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【コレミヨ映画館vol.7】『ワンダー 君は太陽』 泣ける。爽やか。同時にイロイロ考えられる。初夏の風のような感動作
映画評論家 久保田明さんが注目する、きらりと光る名作を毎月、公開に合わせてタイムリーに紹介する映画コラム【コレミヨ映画館】の第7回をお送りします。今回取り上げるのは、ただの難病映画ではない感動を届けてくれる『ワンダー 君は太陽』。久保田さんは、挿入曲の趣味にヤラれてしまったそう。とくとご賞味ください。(Stereo Sound ONLINE 編集部)
【PICK UP MOVIE】
『ワンダー 君は太陽』
6月15日(金)より、全国ロードショー
顔の骨が充分に発育しない障がい、トリーチャーコリンズ症候群を持って生まれてきた10歳の少年オギー(演じるのは、密室に監禁された母子の物語『ルーム...
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映画の交叉点 第38回:『イカリエ-XB1』 『2001年宇宙の旅』にも影響を与えた!? 幻のSF映画、55年の時を経てついに日本初公開!
1963年製作チェコスロヴァキア産映画の先見性に驚く
中子真治さん編著の労作「超SF映画」(奇想天外社刊、1980年)に小さく写真付きで載っていたので、題名だけは知っていたチェコスロヴァキア産のSF映画『イカリエ-XB1』(1963年)が日本初公開されることになった。
今回上映されるのは、2016年にプラハの国立フィルム・アーカイヴの監修で4Kレストアが行なわれたもので、モノクロ画面の解像度やモノーラル音声の明瞭がすばらしい。ヘンな表現だが、クライテリオン・コレクション発掘、修復の名作ソフトを観ているような気分だった。
この映画が気になっていたのは『イカリエ-XB1』が、ココから5年後に...
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第54回:ゲイリー・オールドマン ついにアカデミー賞獲得! エキセントリックな印象とは裏腹な素顔とは......?
伝説の英国首相チャーチルを熱演
ゲイリー・オールドマンが、ついにアカデミー賞主演男優賞を手にした。めでたい!
しかも、受賞作『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』では、英国の名首相チャーチル役を驚異的なそっくりさんぶりで演じた。この受賞に、長年にわたってゲイリーを愛してきたファンはもちろん、彼を尊敬してきた多くの映画人も「ほらね、やっぱり彼はすごいんだよ!」と、さぞや誇らしいことだろう。
えっ、私もかって? ま、まぁね。昔から彼のうまい演技と濃~い存在感には一目も二目も置いてはいたが、正直、熱狂的なファンになるというほどじゃないけど......。
クレイジーな役でファン...
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【世界4K-Hakken伝】 リュック・ベッソン監督 『レオン』(LEON: THE PROFESSIONAL )
He May Be a Killer,
But He's Such a Sweetie
Release Dates (Theater): Sep 14, 1994 (USA)
Domestic Total Gross: $45,501,238
(Foreign: $26,000,000)
FILM
それはジャン・レノの発案から始まった。オレは『ニキータ』(90)で演じたクリーナーが気に入ってるんだ。あの役を膨らませて脚本を書いてくれ。そう依頼されたリュック・ベッソンは脚本執筆にとりかかる。初めは自分で演出するつもりのなかったベッソンだが、初稿が上がるころには、やっぱりオレが演らなきゃな、...