食事会で見たヴェンダースの素顔は“無邪気で聡明”。役所広司の『PERFECT DAYS』には小津安二郎へのオマージュを込める【映画スターに恋して:第33回】
平山のように生きていけたなら
「平山という人は、瞬間瞬間を大切にして、自分でできることをやって、1日の終りには好きな本を読みながら、質素でありながらも、満ち足りた気持ちで眠りにつく。あれだけ毎日毎日を、満足しながら眠りにつける人って、羨ましいなと思います」
これは『PEARFECT DAYS』(23年)で、主人公・平山を演じ、第76回カンヌ国際映画祭最優秀男優賞に輝いた役所広司の言葉だ。平山は、東京・渋谷区内に点在する公衆トイレの清掃員。カメラは、その規則正しい彼の毎日を淡々と追い続ける。
監督のヴィム・ヴェンダースにとっては、1983年4月に撮影を行った『東京画』(85年製作)から約4...