執筆陣
現代によみがえる地獄巡り幻想奇譚へようこそ! 映画『餓鬼が笑う』12月24日公開
日常のひとこまを描いた部分と、ありきたりの理解を超えた別世界に連れ出してくれる部分が、入れ子状態になっている作品という印象を受けた。つまり一つ一つの展開が見逃せないし、ある展開と別の展開が実は予想外につながっていたりして、なんというのだろう、横八の字に結ばれたとてつもなく大きな糸の絡み合いを任意にピックアップした105分がこの映画なのだという感じもする。
主人公の大貫大は今にも壊れそうな古いアパートの四畳半に住んでいて、路上で古物を売って暮らしている。通常ならこうした登場人物がヒロインと出会い、恋をしていくのは、物語経過から数十分ほど経った頃ではないかと思うのだが、この映画にとってそれは...
執筆陣
ロンドンを舞台にした人気ミュージカル作品が、最高峰のキャストで映画化。『トゥモロー・モーニング』
日本では2013年に石井一孝、島田歌穂、田代万里生、新妻聖子の上演で話題を集めた『トゥモロー・モーニング』が、ここに映画化された。監督はこの作品の初演を演出し、15周年公演も手掛けるはずだった(残念ながらコロナ禍で流れてしまったが)ニック・ウィンストン。彼の強力なコネクションによって『レ・ミゼラブル』『シカゴ』『アナと雪の女王』のサマンサ・バークス、『オペラ座の怪人』『レ・ミゼラブル』『エビータ』のラミン・カリムルーのスクリーン上での共演が実現した。卓越したミュージカル俳優のふたりであるだけに、思いっきり歌い、ハモリ、コール&レスポンスを繰り広げる。テムズ川など英国の美しい風景を随所で見...
執筆陣
約40分の中に、容赦ないリアルが盛り込まれている。「明日は我が身」と、ひりひりした。映画『ストレージマン』公開
SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2022で観客賞受賞、福岡インディペンデント映画祭2022でグランプリに輝いた萬野達郎監督作『ストレージマン』が、12月16日から18日まで池袋HUMAXシネマズにて先行上映される。
主人公の森下は、かつては一流企業に勤めていて、後輩からも慕われる存在であったが、コロナ禍で生活が一変。義理の父の意向もあって、妻や娘からも切り離されてしまった。そんな彼がトランクルームでの生活を始めてからが、この映画のメインテーマとなる。本来は物を置くための部屋であり、人間の寝泊まりはもちろん飲食も厳禁のトランクルームで、衣食住をしていくわけである。ぼくは「いつかバレるんじゃ...
執筆陣
おまたせしました。HiVi冬号12月16日発売! 特集は『トップガン マーヴェリック』大研究+「冬のベストバイ」+「グランプリ」!
季刊リニューアル2号目にあたるHiVi2023年冬号は、三大特集でお届けします!
巻頭特集は大注目の『トップガン マーヴェリック』を40ページ徹底大特集
巻頭特集は、2022年実写映画最大のヒットを飛ばした『トップガン マーヴェリック』の再生大研究! 前号で速報した本作のUHDブルーレイをどう再生するかをテーマに全40ページに渡って大研究いたします。
具体的には、「全チャプター解説」「ディスクvs配信クォリティチェック」から始まって、「トム・クルーズの映画人生」を振り返りつつ、最新AVコンポーネントを使って徹底的に掘り下げていきます。ハードウェアを使った研究では、「最新ディスプレイを用い...
執筆陣
最新のテクノロジーが生み出す驚異の映像美に息をのむ 12月16日公開『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』来日会見
2009年の公開から13年。世界歴代興収No.1の記録を持つ伝説的SFアドベンチャー『アバター』の続編、『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』(以下、アバターWOW)が12月16日から、いよいよ日本を含む全世界で一斉公開される。
公開に先立つ去る12月10日、東京・品川にある水族館「マクセル アクアパーク品川」にて記者会見が行なわれた。ジェームズ・キャメロン監督を筆頭に、10月に続く再来日となるプロデューサー・ジョン・ランドー、メインキャストのサム・ワーシントン、ゾーイ・サルダナ、シガーニー・ウィーバー、そしてスティーヴン・ラングが登壇。水がテーマとなる今作の世界観に合わせて、品川アクア...
執筆陣
映画『特撮喜劇 大木勇造 人生最大の決戦』でプロデューサーを担った「櫻川ヒロ」にインタビュー。「アナログ特撮のすごさを実感しました」
「アナログ特撮を守っていきたい、後世に伝えたい」。原作・監督・脚本を担当する石井良和の気概あふれる快作(怪作)、『特撮喜劇 大木勇造 人生最大の決戦』が12月9日(金)から上映される。先に米国のカンザスシティ・アンダーグラウンドフィルムフェスティバルで上映され、最優秀長編映画 審査員賞に輝いた一作だ。
主人公の大木勇造は、大手企業からリストラされた元サラリーマン。謎の企業「ギャラクシー商会」に再就職するものの、そこに勤めるのは銭ゲバ社長、会員数ゼロのフィットネス講師、廃品回収とは名ばかりのゴミ泥棒、ギャンブル狂の営業担当、着ぐるみの中に引きこもる男など、濃すぎる面々ばかり。
今回、インタ...
執筆陣
【コレミヨ映画館vol.88】『ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー』マーベル映画のひとつの句読点。前作の続篇というより、あらたな旅立ちの詩
映画評論家 久保田明さんが注目する、きらりと光る名作を毎月、公開に合わせてタイムリーに紹介する映画コラム【コレミヨ映画館】の第87回をお送りします。今回取り上げるのは、MCUのフェーズ4の終幕を飾る『ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー』。その壮大な世界観をぜひ、大スクリーンでご賞味ください。(Stereo Sound ONLINE 編集部)
【PICK UP MOVIE】
『ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー』
11月11日(金) 映画館にて公開
『ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー』で、MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)のフェーズ4(第4期)は幕を閉じた。...