ映画館vol.49】 『ワンダーウーマン 1984』 黄金の鎧で世界を救え! 跳ね返し、戦う女、ワンダーウーマンの雄姿ふたたび
映画評論家 久保田明さんが注目する、きらりと光る名作を毎月、公開に合わせてタイムリーに紹介する映画コラム【コレミヨ映画館】の第49回をお送りします。今回取り上げるのは、人気ヒロインが大活躍する『ワンダーウーマン 1984』。時代はいきなり80年代となり、エンタメ界や経済界が大盛況を迎えるあの喧騒の中で、彼女が大暴れ!? 新たなコスチュームに身を包んだ煌びやかな姿など、見どころもたくさん。とくとご賞味ください。(Stereo Sound ONLINE 編集部)
【PICK UP MOVIE】
『ワンダーウーマン 1984』
12月18日(金)より全国ロードショー
『バットマンvsスーパーマ...
執筆陣
【コレミヨ映画館vol.48】 『私をくいとめて』 原作・綿矢りさ×監督・大九明子の黄金コンビ第2作。のんがぼっちライフを送るヒロインを大好演!
映画評論家 久保田明さんが注目する、きらりと光る名作を毎月、公開に合わせてタイムリーに紹介する映画コラム【コレミヨ映画館】の第48回をお送りします。今回取り上げるのは、主演のんの好演が光る『私をくいとめて』。独身一人女子・みつ子が突き進む、崖っぷち恋愛の模様を、脳内アシスタント「A」とのコミカルなやり取りも含め、とくとご賞味ください。(Stereo Sound ONLINE 編集部)
【PICK UP MOVIE】
『私をくいとめて』
12月18日(金)より全国ロードショー
いいなあ、この映画! 俺も仲間。アンモナイトの化石、愛でてる仲間だよ、と感動した松岡茉優主演の快作『勝手にふるえて...
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ルパン三世やジャッキー・チェンも惚れるジャン=ポール・ベルモンド、傑作選を仕掛けたのは『ムトゥ 踊るマハラジャ』の第一発見者だった!【先取りシネマ 第12回】
男の中の男、ベルモンドの魅力を堪能できる8作品が公開中
観ればわかる。「ルパン三世」や「コブラ」のキャラ・デザインのモデルになり、ジャッキー・チェンのアクション・スタントにも多大な影響を与えたフランス男優ジャン=ポール・ベルモンドの主演8作品が、HDリマスターされた美麗なニュープリントでおよそ半世紀ぶりに劇場公開される。
権利の関係でTV放映されることが少なく、大半はDVDソフトにもなっていない幻の作品ばかり。当時劇場に脚を運んだひと、アラン・ドロンと共演したギャング映画『ボルサリーノ』(1970年)などに見とれた貴方はもちろん、ジャン=リュック・ゴダール監督と組んだヌーヴェルヴァーグ時...
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【コレミヨ映画館vol.47】『ウルフウォーカー』アカデミー賞連続ノミネートの新進スタジオが贈る、驚きと幻想のアニメーション
映画評論家 久保田明さんが注目する、きらりと光る名作を毎月、公開に合わせてタイムリーに紹介する映画コラム【コレミヨ映画館】の第47回をお送りします。今回取り上げるのは、おおよそ400年前のアイルランドを舞台にした幻想的なアニメーション『ウルフウォーカー』です。そのオリジナリティあふれる映像美とともに、とくとご賞味ください。(Stereo Sound ONLINE 編集部)
【PICK UP MOVIE】
『ウルフウォーカー』
10月30日(金)より、YEBISU GARDEN CINEMA ほかにて全国ロードショー
ダブリンのバリーファーモット・カレッジのアニメーション学科の同級生だった...
執筆陣
【コレミヨ映画館vol.46】 『ラストブラックマン・イン・サンフランシスコ』変わってゆく場所、変わらない思い出と友情。ノスタルジックな映像で描かれる旅立ちの詩
映画評論家 久保田明さんが注目する、きらりと光る名作を毎月、公開に合わせてタイムリーに紹介する映画コラム【コレミヨ映画館】の第46回をお送りします。今回取り上げるのは、新進気鋭のスタジオ・監督が創り上げた人情作『ラストブラックマン・イン・サンフランシスコ』。さまざまな映画の背景ともなったフランシスコの風景とともに味読(味観?)したい一作。とくとご賞味ください。(Stereo Sound ONLINE 編集部)
【PICK UP MOVIE】
『ラストブラックマン・イン・サンフランシスコ』
10月9日(金)より新宿シネマカリテ、シネクイントほかにて全国ロードショー
マイアミの貧困街で暮らす...
