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2024年のサンダンス映画祭で話題沸騰。オレオレ詐欺師に、おばあちゃんが立ち向かうアクションコメディ。『テルマがゆく! 93歳のやさしいリベンジ』
オレオレ詐欺師に騙された老婆が、お金を取り戻すべく犯人のアジトに突撃する。
シンプルすぎるほどシンプルなストーリーである。が、細かな起伏に富んでいて、「だます方」と「だまされた方」と「ふりまわされる周りの人々」の人間模様もしっかり描かれているから1分も退屈しない。犯人が「なぜ老人をだますのか」についても弁解がましくなく加害者の口から説明される。ハラハラさせられたと思ったら、ワクワクさせられて、ホッと一息つくところもしっかりある。笑顔のままスクリーンをあとにできる作品なのだ。
主人公・テルマは93歳のおばあちゃん。ちょっと人生の壁にあたっている孫のことを気にかけている。ある日、警察から孫が...
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「松田るか」主演作『かなさんどー』が、待望の公開。「亡き母と父を繋ぐ美花の奮闘ぶりに注目してほしい」
照屋年之(ガレッジセール・ゴリ)が監督と脚本を手掛けた長編作『かなさんどー』が、1月31日の沖縄先行上映に続き、2月21日(金)より全国公開される。沖縄は伊江島を舞台に、一組の夫婦の愛のカタチを描いたヒューマンな作品。ここでは、過去の出来事によってずっと父親(悟:浅野忠信)を許せずにいる娘・美花を演じた松田るかにインタビューを実施。沖縄(伊江島)での撮影の感想から役作りまで、話を聞いた。
――『かなさんどー』に参加なさった感想をお聞かせいただけますか。
地元沖縄を舞台にした作品に出られるのは、とても名誉なことだと思いました。上京したときにはまず訛りを消す練習をしなければいけなかったので、...
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レディー・ガガにも影響を与えた「21世紀を代表するアーティストのひとり」の光と影を描く『Back to Black エイミーのすべて』
エイミー・ワインハウスの不在からもう13年が経つ。彗星のごとく母国イギリスでデビューして、地歩を固めて世界に進出、グラミー賞で5部門に輝いたのに(諸事情によりセレモニーにはイギリスからの中継で登場)、まもなく(何度目かの)ブランクに入り、結果、傑作と呼ぶにふさわしい2枚のオリジナル・アルバムを残して他界。「日本で歌うとしたら、武道館か、それともサマソニのヘッドライナーか何かかな?」という自分の予想は「本人の早すぎる死」という形で裏切られた。
エイミーの関連映画にはすでにドキュメンタリーの『AMY エイミー』があるけれど、この『Back to Black エイミーのすべて』は俳優のマリサ・...