執筆陣
【コレミヨ映画館vol.21】『THE GUILTY/ギルティ』 顔も見えない。状況も判らない。事件解決のカギは電話でのやりとりだけ。新感覚の奇想スリラー
映画評論家 久保田明さんが注目する、きらりと光る名作を毎月、公開に合わせてタイムリーに紹介する映画コラム【コレミヨ映画館】の第21回をお送りします。今回取り上げるのは、電話サスペンスの新境地を開拓した『THE GUILTY/ギルティ』。最後の最後まで予断を許さない驚愕の展開を、とくとご賞味ください。(Stereo Sound ONLINE 編集部)
【PICK UP MOVIE】
『THE GUILTY/ギルティ』
2月22日(金)より、新宿武蔵野館/ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国公開
ベビーシッターの女性が邸宅で受けた1本の電話から寒気が立ち昇る『夕暮れにベルが鳴る』(1979年...
執筆陣
アカデミー賞はこれしかない!『グリーンブック』が灯す希望の火と名優たちが織り成す最高のアンサンブル【先取りシネマ 第4回】
久保田流・アカデミー賞主要部門を完全予想
今年のアカデミー賞(日本時間2月25日発表)の行方はどうなるのだろう。予想を難しくしているのは、作品賞ほか計10部門にノミネートされているアルフォンソ・キュアロン監督の『ROMA/ローマ』の存在だ。
出来映えはすばらしいのだけれど、興行と関係のないNetflixオリジナルの配信作品がハリウッド村でどのくらい支持されるのかが分からない。昨年の第90回開催で、ロシアのスポーツ・ドーピング問題を追った『イカロス』がドキュメンタリー長編賞を受賞したりと、風穴が開きつつあるのは確かなのだが。
よし、とにかく主要部門を無理くり予想してみよう。
監督賞と外国語...
執筆陣
【コレミヨ映画館vol.20】『半世界』 今年は俳優・稲垣吾郎の年になるか? 中年男3人の昨日・今日・明日を描く人生ドラマ
映画評論家 久保田明さんが注目する、きらりと光る名作を毎月、公開に合わせてタイムリーに紹介する映画コラム【コレミヨ映画館】の第20回をお送りします。今回取り上げるのは、稲垣吾郎の新たな一面が垣間見えるという『半世界』。ファンも観たことがないかも? という稲垣の芝居をとくとご賞味ください。(Stereo Sound ONLINE 編集部)
【PICK UP MOVIE】
『半世界』
2月15日(金)TOHOシネマズ日比谷 全国ロードショー
TV「金田一耕助」シリーズのような主演作がある一方で、超マザコン男(「不機嫌な果実」)や極悪藩主(『十三人の刺客』)など傍役でもギラッとするところを見せ...
執筆陣
【コレミヨ映画館vol.19】『アクアマン』 面白すぎて、唖然、呆然。『ワンダーウーマン』につづくDCコミックス映画の大注目作!
映画評論家 久保田明さんが注目する、きらりと光る名作を毎月、公開に合わせてタイムリーに紹介する映画コラム【コレミヨ映画館】の第19回をお送りします。今回取り上げる『アクアマン』はもう、久保田さん大絶賛の1作。文章も踊ってます!! 説明不要、その面白さをとくとご賞味ください。(Stereo Sound ONLINE 編集部)
【PICK UP MOVIE】
『アクアマン』
2月8日(金) 全国ロードショー
この数年でいちばんのホラー映画は『死霊館 エンフィールド事件』! と単勝一点張りをするくらい好きな監督なので、仲間(脚本のデイヴィッド・レスリー・ジョンソン=マクゴールドリックや製作のウ...
執筆陣
【コレミヨ映画館vol.18】『家(うち)へ帰ろう』 ひとの記憶と苦痛は癒されるのか? 偏屈爺さんが人生の最期に果たさんとする約束の旅
映画評論家 久保田明さんが注目する、きらりと光る名作を毎月、公開に合わせてタイムリーに紹介する映画コラム【コレミヨ映画館】の第18回をお送りします。今回取り上げるのは『家へ帰ろう』。祖父の半生から着想を得て、偏屈爺さんのロードムービー(?)というテイストで作られた1作。食えない爺さんの活躍を、とくとご賞味ください。(Stereo Sound ONLINE 編集部)
【PICK UP MOVIE】
『家(うち)へ帰ろう』
12月22日(土)より、シネスイッチ銀座ほかにて全国ロードショー
水に落ちて機嫌の悪い老犬のような顔をしている88歳のアブラハムは、養老施設に入ることになった前夜、仕事場...
執筆陣
ISに家族を奪われ性的奴隷にされた女たちが反撃の狼煙を上げる!『バハールの涙』が描く過酷な戦い【先取りシネマ 第3回】
戦場ジャーナリストとともに紡ぎ上げた脚本
冒頭、黒味の画面に轟々(ごうごう)とした風の音が響く。画面が明るくなると、眠っているのか、気を失っているのか、埃まみれの女の顔が映し出される。これが本作の主人公のバハールだ。
2014年の8月。イラク北部で、IS(イスラミック・ステート)の襲撃を受けたヤズディ教徒5000人以上が殺害され、少女を含む約6000人の女性が性的奴隷として拉致、虐待される事件が起きた(ISが衰退した現在でも、半数近い女性の安否はわかっていない)。
この『バハールの涙』は、同事件のあとISの占領地から命からがら逃げ出し、銃を手に戦うことになった女性戦闘部隊の3日間を描いた...
