オーディオテクニカ、ソニー、ゼンハイザーなど、古くからスタジオモニターなどとして支持されているメーカーが強く、ロングセラーも多いのがヘッドホン部門の特色。いっぽうでクロスゾーンなどユニークな技術やコンセプトでヘッドホンに新たな付加価値を与えるブランドも増え始めている。
第1位:オーディオテクニカ ATH-MSR7b
オープン価格(実勢価格2万3,000円前後)
抜群のコストパフォーマンスで評価の高い「ATH-MSR7」が待望のモデルチェンジ。定評のある45mmの“トゥルー・モーション”ハイレゾドライバーを引き続き搭載したうえ、磁気回路/振動板周りのフランジ構造をブラッシュアップして、軽快でスピード感のある音を実現した。ヘッドバンドやイヤーパッドの構造が見直され軽量性と装着性が向上しているなど、この価格帯の製品に求められる要所がしっかり押さえられている。(土方)
第2位:ソニー MDR-1AM2
オープン価格(実勢価格2万9,000円前後)
ソニーのミドルクラスの定番モデル。サイズは従来よりも小型化され、使い勝手をより向上させた。上級機の技術も惜しみなく投入し、より情報量が豊かで、リアリティの増した音に仕上がっている。小型化したにもかかわらず低音域は解像感とエネルギー感がより増していることにも感心した。ケーブルはバランス、アンバランスの両方が付属。(鳥居)
第3位:フォステクス T60RP
¥32,000+税
高耐熱ポリイミドフィルムをベース材とし、そこに銅箔エッチングを施した平面駆動型ドライバーを搭載するモニタータイプ・ヘッドホン。磁気回路にも改良を加え、磁力の伝達の高効率化によって前後振幅のリニアリティを高めている。ハウジングは無垢のアフリカンマホガニー。微細な音の描写に優れるいっぽう、パワフルな一面も。(小原)
第3位:AKG K553 MKⅡ-Y3
オープン価格(実勢価格2万4,000円前後)
AKGのプロ用密閉型モデル。大柄な印象のハウジングは空気の流れをコントロールすることでオープン型のような開放的な音を実現。50mmドライバーは低域の再現性を向上している。音は鮮明でオーケストラの多彩な楽器の音色を色彩感豊かに描き、低音楽器の躍動感もなかなかのもの。ノリと勢いのよい鳴り方は聴いていて気持ちがよい。(鳥居)
第3位:JVC HA-MX100-Z
¥24,800(税込)
ビクタースタジオの協力を得て開発されたスタジオモニターヘッドホン。表向きの開発テーマは「ハイレゾ対応」ということになるが、開発現場では40kHzオーバーの周波数特性の獲得に止まらず、総合的な表現力の向上を目指したという。引き締まった高分解能のサウンド。重みのあるバスドラもリズムとピッチを確実に感じさせてくれる。(藤原)
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