執筆陣
“映画製作者が意図していた映像と音響をそのままお届けする、それがIMAXの思いです” 特別な劇場体験として人気を集めるIMAXシアターについて、責任者に直撃インタビュー!
近年、劇場でのPLF(プレミアム・ラージ・フォーマット)による上映が注目を集めている。なかでもIMAXは、独自の画角やサラウンドによる迫力ある体験が人気で、StereoSound ONLINE読者の中にもお気に入り作品を見るならIMAXシアターを選ぶという方も多いだろう。しかしIMAXシアターについては、これまで具体的な技術の詳細が明かされることはほとんどなかった。今回そんなIMAX社へのインタビューが実現、シニア・バイス・プレジデント兼IMAXポストプロダクションの責任者であるブルース・マルコー氏に、疑問に感じていたことを直撃した。(StereoSound ONLINE・泉 哲也)
―...
執筆陣
スカーレット・ヨハンソンの出世作が22年ぶりに全国公開。音楽ファンにも訴える大ヒット映画『ゴーストワールド』
これは嬉しいリバイバル上映だ。2001年に公開されて大ヒットした『ゴーストワールド』が、22年ぶりに全国ロードショーされる。当時最新の施設だったはずのレンタルビデオ店が妙に懐かしく感じられたり、当時は時代遅れの産物と考えられていたであろうレコード(しかも78回転!)を集めるマニア連中が妙にかっこよく見えたり、いまの空気のなかで観返すと、また印象が変わってくる。
物語の舞台は1990年代のアメリカ。VHSとCDが猛烈に普及を始めていた頃と考えていいだろう。幼なじみのイーニド(ソーラ・バーチ)とレベッカ(スカーレット・ヨハンソン)は、高校はどうにか卒業したものの、とくに今後に対する明確なヴィ...
執筆陣
クリストファー・ノーラン監督作『インセプション』『インターステラー』『ダンケルク』の35mm上映が決定! ワーナー・ブラザース創業100周年を記念して、109シネマズプレミアム新宿にて
ワーナーブラザースジャパンは、ワーナー・ブラザース創業100周年を記念して、12月1日(金)〜21日(木)に109シネマズプレミアム新宿にて、クリストファー・ノーラン監督の名作3作品、『インセプション』『インターステラー』『ダンケルク』を35mmフィルムで特別上映する。
圧倒的な映像表現と斬新な世界観で観る者を驚愕させてきたクリストファー・ノーラン監督。1998年に『フォロウィング』でデビューして以降、『メメント』をはじめ話題作をたて続けに発表。クリスチャン・ベールがバットマンを演じた『ダークナイト』トリロジーは世界的な大ヒットを記録した。
『インセプション』では第83回アカデミー賞で撮...
執筆陣
南部ニューオリンズを舞台にした、あまりにも幻想的でデカダンな物語。謎の女性<モナ・リザ>の行く末は?
奇想天外と断言したくなる物語なのに、妙なリアリティがある。スケールの大きな物語だが、人間の持つバイタリティが通奏低音の役割を果たしているように思えた。
主人公となるアジア系女性、その名も〈モナ・リザ〉は、12年もの間、精神病院で毎日を過ごしていた。が、赤い満月に照らされた夜、突如として特殊能力に目覚め、ニューオリンズにたどり着く。アメリカ南部の港町、アフリカ系文化とフランス系文化の「るつぼ」のような土地で、彼女は文字通りの「魔女」となって、ときに新しい仲間と連れ立ちながら、異様なパワーを発揮する。警官とのやりとりには「エクストリームな追いかけっこ」的な趣があり、少年となんとも味わい深い愛...
執筆陣
木下グループが、都内初となる「kino cinéma新宿」を11月16日にオープン。個性の異なるふたつのスクリーンを備え、自社配給を含めた様々なプログラムを上映
株式会社kino cinémaは、11月16日(木)に新しい映画館「kino cinéma新宿」をオープンする。同社はこれまでも「神戸国際」(兵庫)、「天神」(福岡)、「立川高島屋S.C.館」(東京)、「横浜みなとみらい」(神奈川)といった劇場を運営している。今回は新宿三丁目交差点近くにふたつのスクリーンを備えた映画館としてオープンする。
StereoSound ONLINEでは以前「kino cinéma横浜みなとみらい」について取材しており、“居心地のいいシアター” というコンセプトを実現するための様々な工夫も紹介させてもらった。そこでは天井の高さなどに制約がある空間でいい音を実現す...
執筆陣
映画に夢を見た二人の男が、「愛した女」について語り合う。あまりにも繊細で、ビタースウィートな人生物語『花腐し』
ウェットな空気が画面から直接こちらに吹いてくるようだ。1970年代から第一線に立つ重鎮脚本家・荒井晴彦の最新監督作品。松浦寿輝の第123回芥川賞受賞の同名小説を原作にしつつ、「秋風の吹くピンク映画界」というモチーフを加えた。
とある古アパートに住む栩谷(綾野剛)は確かに映画監督だが、ここ5年のあいだ作品を作れていない。伊関(柄本佑)は、かつて脚本家志望だったが、今は不動産屋で働いている。伊関が立ち退きを求めに栩谷の部屋を訪れたところ、そこに生まれたのはなんとも不思議なヴァイブレーション。共通項に「映画づくり」があることがわかるとさらに、会って話す時間が増え、立ち退きへの説得はおざなりにな...
執筆陣
愛する人をテロで失い、日常が一転。8年前の実話を基にした話題作『ぼくは君たちを憎まないことにした』
自分の家族やパートナーがテロの犠牲になってしまったら? 考えるだけでも気分が落ち込んでいくけれど、世の中の何割かの人々は、これを経験している。この映画は、妻が2015年のパリ同時多発テロの犠牲になったジャーナリスト、アントワーヌ・レリスの実話をもとにしている。
自分、妻、息子の3人で穏やかな日々を過ごしていたアントワーヌだが、ある夜、人気イベントに行く妻を送り出す。妻は友人と一緒に満面の笑顔で道路を渡った。数時間後には笑顔で戻ってきて、そのイベントの話をしてくれるだろうとアントワーヌは思ったはずだが、次に彼の耳に入ってきたのは、そのイベント会場でテロが行われたという情報だった。妻の携帯は...