執筆陣
【コレミヨ映画館vol.17】『グリンチ』 雪の町で起こる大騒動。『ミニオンズ』の人気アニメーション・スタジオが贈るクリスマス映画の大本命!
映画評論家 久保田明さんが注目する、きらりと光る名作を毎月、公開に合わせてタイムリーに紹介する映画コラム【コレミヨ映画館】の第17回をお送りします。今回取り上げるのは『グリンチ』。アメリカでは、サンタクロースと並ぶ人気者という彼(?)が、クリスマスの最中に、思いもかけない計画を実行します。ひねくれ者の活躍(?)を、とくとご賞味ください。(Stereo Sound ONLINE 編集部)
【PICK UP MOVIE】
『グリンチ』
12月14日 (金) 全国ロードショー!!
休む前に座布団の上でくるくる回り、寝床の形を整える。犬を飼われている方は、愛犬のこんな仕草を何度も見たはずだ。あれ...
執筆陣
【コレミヨ映画館vol.16】『ヘレディタリー/継承』 サウンド・デザインにも注目! とてつもなく怖く、気味が悪いオカルト映画の快作
映画評論家 久保田明さんが注目する、きらりと光る名作を毎月、公開に合わせてタイムリーに紹介する映画コラム【コレミヨ映画館】の第16回をお送りします。今回取り上げるのは『ヘレディタリー/継承』。不穏な空気、不気味な影……。ホラーの王道的手法を駆使した気味の悪い一作。とくとご賞味ください。(Stereo Sound ONLINE 編集部)
【PICK UP MOVIE】
『ヘレディタリー/継承』
11月30日(金) TOHOシネマズ 日比谷ほか全国ロードショー
古くは『悪魔のいけにえ』や『キャリー』『オーメン』。最近のものではニコール・キッドマンの『アザーズ』や不気味少年の侵入劇『聖なる鹿殺...
執筆陣
この秋イチ押しの『ア・ゴースト・ストーリー』は、これまで観たこともない風変りで切ない異色作!【先取りシネマ 第2回】
愛する者と別れる苦しみを独自の視点で切り取る
仏教用語に「哀別離苦」という言葉がある。愛する者と別れる苦しみや悲しみのことだ。
家族や友人、同僚、恩師。生活を共にしたペット。縁の多くはいつしか途絶え、命あるものは必ず息絶える。分かれ道はいくつかあったけれども、人生は一度きり。そこでひとは出会いと別れをくり返してきた。
この秋、指折りの一本といえるんじゃないかな。『A GHOST STORY/ア・ゴースト・ストーリー』は、テキサスの空の下で哀別離苦を考えたたいへん面白く、風変わりで、切ない作品だ。
ケイシー・アフレック&ルーニー・マーラの演技が光る
演出と脚本、編集は、米国で新作の『ザ・オ...
執筆陣
【コレミヨ映画館vol.15】『search/サーチ』 事件は会議室で起きてるんじゃない。ではどこで!? 全篇がPC画面の上で展開するサスペンス・スリラー
映画評論家 久保田明さんが注目する、きらりと光る名作を毎月、公開に合わせてタイムリーに紹介する映画コラム【コレミヨ映画館】の第15回をお送りします。今回取り上げるのは『search/サーチ』。現代生活にもはや不可欠になったデバイス上で起こる事件を、POVの手法を駆使して描いた必見作。とくとご賞味ください。(Stereo Sound ONLINE 編集部)
【PICK UP MOVIE】
『search/サーチ』
10月26日(金)より、TOHOシネマズ日比谷ほかにて全国ロードショー
モキュメンタリー(疑似ドキュメンタリー)の『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』や『パラノーマル・アクティビテ...
執筆陣
【コレミヨ映画館vol.14】『日日是好日』 すばらしい演技と映画美術の融合! 小さな茶室から世界を眺める人生ドラマ
映画評論家 久保田明さんが注目する、きらりと光る名作を毎月、公開に合わせてタイムリーに紹介する映画コラム【コレミヨ映画館】の第14回をお送りします。今回取り上げるのは『日日是好日』。日本の片隅から宇宙を感じられる、美しく芯のある人生ドラマ。とくとご賞味ください。(Stereo Sound ONLINE 編集部)
【PICK UP MOVIE】
『日日是好日』(にちにち これ こうじつ)
10月13日(土)より、シネスイッチ銀座ほかにて全国ロードショー
この作品の撮影期間は昨年の11月20日から12月23日まで。余命宣告を受けたのは今年の春だというから、体調を考えながらの仕事だっただろう。...
執筆陣
【コレミヨ映画館vol.13】『クレイジー・リッチ!』 ハリウッドの潮目が変わる? 全員アジア系なのに大ヒット! 愉快でゴージャスなスーパー・ラブコメ
映画評論家 久保田明さんが注目する、きらりと光る名作を毎月、公開に合わせてタイムリーに紹介する映画コラム【コレミヨ映画館】の第13回をお送りします。今回取り上げるのは『クレイジー・リッチ!』。ユーモア満載で、女子受けもいい、全米でスマッシュ・ヒットした異色作です。とくとご賞味ください。(Stereo Sound ONLINE 編集部)
【PICK UP MOVIE】
『クレイジー・リッチ!』
9月28日(金)より、新宿ピカデリー他 ロードショー
舞台はシンガポール。登場するのは全員がアジア系の俳優。そんな異色のアメリカ映画なのに、蓋を開けたら3週にわたって全米興収1位をキープするスマッシ...