第1位:クロスゾーン CZ-10
¥90,000+税
電気的な処理ではなく、完全にアコースティックな手法によって、ヘッドホン再生特有の頭内定位の問題解消に取り組むクロスゾーンの第2弾製品。初代機のCZ-1に比べると劇的に小さく軽くなり、価格も半分以下に抑えられて、屋外でも使えるCZヘッドホンが欲しい、という要望に見事に応えてみせた。音の骨格を明確に描き出し、中低域が躊躇なく、気持ちよく吹き上がる。スピーカー再生に通じる自然な定位、拡がりは唯一無二のもの。(藤原)
第2位:ゼンハイザー HD 660 S
オープン価格(実勢価格5万2,000円前後)
昨年クラス1位のモデルだが、激戦となった今回(なんと同率2位が3機種)も安定した評価を獲得した。新開発のドライバーを搭載した本機は情報量と密度のバランスがよく、オープン型の魅力であるサウンドステージの広さも加わり隙がない。従来機よりもインピーダンスが低くなり、DAPでも鳴らしやすくなったことは朗報だ。この価格帯のリファレンスヘッドホンとして本機の評価はしばらく揺らぐことはない。(土方)
第2位:デノン AH-D5200
オープン価格(実勢価格5万5,000円前後)
上位機から継承したフリーエッジ50mm径ドライバーを無垢のゼブラウッド製ハウジングに収めたミドルクラス機。技術やパーツ、構造等、多くの部分をAH-D7200と共通化したことで、クラスを越えた優れたパフォーマンスを実現した。細部の質感は品位が高く、人工皮革イヤーパッドの感触も良好。高品質な付属ケーブルは着脱式なので、リケーブルにも対応。分解能の高さに加え、広がりのある立体再現も大きな魅力である。(小原)
第2位:ソニー MDR-Z7M2
オープン価格(実勢価格5万8,000円前後)
70mmという大口径振動板を搭載し、上級機から継承した「フィボナッチパターングリル」を採用、音を磨き上げたモデル。液晶ポリマーの振動板にはアルミニウム薄膜をコーティングしたほか、同社としては最大級となる大型ネオジムマグネットを採用するなど、独自のヘッドホン技術の数々が集約されている。耳当たりのよい感触ながらも、きめの細かい描写力とエネルギー感あふれるサウンドで生き生きと音楽を表現する。(鳥居)
第5位:ノイマン NDH 20
オープン価格(実勢価格6万5,000円前後)
コンデンサーマイクで有名なノイマンが、自社ブランドを掲げて初めてリリースしたスタジオモニター機。虚飾を排した密閉型デザインで、ネオジムマグネットを搭載した38mm径ダイナミック型ドライバーを採用する。やや無骨なデザインのハウジングは軽量なアルミニウム製だ。帯域バランスが整った正統派の音が楽しめる。(小原)
第5位:JVC HA-SW01
オープン価格(実勢価格6万円前後)
薄膜の木材を使った「大口径ウッドドーム振動板」を採用。1テスラを超える高い磁束密度を実現した強力な磁気回路を組み合わせ、エネルギー豊かな音を実現。また、ウッドバッフルや響棒といった木製パーツや、複数の金属パーツを組み合わせ振動をコントロール。豊かな響きを美しく描く。(鳥居)
第5位:ウルトラゾーン Signature DXP
オープン価格(実勢価格5万4,000円前後)
モニターを意識したプロ仕様のヘッドホン。同社ではお馴染みのテクノロジー「S-LOGIC」を搭載し、自然な広がりを実現している。質実剛健という印象のやや素っ気ないデザインだが、内蔵の50mmドライバーを始め、上位モデルのノウハウや技術が惜し気もなく投入されている。メリハリのしっかりとした切れのあるサウンドが持ち味。(小原)
第5位:ヴェクロス HPT-700
オープン価格(実勢価格4万5,000円前後)
他社ではまず真似の出来ない「真空エンクロージャー」技術を採用した、オーバーイヤーヘッドホン。高剛性と優れたダンピング特性を持つハウジングから生み出される音は、音の立ち上がりと立ち下がりのトランジェント特性に優れており、サウンドステージも広い。EDMからクラシックまで、ジャンルを問わない自然な音色も魅力。(土方)
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