執筆陣
【コレミヨ映画館vol.71】『GAGARINE/ガガーリン』消えゆく世界の思い出から浮かび上がるもの。フランス映画のいまを伝える注目作
映画評論家 久保田明さんが注目する、きらりと光る名作を毎月、公開に合わせてタイムリーに紹介する映画コラム【コレミヨ映画館】の第71回をお送りします。今回取り上げるのは、フランスはパリを舞台にしたほろ苦い青春作『GAGARINE/ガガーリン』。往年の東京の原風景を思い出せるような、幻想的な仕上がりを、とくとご賞味ください。(Stereo Sound ONLINE 編集部)
【PICK UP MOVIE】
『GAGARINE/ガガーリン』
2月25日(金)新宿ピカデリー、HTC有楽町 ほか全国ロードショー!
今年の4月に行なわれるフランスの大統領選挙はどうなるのだろう。大勢は2期目のエマニュ...
執筆陣
【コレミヨ映画館vol.70】『マヤの秘密』わたしの封印した記憶は本物なのか。戦中の迫害体験に揺れる女がめざしたもの
映画評論家 久保田明さんが注目する、きらりと光る名作を毎月、公開に合わせてタイムリーに紹介する映画コラム【コレミヨ映画館】の第70回をお送りします。今回取り上げるのは、地下室で進行する極上のミステリー作『マヤの秘密』。果たして“マヤ”の記憶は正しいのか? その行方を、とくとご賞味ください。(Stereo Sound ONLINE 編集部)
【PICK UP MOVIE】
『マヤの秘密』
2月18日(金)、新宿武蔵野館ほか全国順次公開
1950年代の中ごろ。平和なアメリカ郊外の町。近所の芝生で幼い息子と休んでいた母親のマヤ(ノオミ・ラパス)の耳に、指笛の音が届く。それは記憶の奥底にこびりつ...
執筆陣
アカデミー賞7部門ノミネートの『ウエスト・サイド・ストーリー』、“アップデートされた大群舞”と“60年後も変わらぬ分断”を見届けよう【先取りシネマ 第19回】
スティーヴン・スピルバーグが伝説の名画をリメイク
例年、米国アカデミー賞の前哨戦として注目されるゴールデン・グローブ賞(ハリウッドの外国人記者協会の会員によって投票される)は、本年度のミュージカル/コメディー部門の作品賞に『ウエスト・サイド・ストーリー』、主演女優賞に同作の新人レイチェル・ゼグラー(ヒロインのマリア役)、助演女優賞にアリアナ・デボーズ(プエルトリコ出身のアニータ役)を選んだ。
演出は幾多の名作、ヒット作を世に送ってきたスティーヴン・スピルバーグ。『インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説』でバスビー・バークレー・タイプのミュージカル場面に挑戦していた彼にとって、初の本格的ミュージ...
執筆陣
【コレミヨ映画館vol.69】『キングスマン:ファースト・エージェント』歴史上の偉人、怪物が入り乱れる物語。「キングスマン」誕生の秘密を描く痛快作
映画評論家 久保田明さんが注目する、きらりと光る名作を毎月、公開に合わせてタイムリーに紹介する映画コラム【コレミヨ映画館】の第69回をお送りします。今回取り上げるのは、世界を魅了した最強秘密結社<キングスメン>の誕生秘話を描いた『キングスマン:ファースト・エージェント』。歴史の教科書に出てきたアノ人たちが競って登場。痛快な一本に仕上がっています。とくとご賞味ください。(Stereo Sound ONLINE 編集部)
【PICK UP MOVIE】
『キングスマン:ファースト・エージェント』
12月24日(金) 映画館だけで公開
『英国王のスピーチ』のコリン・ファースと、エルトン・ジョン...
執筆陣
【コレミヨ映画館vol.68】『レイジング・ファイア』ドニー・イェンVSニコラス・ツェー。ひさびさに香港映画の醍醐味を満喫できる痛快作!
映画評論家 久保田明さんが注目する、きらりと光る名作を毎月、公開に合わせてタイムリーに紹介する映画コラム【コレミヨ映画館】の第68回をお送りします。今回取り上げるのは、香港を舞台に往年のノワール作の雰囲気を色濃く再現した『レイジング・ファイア』。久保田さん絶賛の男たちの生きざまをその目で、とくとご賞味ください。(Stereo Sound ONLINE 編集部)
【PICK UP MOVIE】
『レイジング・ファイア』
12月24日(金)TOHOシネマズ日比谷他 全国公開
『イップ・マン』連作で味わいのあるアクション・スターとして頂点を極め、『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』な...
執筆陣
【コレミヨ映画館vol.67】『世界で一番美しい少年』 『ベニスに死す』の美少年スターがたどった数奇な生涯
映画評論家 久保田明さんが注目する、きらりと光る名作を毎月、公開に合わせてタイムリーに紹介する映画コラム【コレミヨ映画館】の第67回をお送りします。今回取り上げるのは、世界を魅了した“ある少年”の半生を描く『世界で一番美しい少年』。その心の内に秘められた思いとは? とくとご賞味ください。(Stereo Sound ONLINE 編集部)
【PICK UP MOVIE】
世界で一番美しい少年
12月17日(金)より、全国順次公開
ルキノ・ヴィスコンティ監督の『ベニスに死す』という傑作ドラマ(1971年)をご覧になったことがあるだろうか。コレラが発生したことが伏せられ死に見入られた街ベニスを...
