執筆陣
バランス入力が魅力のMC昇圧トランス CSポート「CMT1」 ノイズフロアーが下がり音楽を鮮明に表出する
バランス接続することにより、さらにダイナミック感が増す
無帰還の管球式アンプやエアーフロート方式の重厚なアナログプレーヤーを製造しているCSポートの新製品CMT1は、バランス入力も装備している昇圧トランスである。
同社のC3EQM2(フォノイコライザーアンプ)もバランス対応の昇圧トランスを内蔵しているわけだが、そちらは適合インピーダンスが3Ω〜20Ωで、CMT1は1.5Ω〜40Ωと広めの設定。コア材は共に透磁率に優れたスーパーパーマロイ。同社によると、CMT1はファインチューニング的な範疇で巻数を増やして対応力を広げているという。背面はオーソドックスな端子群で、グラウンドのフロートスイッ...
執筆陣
フェーズメーション上位機の思想を継承するベーシックモデル、PP200、T550を聴く
フェーズメーションのアナログオーディオ製品は、高評価の頂点モデルとともに価格レンジを広げて製品ラインアップを充実させてきた。ここでは価格を抑えたMCカートリッジと昇圧トランス、それに加えてカートリッジや昇圧トランスの消磁器についてリポートする。
MCカートリッジのPP200は「トップモデルのエッセンス」を感じられるベーシックモデルという位置付けだ。ボディの外観は上位機と似ているが色は黒ではなく紺色。またボディの材質は上位機のようなジュラルミン削り出しではなく、アルミ削り出しとなる。ただしカンチレバーの無垢ボロン、ラインコンタクト針の形状、磁気回路構成材料の純鉄などはPP300と同様。マグ...
執筆陣
音楽表現はプロ級の貫禄。MC型カートリッジ・EMT JSD Pure Black
JSD Pure Blackは、『管球王国』80号でリポートしたJSD S75の後継機である。後継機といってもマイナーチェンジ版と発表されていて、価格は据え置き。スペックも、ボディ構造の強化にともない自重が2g増したくらいで同等だ。実機をよくよく観察して発見したのは、カンチレバーとSFLスタイラスの結合法が変わったことである。旧タイプのそれを、筆者はまるで魔法のようと記した。新しいPure Blackはむしろオーソドックス。ホワイトサファイアのカンチレバー先端に孔をあけ、針先を深く植え込んである。振動質量がすこし増えたかもしれないが、感覚的には手堅く安心だ。
今回の試聴では待望の昇圧トラ...
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フェーズメーションEA550 & T1000試聴。モノーラル筐体らしい深遠な音場空間に、立体的な音像が浮かぶ
フェーズメーションはアナログ再生機器に注力しているオーディオメーカーだ。新製品のフォノイコライザーEA550と昇圧トランスT1000は、ともに同社の最高級機で確立したモノーラル筐体構造を採用している。グラウンド線の接続が必要になるけれども、ステレオ音場の拡がりとセパレーション感など筐体を左右独立とした利点は大きい。背面にある端子群は結線のしやすさを考えた配列で、単純なモノーラル筐体ではないというコダワリが見て取れる。
本誌試聴室のシステムはエアータイトのATC5プリアンプとATM3パワーアンプ、そしてB&W800D3モニタースピーカーである。それにテクニクスSL1000Rアナログプレーヤ...
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アイレックス、カナダのケーブルメーカー「LUNA CABLE社」の取り扱いを開始。天然素材と伝統の加工法にこだわった製品を5種類ラインナップ。昇圧トランス「SUT」も
アイレックスは、2月1日よりカナダのオーディオケーブルメーカー「LUNA CABLE」の製品の新規取扱いと販売を開始すると発表した。
LUNA CABLEは、2015年にDanny Labrecque 氏とErik Fortier氏の2人によってカナダのケベック州東部の町に設立されたケーブルメーカー。
創業者の一人Danny氏は、20年以上もオーディオ店に勤めていた経験があり、そこで顧客の要望に応えてオーダーメイドのケーブルを製作していたそうで、それが評判を呼んだことで、今回の創業に至ったそう。氏自身は4歳からバイオリンをはじめ、各種ギターやドラムなどを演奏する音楽家でもあるという。
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