巨匠パオロ・ソレンティーノ監督の最新作。観る者を南イタリアへと誘う125分。『パルテノぺ ナポリの宝石』
第86回アカデミー賞の外国語映画賞を受賞した『グレート・ビューティー/追憶のローマ』などで知られるパオロ・ソレンティーノ監督の最新作。第77回カンヌ国際映画祭のコンペティション部門に選出され、イタリア国内の公開ではパオロ監督作品の中で最大のヒットを記録したという。
内容に関しては、“パルテノペ”という、あまり人名には使われない名称をつけられたナポリ出身の女性の一代記といえばいいだろうか。物語は、1950年から2023年へと時系列で流れてゆく。ひじょうに独特の考えや行動をする人で、たばこを大いに好み、妙に明晰な頭脳の持ち主でもある。そんな彼女に惹かれる人は年齢を問わず多く、つまり、ある意味...