執筆陣
世界中で愛された多才な映画人、ジャンヌ・モローの監督・脚本家としての姿に光を当てる好企画『映画作家 ジャンヌ・モロー』
カンヌ、ヴェネツィア、ベルリン等の映画祭で数々の栄誉に輝き、2007年には芸術文化勲章のコマンドゥールを得たジャンヌ・モローの、映画監督としての姿にも光を当てる上映シリーズ『映画作家 ジャンヌ・モロー』が10月11日から新宿シネマカリテ、YEBISU GARDEN CINEMAほか全国公開される。私のなかでは『死刑台のエレベーター』(音楽;マイルス・デイヴィス)や『危険な関係』(音楽;アート・ブレイキー&ザ・ジャズ・メッセンジャーズ、セロニアス・モンク)といった映画、ほかフランスのジャズ・ミュージシャンをバックに歌ったアルバム『Jeanne Chante Jeanne』など音楽絡みの印象...
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映画『はじまりの日』で映画初出演・初主演を飾った「遥海」にインタビュー。「かつての自分を生きている感覚がありました」
中村耕一と遥海をW主演に迎えて贈る音楽ファンタジー『はじまりの日』が、撮影地・名古屋での先行公開(10月5日)に続いて、10月11日より全国公開される。かつて一世を風靡した歌手だった「男」(中村)と、歌を志ながらも日々の生活の中に埋没してしまっている「女」(遥海)が偶然の出会いを果たし、やがて未来へ向けてともに歩みを進めていくという物語。ここでは劇中で「未来の歌姫」として見事な歌唱を披露している遥海に、映画初出演の感想を聞いた。
――よろしくお願いします。まずは、試写をご覧になった第一印象は?
感覚的にまっすぐ見られない。言葉にできない感じですね。役がけっこう控えめって言うんですか? 普...
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いつまで悲劇を繰り返すつもりなのか。虐殺の犠牲となった子供たちへのレクイエム。『忘れない、パレスチナの子どもたちを』
つらい気分になる。楽しそうに飛び跳ねていたり、満面の笑顔で登場したり、スポーツや音楽やファッションに喜びを発散する子供たちの姿がたっぷり紹介されているが、ナレーションは総じて子供たちを過去形で紹介する。それはなぜか。戦争の犠牲になったからだ。この世に生を受けて、新しい毎日に触れて、すくすくと成長してきた命、嘘のつき方も暴力のふるい方も、もちろん武器の使い方など知るよしもない若い命が、爆撃で一瞬にして吹っ飛ぶ。「集団虐殺」のために、無実の命が奪われた。
2021年5月の11日間で、少なくとも67人のガザの子供たちが亡くなったという。このニュースを英国で知った映画監督のマイケル・ウィンターボ...
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メル・ギブソン製作総指揮! 全米公開初日興行 収入第1位を記録した社会派話題作がついに公開。『サウンド・オブ・フリーダム』
重鎮メル・ギブソンが製作総指揮を務めた社会派作品。実話に基づいたストーリーであるということだが、描かれる「現実のむごさ」には驚かされるばかりだ。心もアイデンティティもあるのは児童も大人も同様、だが、この映画に登場する「犯罪組織」やそこに属している者には、そんなことなど関係ない。国際的スケールで児童の誘拐、児童の人身売買、児童への性的虐待を繰り返し、儲けを得る。誘拐や拉致といった言葉も浮かんでくるが、親や親せきの立場から言えば、ある日突然、かけがえのない子供が目の前から消えてしまうことになり、子供の立場から言えば、ある日突然見知らぬ人に連れ去られて、船に乗せられ、知らない国の知らない宿に連...