名盤は最上の音で/至上の名演を究極のハイレゾ、DSD11.2MHzで聴く【前編】
常に“最上の音質”を探求するわれわれオーディオファイルにとって、つい10年ほど前には考えられなかったのがPCM352.8kHz/24ビットやDSD11.2MHzといったハイスペック音源を聴くことだ。それは現時点における音質追求の究極体験と言える。しかし、それはつい数年前までは「数字的に見れば」の話だった。ハイスペックなハイレゾファイルの音質的な優位性は語られてきたが、実際には有名アーティストの新譜や歴史的名盤といった、音楽的に魅力のあるタイトルがほとんど存在しなかったからだ。
それが、ついに登場したのである。2017年秋にステレオサウンド社から発売されたDSD11.2MHz音源をBD-R...