もっとも広範囲な製品を取り扱うのがスピーカー部門。ペア10万円未満から200万円以上、場合によってはペア1000万円を超える製品がランクインしている。シンプルな小型2ウェイから、大型フロアースピーカーまで、実にバラエティに富んでいる。各部門 のベストワンは、エラック、クリプトン、ソナス・ファベールの3強が独占した格好だ
第1位:エラック Debut B5.2
¥55,000(ペア)+税
スピーカー部門(1)は激戦価格帯ゆえに甲乙つけがたい魅力機が乱立する。何とも華やかで頼もしいエントリーゾーンだ。ベストワンに推した本機、やはり魅力はその音。小型だがしっかりしたファンデーションと濃いめの中高域による、スムースレスポンスの描写タッチが好ましい。意匠的には後壁を気にすることなく設置できるバスレフポートの前面配置が特徴的。ボトム再生へのこだわりを想う。音も使い勝手もプライスも、三拍子揃ったおススメの一品だ。(亀山)
第2位:エリプソン Prestige Facet 6B
¥70,000(ペア)+税
フランス・エリプソンからPrestige Facetシリーズが新登場。シリーズ中最小モデルがこの2ウェイのPF 6Bで、両ドライバーユニット外周に配されたダイヤモンドカットのような切子状のリングが特徴的。この価格とは思えない精細な音はちょっと意外で、しかも低音は軽快で弾みがよい。帯域バランスも全域でよく整っている。(和田)
第3位:KEF Q350
¥68,000(ペア)+税
KEFのスピーカーは、同軸2ウェイのUni-Qを核としながら主に低域側のエネルギーを充実させる方向で音づくりをしている。それをUni-Q単体でやってのけた小柄な入門機がQ350。基音帯域の手綱をすこし緩めた感じのチューニングで明るくゆったり、開放感たっぷりな音質を実現した。持ち前のクリアーな音像定位も健在だ。(高津)
第4位:ダリ OBERON3
¥80,000(ペア)+税
優秀なスピーカー工房がひしめくデンマークの名門から登場した手頃なサイズのバスレフ型2ウェイ機。18cmウッドファイバーコーン・ウーファー、29mmシルクドーム・トゥイーターともに自社開発品で、ヴォーカル帯域に独自の魅力を感じさせる帯域バランスに優れた製品だ。キャビネットは4色、グリルは2色から選べるのもうれしい。(山本)
第5位:エラック BS302
¥87,000(ペア)+税
エラックの中心シリーズ、300LINEの末弟は魅力的なマイクロスピーカーだ。小型でも造りは本格派。キャビネットは継ぎ目のない、押し出し成型のアルミ・エンクロージャーを採用した密閉型。音の鳴り方に淀みや人工的な痕跡がなく、音楽が自発的に発せられる愉悦的なサウンド。音の芯がしっかりとし、弾力感のある音の飛翔が愉しい。(麻倉)
第5位:JBL STUDIO 630
¥90,000(ペア)+税
新生STUDIOシリーズの小型ブックシェルフ機で、この価格・サイズながらも本格的なコンプレッションドライバーの搭載が目玉。Teonexダイアフラムは、がっちりとした骨格のあるサウンドで音像を描き出す。ウーファーはPolyPlasコーンを採用。ダイナミックな鳴りっぷりで、明朗闊達な気持ちのよい音だ。(小原)
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