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繊細で知的なレニー・ゼルウィガー、低迷期を乗り越え『ジュディ 虹の彼方に』で2度目のアカデミー賞を受賞!【映画スターに恋して:第10回】
ジュディ・ガーランドの不安定さと天賦の才能を見事に体現
レニー・ゼルヴィガーがアカデミー賞主演女優賞を受賞した『ジュディ 虹の彼方に』。本作はタイトルからもわかるように、伝説のミュージカル女優であり、天才パフォーマーとしても一世を風靡したジュディ・ガーランドの物語だ。
それも栄光の日々ではなく、ハリウッドから追われ、パフォーマーとしての人気も信用も失いつつあった晩年、47歳で亡くなる半年前のロンドン公演にスポットを当てた脚本に新鮮味がある。経済破綻して、情緒不安定と不眠症に陥り長年にわたり常用している睡眠薬の弊害に悩まされ……。まさに満身創痍のヨレヨレ状態。それでも、ひとたびステージに立...
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名優アンソニー・ウォンが香港のデモを支持、干されながらも感動作『淪落の人』で最優秀男優賞を受賞!【映画スターに恋して:第10回】
車椅子の男性が辿る心の軌跡をていねいに描く
2019年のおわり、香港映画が誇る大スター、アンソニー・ウォン(黄秋生)との再会に心がときめきっぱなしだった。58歳になった彼が、10年ぶりの来日に携えてきたのは『淪落の人』。香港のみならずアジアやヨーロッパでも高い評価を得たこの作品で、彼は事故で半身不随になり車椅子生活を余儀なくされた初老の男に扮し、渾身の演技を披露している。
夢も希望も失っていた男が若いフィリピン人のメイドと出会い、彼女の夢の実現をサポートすることで、自分の人生にも光を灯す。隔たりのあったふたりの心がじょじょに交わっていくプロセス。積み重ねるエピソードは小さくてさりげないけ...
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セクシーの代名詞アントニオ・バンデラス、還暦を前に“いぶし銀”の魅力をまとった俳優へと変貌を遂げる!【映画スターに恋して:第9回】
バンデラスファン必見の2作品が公開中
最近とても嬉しいのは、アントニオ・バンデラスの“いぶし銀の名演”が2作続けて味わえたこと。
1作目は、世界最高峰のテノール歌手アンドレア・ボチェッリの半生を描いたイタリア映画『アンドレア・ボチェッリ 奇跡のテノール』。若きアンドレの原石のような才能を、厳しいレッスンで磨きあげるマエストロを演じたバンデラスは、知的で上品で感性豊かなアーティストの風貌。まさに素敵な熟年だ。
そして2作目は、アメリカ映画『ライフ・イットセルフ 未来に続く物語』。ニューヨークで起こった悲しい出来事は、じつはスペインのオリーブ畑に住む一家と深い関わりがあった──という、壮大に...
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知的・寡黙で気むずかしい? “宇宙人ジョーンズ”ことトミー・リー・ジョーンズ、レアな笑顔はじつにキュート!【映画スターに恋して:第8回】
彼の存在が『アド・アストラ』の世界を深くする
ヴェネチア国際映画祭で絶賛され、アカデミー賞の呼び声も高いSF超大作『アド・アストラ』。ブラッド・ピットが初めて宇宙飛行士役に挑戦するのも話題だが、その主人公の父親を演じるのがトミー・リー・ジョーンズというのも魅力的なキャスティングだ。ネタバレは厳禁だが、『地獄の黙示録』を思わせる<闇の世界>、父と息子の葛藤、そしてトミー・リーの存在感が物語をディープにしていることは請け合いだ。
“宇宙人ジョーンズ”はハーバード卒、ルームメイトはゴア元副大統領!
トミー・リー・ジョーンズといえば、日本では、缶コーヒーに登場する<たそがれ宇宙人>でおなじみだろ...
