本ランキングでのパワーアンプ部門で選出される製品は、サラウンドシステムでの利用も想定されている。3ch以上の多チャンネルアンプ内蔵品や小型の製品が多いのはその理由から。AVセンターの内蔵アンプからのステップアップとして、フロントスピーカーのみ単体パワーアンプを使うということも考えられる
第1位:ベンチマーク AHB2
オープン価格(実勢価格46万2,000円前後)
小型でハイクォリティなスタジオ機器を製造するベンチマーク。AHB2は幅280mmとサイズは小型だが、完全バランス構成AB級アナログ増幅で、パワーは両チャンネル駆動時100W(8Ω)×2、4Ωではほぼリニアな190W×2となる。さらにブリッジ接続(モノーラル使用)では380W(8Ω)のハイパワーアンプとなる。ダイナミックレンジも歪率もダンピングファクターにも優れ、相手が大型スピーカーでも楽々とドライブする。(和田)
第2位:マイテックデジタル Brooklyn AMP+
オープン価格(実勢価格32万4,500円前後)
デンマークのパスカルA/S社製クラスDモジュールをマイテック仕様にカスタマイズしたコンパクトなステレオ・パワーアンプ。力感と透明感を高度に両立させており、その音は価格の枠を感じさせない。とくに高域のスムースな伸びはオリジナル機以上と思わせる。背面スイッチで簡単にブリッジモード設定が可能。この音もぜひ体験してほしい。(山本)
第3位:ニュープライム AMG STA
¥231,000 税込
コンパクトなボディながら4Ω負荷時で200W×2、ブリッジ接続時はモノーラルで4Ω時320Wをひねり出すクラスDパワーアンプだ。XLRバランス入力端子も備え、ステレオ再生からマルチチャンネルシステムまで柔軟な対応力もセールスポイント。シンプルなパネルフェイスも相まって、まさに『山椒は小粒でピリリと辛い』的なモデルである。(小原)
第4位:エラック Alchemy DPA-2
¥275,000 税込
ハイレゾ対応のDAC機能を備え、SpotifyConnectにも対応した多機能プリアンプDDP-2との組合せを想定したパワーアンプ。入力段はクラスAディスクリートFET構成、出力段はクラスD増幅という回路構成で、325W×2(4Ω)の高出力を絞り出す。そのサウンドは歯切れがよく、端正。1音1音にエネルギーが乗り、瞬発力を感じる。(藤原)
第5位:ニュープライム STA-9
¥126,500 税込
幅235mmのスタイリッシュな筐体が特徴的なステレオ仕様のパワーアンプだ。シングルエンドのA級初段と、高効率、高S/NのD級パワー段による回路構成はニュープライムの証。特にD級アンプはスイッチング周波数を550kHzまで引き上げることで、やっかいな高周波ノイズを抑えている。特定の色合い、癖っぽさのないスケール感に富んだサウンドに惚れ惚れする。ブリッジ使用でモノーラルアンプとしても動作させることが可能だ。(藤原)
第5位:アキュフェーズ A-36
¥451,000 税込
豊富なラインナップを擁するアキュフェーズのパワーアンプにあって、比較的扱いやすいサイズにまとめられたA級動作のロングランモデルである。全段バランス伝送を実現してS/Nを改善。パワー段にはMOS-FETを採用して低インピーダンス化を図り、ドライブ能力を高めている。伸びやかさとともに豊饒なサウンドを奏でる魅力的なモデルだ。(潮)
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