執筆陣
【コレミヨ映画館vol.66】『GUNDA/グンダ』圧倒的な映像美。動物の瞳はなにを宿すのか。ネイチャー・ドキュメンタリーの革新作
映画評論家 久保田明さんが注目する、きらりと光る名作を毎月、公開に合わせてタイムリーに紹介する映画コラム【コレミヨ映画館】の第66回をお送りします。今回取り上げるのは、ゆったりとした日常風景を切り取った『GUNDA/グンダ』。雄大な自然の中に身を委ねながら、とくとご賞味ください。(Stereo Sound ONLINE 編集部)
【PICK UP MOVIE】
『GUNDA/グンダ』
12月10日(金)より、ヒューマントラストシネマ渋谷、新宿シネマカリテ ほかにて全国順次ロードショー
母親(豚)のグンダと子豚たちが織りなす日々の生活。子豚たちは争って乳を吸い、グンダは大きな体躯を横にして...
執筆陣
夭折の天才喜劇人ジョン・ベルーシを追った『BELUSHI ベルーシ』、貴重なプライベートの記録から浮かび上がる「栄光」と「苦悩」とは【先取りシネマ 第18回】
世間に衝撃を与えた、人気絶頂での訃報
ジョン・ベルーシは1982年の3月5日に33歳の若さで亡くなった喜劇人である。米国NBCのコメディ番組「サタデー・ナイト・ライブ」(ベルーシは1975~79年にかけて出演。番組は第46シーズンである現在も放映中)や、学園ハチャメチャ・コメディの映画『アニマル・ハウス』(1978年)で一躍人気者になり、ジョン・ランディス監督と組んだ『ブルース・ブラザース』(1980年)のヒットで、映画スターとしての地位を固めた。
時代もあったのだろうが、1970年代の中盤からドラッグに親しむようになり、やがて耽溺がひどくなって周囲を心配させる。それでもなんとか持ち直し...
執筆陣
【コレミヨ映画館vol.65】『最後の決闘裁判』真実はどこにある? 見終わっても様々な解釈に惑うこと必至の1作
映画評論家 久保田明さんが注目する、きらりと光る名作を毎月、公開に合わせてタイムリーに紹介する映画コラム【コレミヨ映画館】の第65回をお送りします。今回取り上げるのは、中世の実話をベースにしたという『最後の決闘裁判』。リドリー・スコットの描く傑作ミステリー。果たしてその結末は?とくとご賞味ください。(Stereo Sound ONLINE 編集部)
【PICK UP MOVIE】
『最後の決闘裁判』
10月15日(金)公開
14世紀のフランス。権力と地位を求めて戦う騎士ジャン・ド・カルージュ(マット・デイモン)の妻、マルグリット(ジョディ・カマー)が、宮廷から寵愛を受ける家臣のジャック・...
執筆陣
【コレミヨ映画館vol.64】『DUNE/デューン 砂の惑星』この興奮はできればIMAXで! 登場人物とともに新たな世界を旅する冒険映画。今年一番の話題作が登場する。必聴、必見の注目作だろう。
映画評論家 久保田明さんが注目する、きらりと光る名作を毎月、公開に合わせてタイムリーに紹介する映画コラム【コレミヨ映画館】の第64回をお送りします。今回取り上げるのは、久保田さんが“今年一番の話題作”と推す『DUNE/デューン 砂の惑星』。IMAXの大画面で、観るよりも体験してほしいとのことだ。とくとご賞味ください。(Stereo Sound ONLINE 編集部)
【PICK UP MOVIE】
『DUNE/デューン 砂の惑星』
10月15(金)全国公開
砂の惑星デューン。ここには2つの勢力が争っているように見える。まずはこの程度を覚えているだけでいい。あとは映画の流れに身をまかせてい...
執筆陣
【コレミヨ映画館vol.63】『コレクティブ 国家の嘘』対岸の火事じゃないよ。権力への監視とメディアの覚悟を伝える傑作ドキュメンタリー
映画評論家 久保田明さんが注目する、きらりと光る名作を毎月、公開に合わせてタイムリーに紹介する映画コラム【コレミヨ映画館】の第63回をお送りします。今回取り上げるのは、国家の隠蔽に立ち向かう記者の動静を描いた『コレクティブ 国家の嘘』。世界を覆うコロナ渦の中、何度でも観たくなると、久保田さんも絶賛。とくとご賞味ください。(Stereo Sound ONLINE 編集部)
【PICK UP MOVIE】
『コレクティブ 国家の嘘』
10月2日(土) シアター・イメージフォーラム、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国ロードショー
メチャクチャに面白くスリリングで、様々なことを提起するドキュ...
執筆陣
温故知新のホラー愛があふれ出る! 『死霊館 悪魔のせいなら、無罪。』とマーベル顔負けの横展開“死霊館ユニバース”の沼にはまろう【先取りシネマ 第17回】
何とも変わったタイトルだけど、映画をよく表している
アメリカは50州が集まって形成されている国家なので地域によって多少の違いがあるのだけれど、法廷ドラマでよくあるように、裁判の始めに証言者は聖書に手を置き偽証をしないことを誓う。
これは旧約聖書の一書「出エジプト記」にあるモーセが神から与えられた戒め「十戒」に“隣人に偽証をしてはならない”という言葉があるためで、あの場面を見るたびに契約社会であるアメリカでは、責任を空中に丸投げしてしまい、周囲もそれを許してしまう日本の政治家の「記憶にありません」は通用するのかな、と思ってしまう。
法廷は神の存在を認めているのだから、それなら悪魔の存在も考...