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トム・ハンクスの素顔は“引率の先生”!? 完璧な気遣いとユーモアでまわりを和ませる大スター【映画スターに恋して:第7回】
『トイ・ストーリー4』でも変わらぬ話芸を披露
いまとなっては、トム・ハンクスはハリウッドが誇る演技派の大スターだ。なにしろ『フィラデルフィア』(93年)、『フォレスト・ガンプ/一期一会』(94年)と2年連続でアカデミー賞主演男優賞を獲得し、以後も次々にヒット作&話題作に主演しているのだから。
現在、日本の夏を賑わせているアニメ『トイ・ストーリー4』の始まりは、トムがアカデミー賞連続受賞の直後に、主人公のウッディの声を担当した第1弾『トイ・ストーリー』(95年)。あれからじつに20年以上にわたって同じキャラクターを演じ続けてきたことになる。
しかも、そのコミカルで哀愁の漂う話芸は衰えること...
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『初恋のきた道』の可憐さとは裏腹に数々のスキャンダルが囁かれるチャン・ツィイー、その素顔は気遣いが素晴らしい努力家だった!【映画スターに恋して:第6回】
ハリウッド版『ゴジラ』の最新作にも登場
日本発、ハリウッド製作の超大作『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』にアイリーン・チェン博士役で出演し“国際派女優、健在!”をアピールしたチャン・ツィイー。
奇しくも日本では、ハリウッドでも名を馳せたジョン・ウー監督の“集大成”と称される歴史超大作『The Crossing -ザ・クロッシング- PartI, II』(14年・15年)が同時期に公開される。中国の苛烈な国共内戦時代に、出征したまま行方不明になった恋人を探すため娼婦にまで身をやつす女性に扮したツィイーは、久しぶりに<中国の至宝>と讃えられる美しさと深い演技力を堪能させてくれて、大満足。...
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美少女から美女へ……エマ・ワトソンは有言実行!『ハリー・ポッター』終了後も女優として快進撃を続行中 【映画スターに恋して:第2回】
“子役あがりは成功しない”なんて言われるけれど……
俳優として長く活躍するのはむずかしい。出演作がヒットしなければ、どんなに演技がうまくてもいわゆる“経済価値”が認められず、次第に活躍の場が限られてしまう。そう、売れてナンボの商売だ。
しかも、その売れ方によっては弊害も種々雑多にある。たとえば、大ヒットした後にヒットがなければ“一発屋”。人気シリーズになったはいいが、同じ役を演じ続ければ“タイプ・プレイヤー”とみなされて、似たような役柄しか回ってこなくなり、飽きられてしまうこともある。そうそう、“子役あがりは成功しない”なんていうジンクスもあるんだよなぁ。
そこで、エマ・ワトソンだ。知っ...
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サンドラ・ブロックに取材中のピンチを救われた! 賢く気配り上手の“イイ女”っぷりに大感激【映画スターに恋して 第1回】
そりゃケイト・ブランシェットも惚れますって
ベテラン映画ライターの金子裕子さんが、長い取材人生で出会ったスターの素顔についてお届けしている人気連載「Behind the CAMERA」。今回よりタイトルを「映画スターに恋して」に改め、装いも新たに生まれ変わりました。(Stereo Sound ONLINE 編集部)
やっぱりサンドラ・ブロックは“イイ女”だ。主演作『オーシャンズ8』を見て再確認した。
この作品は、ジョージ・クルーニーやブラッド・ピットが出演したオールスター・ムービー『オーシャンズ』シリーズの女性版。サンドラが演じるのは、ジョージが演じたダニー・オーシャンの妹デビー。
カリ...
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第54回:ゲイリー・オールドマン ついにアカデミー賞獲得! エキセントリックな印象とは裏腹な素顔とは......?
伝説の英国首相チャーチルを熱演
ゲイリー・オールドマンが、ついにアカデミー賞主演男優賞を手にした。めでたい!
しかも、受賞作『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』では、英国の名首相チャーチル役を驚異的なそっくりさんぶりで演じた。この受賞に、長年にわたってゲイリーを愛してきたファンはもちろん、彼を尊敬してきた多くの映画人も「ほらね、やっぱり彼はすごいんだよ!」と、さぞや誇らしいことだろう。
えっ、私もかって? ま、まぁね。昔から彼のうまい演技と濃~い存在感には一目も二目も置いてはいたが、正直、熱狂的なファンになるというほどじゃないけど......。
クレイジーな役でファン...