執筆陣
【コレミヨ映画館vol.45】 頭がこんがらがる『TENET テネット』についてあれこれ考え、さらにこんがらがってみた。でも何度観ても面白い!
映画評論家 久保田明さんが注目する、きらりと光る名作を毎月、公開に合わせてタイムリーに紹介する映画コラム【コレミヨ映画館】の第45回をお送りします。今回取り上げるのは、久保田さんの連載『先取りシネマ vol.11』でもお伝えした『TENET テネット』。時間軸が入り乱れ、展開の流れを把握するのが難しい同作について、なぜそうなっているのかということを、久保田さんがアレヤコレヤと考察してみました。とくとご賞味ください。(Stereo Sound ONLINE 編集部)
【PICK UP MOVIE】
『TENET テネット』
全国公開中
先月の18日から公開され、東京・池袋のグランドシネマサ...
執筆陣
クリストファー・ノーラン最新作『TENET テネット』はトンデモ映画!? 恐ろしいほどの発色と見晴らしは絶対にIMAXで“体験”すべし【先取りシネマ 第11回】
新型コロナで世界中が揺れるなか、勝負に出たクリストファー・ノーラン
『ダークナイト』『インセプション』『インターステラー』『ダンケルク』などでこの10数年の映画界を牽引してきたクリストファー・ノーラン監督の最新作『TENET テネット』が9月の18日、いよいよ日本公開される。
世界の映画界を停滞させる新型コロナ・パンデミックのなかで、米国での公開日も再々延期され、欧州、中東、東南アジアから一週間ほど遅れる9月3日になった。
リスクを回避し、さらに公開時期を延ばす考えもあっただろう。『インセプション』の1億6,000万ドル、『インターステラー』の1億6,500万ドルをしのぐ2億500万ドル...
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【コレミヨ映画館vol.44】 『zk/頭脳警察50 未来への鼓動』より自由に。いまを楽しめ! 結成50周年を迎えた伝説のバンド、頭脳警察のドキュメンタリー映画
映画評論家 久保田明さんが注目する、きらりと光る名作を毎月、公開に合わせてタイムリーに紹介する映画コラム【コレミヨ映画館】の第44回をお送りします。今回取り上げるのは、紆余曲折を経ながらも結成50年を迎えたバンド頭脳警察の活動を追ったドキュメンタリー作『zk/頭脳警察50 未来への鼓動』。いまや好好爺となった二人の生き様が堪能できます。とくとご賞味ください。(Stereo Sound ONLINE 編集部)
【PICK UP MOVIE】
『zk/頭脳警察50 未来への鼓動』
7月18日(土)より、新宿K's cinemaにて公開!
3、4年前のこと。ひとの眼球に魅せられた女のさまよいを...
執筆陣
【コレミヨ映画館vol.43】 『WAVES/ウェイブス』音と色の華やかな饗宴! 注目の新進スタジオ、A24が放つ美しく悲痛な青春ドラマ
映画評論家 久保田明さんが注目する、きらりと光る名作を毎月、公開に合わせてタイムリーに紹介する映画コラム【コレミヨ映画館】の第43回をお送りします。今回取り上げるのは、31もの名曲をバックに繰り広げられる青春ムービー『WAVES/ウェイブス』。斬新なカメラワークとともに、登場人物たちの心情に寄り添う楽曲を、とくとご賞味ください。(Stereo Sound ONLINE 編集部)
【PICK UP MOVIE】
『WAVES/ウェイブス』
7月10日(金)より、TOHOシネマズ日比谷ほか全国ロードショー
2012年、ニューヨークで設立された独立系映画配給会社のA24。2017年には、貧困地...
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『イップ・マン 完結』で“最高のドニ―・イェン”もついに見納め。ブルース・リーの怪鳥音も轟くファン必見の1本!【先取りシネマ 第10回】
香港映画界を生き抜いてきた伝説のスタッフが揃う
最後に「劇終」の文字が出たときに、心のなかで終わらないでくれー! と叫んだよ。いまでは数少ないものになってしまった広東語で語られる、香港映画らしい香港映画。
いいシリーズだったなあ。ドニー・イェン最高の当たり役だったともいえる。『イップ・マン 序章』(2008年)でスタートしたイップ・マン・シリーズの最終第4作。ファンはシリーズを順番に観てきているだろうけど、簡単に振り返ると実在の中国武術家・葉問(1893年~1972年)の半生を描く過去の3本はこんな感じで進んできた。
『イップ・マン 序章』(2008年/日本公開2011年2月)
1938...