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田辺・弁慶映画祭で注目の作品『はこぶね』が、9月9日よりポレポレ東中野で上映。大西諒監督、寺西涼、愛田天麻にインタビューした
気鋭監督の登竜門といわれる第16回田辺・弁慶映画祭で、弁慶グランプリほか3冠を受賞。第23回TAMA NEW WAVEでもグランプリとベスト男優賞(木村知貴)に輝いた一作が、大西諒監督の長編第一作『はこぶね』だ。
すでにテアトル新宿で上映され、話題を集めているが、来る9月9日(土)からはポレポレ東中野で上映されることが決定。それに先立ち、大西諒監督、音楽とカメラ担当の寺西涼、劇中でムードメーカー的な役柄・大友千沙を演じる愛田天麻の三名に話を聞いた。
――この作品に取り組んだきっかけを教えていただけますか。
大西諒(監督 以下 大西) 映画を作る前に10年ほど会社勤めをしていたのですが、そ...
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戦友の怪死の真相を暴くべく、帰還兵が動き出す。彼につきつけられた現実とは……
『ヒトラーの贋札』から15年余り。ステファン・ルツォヴィツキー監督の最新作『ヒンターラント』が9月8日から新宿武蔵野館ほかで全国公開される。
主人公のペーターは元刑事。第一次世界大戦の兵士でもあったが、敗戦により、戦後はロシアの捕虜収容所に閉じ込められてきた。それを終えてようやく故郷に戻ることができたのはいいが、「勝てば官軍」なんとやらで、敗残は敗残だ。家に戻っても、いるはずの家族もなく、「戦後の世の中の流れ」にもついていけない。酒場で飲んでいると、管楽器やドラムの入ったバンドがリズミカルな音楽を演奏していた。「これは何だ?」「ジャズよ」「なんだその音楽は。戦前にはワルツとオペレッタしか...
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天才芸術家の世界にようこそ! 「ダリの世界」に足を踏み入れた美術青年が見たものとは? 『ウェルカム トゥ ダリ』公開
興味の尽きない芸術家、サルバドール・ダリを、おそらくかつてない角度から描いたドラマ映画が公開される。主な舞台は1974年のニューヨーク。ダリと妻のガラに気に入られた青年ジェームスの視点を中心に、物語が繰り広げられてゆく。
ジェームスがいかにしてダリ夫妻と知り合ったかは本編にガッチリ描かれているので割愛するが、なにしろダリとガラのキャラクターが超強烈なので、見ているうちに「ジェームス、大変だったろうな」と感情移入してしまうのは私だけではないはずだ。ダリはもう“晩年”、すでにエスタブリッシュメントの域になって久しく、年上妻のガラも老いが目立ち始めた。なのだがガラは、たいして才能があるとも思わ...