執筆陣
【麻倉怜士のCES2021 レポート04】大飛躍するOLEDテクノロジー。LGディスプレイの新戦略は輝度向上とサイズ展開と見た!
OLED(有機EL)がテレビ製品として登場してから約7年になる。2021年、そのOLEDが画質的に第2世代ともいえる飛躍を遂げる。筆者は業界情報を数多く集め、LGディスプレイの新戦略を突き止めた。それは、大飛躍ともいえるほどの技術的チャレンジであった。
LGディスプレイの立場は明確だ。いまミニLEDが中国を中心に流行ってきている。だがそれはどこまでいっても液晶であり、液晶の持つ、視野角問題、色変動、階調のノンリニアリティはそのまま継続して保有している。それに比べOLEDは遙かに高画質だとするLGディスプレイは、これまで液晶に比べて弱点とされていた輝度を、素材開発+放熱性能向上の合わせ技で...
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【麻倉怜士のCES2021 レポート03】ミニLED旋風、中国から韓国へ。サムスン、LGも参入し、大型液晶テレビの巣ごもり需要に応える
ミニLEDの液晶テレビは一昨年ぐらいから注目され始めたが、今年のバーチャルCES2021では、その勢いがさらに増したことが分かった。
ミニLEDとは、要するに小さなLED。その定義はメーカーによってまちまちだが、一般には直径が100μmから200μmのLEDを言う。高さも通常LEDよりは比べ物にならないほど薄い(100μm未満のLEDを『マイクロLED』という)。
これを画素として使うわけではない。ミニLEDレベルだと、そのままLEDで絵を出すには粗すぎる(フルHDでさえ108万画素が必要で、現状のミニLEDでは3桁足りない)ので、あくまでバックライト用途。ローカルディミンングとして、そ...
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【麻倉怜士のCES2021 レポート02】ハイセンスのレーザーテレビがまた飛躍。RGB三原色の3レーザーを搭載し、格段に色再現帯域を拡大
中国、ハイセンスはプレス・カンファレンスの多くの時間を、レーザーテレビ(TIのDMDデバイスによるレーザー光源の超短焦点プロジェクター)の展開に充てた。レーザーテレビは2015年に初めてCESで披露された。この時は2K、ブルーの単一レーザーだった。17年に4K化、18年に2レーザーに、19年にRGBの3レーザーになった。
中国で急成長しているという。レーザーテレビ開発のXiang Liu氏によると、「昨年は世界17ヵ国で販売され、288%の伸びを記録しました。中国では特に人気が高く、売り上げベストテンのモデルのうち3つが、レーザーテレビでした。デビューからわずか5年でニッチからマスマーケ...
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【麻倉怜士のCES2021 レポート01】リモートCESって何だ? 「動かないCES」で注目すべきトピックを、順次紹介していこう
奇妙なCESだった。
いつもはラスベガスエリアを、広大なコンベンションセンターを巡り、数多くのホテルを訪ね、時間割とにらめっこしながら大急ぎで、会場を駆け巡るという疲労困憊のイベントなのだが、今年の完全リモートになると、すべて自宅で座りながら、すべての情報、映像にアクセスするのだから、まったく体が静止する。
動かないCESは、実に奇妙なものだった。とはいえトピックはある。CESに参加していない、一般ユーザー向けに、バーチャルCESを紹介しよう。すべてネット経由で取材したものだ。
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