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音を立てたら、即死―『クワイエット・プレイス』は全米特大ヒットの戦慄ホラー【先取りシネマ 第1回】
深い考察で読者を唸らせてきた映画評論家・久保田明さんの人気連載「映画の交叉点」を、今回より「先取りシネマ」に変更。厳選した新作映画を、独自の視点で深堀りします。(Stereo Sound ONLINE 編集部)
会話さえも許されない世界。一体何が起きているのか?
秋。落ち葉が舞い積もる田舎町のスーパーマーケット。ひとけのない店内で、3人の子どもを連れた母親が数少ない商品から日用品や薬を選んでいる。あたりを警戒する父親もいる。
手話で会話をする彼ら5人は、店から出ると一列になり注意深く歩き始める。全員が裸足だ。とにかく音を出さぬよう、目配せをしながら森の小道を進んでゆくのだが……。
一家は...
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【コレミヨ映画館vol.12】『輝ける人生』 イギリスの下町で暮らすおじさん、おばさんの明日への夢。音楽ファンも注目の人情ドラマ
映画評論家 久保田明さんが注目する、きらりと光る名作を、毎月、公開に合わせてタイムリーに紹介する映画コラム【コレミヨ映画館】の第12回をお送りします。今回取り上げるのは『輝ける人生』。人生の機微を伝える小粒な名画に定評のあるイギリス映画ならではの1本とのこと。ご賞味ください。(Stereo Sound ONLINE 編集部)
【PICK UP MOVIE】
『輝ける人生』
8月25日(土)より全国公開
皮肉屋で、プライドが高い。そのくせ周囲に気を遣い、列があると、とりあえず紅茶片手に並んでしまう。遠回しの笑いが好き。
なーんてイメージのあるイギリス人。ソコで生まれる映画や音楽にも楽しさと...
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【コレミヨ映画館vol.11】『ミッション:インポッシブル/フォールアウト』高いし、速いし、危ないし! トム・クルーズが全力で挑む人気アクション・シリーズ第6作!
映画評論家 久保田明さんが注目する、きらりと光る名作を毎月、公開に合わせてタイムリーに紹介する映画コラム【コレミヨ映画館】の第11 回をお送りします。今回取り上げるのは人気シリーズの最新作『ミッション:インポッシブル/フォールアウト』。意外な人物が活躍しているのだとか。とくとご賞味ください。(Stereo Sound ONLINE 編集部)
【PICK UP MOVIE】
『ミッション:インポッシブル/フォールアウト』
8月3日(金)より全国ロードショー
向かいのビルに飛び移ろうとして、右足首を骨折。短いカットだけれど、足を引きずりながらカメラ横を走り抜けるショットがそのまま使用されてい...
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【コレミヨ映画館vol.10】『ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ★アディオス』 あの歌声とリズムが帰ってきた! キューバ音楽の魅力を伝える人気ドキュメンタリーの第2弾
前作から18年、アディオスツアー開幕『ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ★アディオス』
映画評論家 久保田明さんが注目する、きらりと光る名作を毎月、公開に合わせてタイムリーに紹介する映画コラム【コレミヨ映画館】の第10回をお送りします。今回取り上げるのは、伊達男たちの生き様を描いた『ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ★アディオス』。観たら飲みたくなる1作とか。とくとご賞味ください。(Stereo Sound ONLINE 編集部)
【PICK UP MOVIE】
『ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ★アディオス』
7月20日(金)、TOHOシネマズ シャンテほか全国順次公開
世界中にキューバ音...
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映画の交叉点 第39回:『ジュラシック・ワールド/炎の王国』はアノ人も登場。先が読めない驚きの展開で3作目への期待が膨らむ!
『ジュラシック・パーク』直撃世代が監督&脚本に
2015年に公開され、歴代世界興収第5位を記録する特大ヒットを飛ばした『ジュラシック・ワールド』。トリロジー(3部作)となることが決定している新シリーズの続篇『ジュラシック・ワールド/炎の王国』がいよいよ日本上陸する!
前作のコリン・トレボロウ監督はデレク・コノリー(『ジュラシック・ワールド』『キングコング:髑髏島の巨神』)と組んで脚本に回り、演出に抜擢されたのはスマトラ沖大地震に遭遇した一家の運命を描くパニック・ドラマ『インポッシブル』(2012年)や、ダーク・ファンタジー『怪物はささやく』(2016年)で知られるスペイン出身のJ・A・バ...
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【コレミヨ映画館vol.9】『カメラを止めるな!』 2018年、面白い映画を観たいならコレを観ろ! 無名新人監督が放つ超絶シネマ!
映画評論家 久保田明さんが注目する、きらりと光る名作を毎月、公開に合わせてタイムリーに紹介する映画コラム【コレミヨ映画館】の第9回をお送りします。今回取り上げるのは『カメラを止めるな!』。久保田さんをして、今年上半期の邦画ベスト作の双璧と言わしめた作品です。とくとご賞味ください。(Stereo Sound ONLINE 編集部)
【PICK UP MOVIE】
『カメラを止めるな!』
6月23日(土)よりロードショー
新人監督の長篇映画第一作。低予算、役者も新人。もはや手垢が付いた感じのゾンビ・ホラー。どうなの、これ? と思っていたら、座席から転がり落ちるほど面白い! 今年上半期の邦画で...
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【コレミヨ映画館vol.8】『オンリー・ザ・ブレイブ』 森林大火災に立ち向かう民間消防隊の気骨と友情を描く滋養溢れるドラマ!
映画評論家 久保田明さんが注目する、きらりと光る名作を毎月、公開に合わせてタイムリーに紹介する映画コラム【コレミヨ映画館】の第8回をお送りします。今回取り上げるのは、男泣きの名作『オンリー・ザ・ブレイブ』。久保田さんをうならせたオールドファッションテイストも魅力という。とくとご賞味ください。(Stereo Sound ONLINE 編集部)
【PICK UP MOVIE】
『オンリー・ザ・ブレイブ』
6月22日(金)より、全国ロードショー
ニュースで伝えられることも多い、アメリカの大規模な森林火災。セスナ機で上空から消火剤をウワーッとまいてというイメージだけれど、地上ではこんなことをして...
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【コレミヨ映画館vol.7】『ワンダー 君は太陽』 泣ける。爽やか。同時にイロイロ考えられる。初夏の風のような感動作
映画評論家 久保田明さんが注目する、きらりと光る名作を毎月、公開に合わせてタイムリーに紹介する映画コラム【コレミヨ映画館】の第7回をお送りします。今回取り上げるのは、ただの難病映画ではない感動を届けてくれる『ワンダー 君は太陽』。久保田さんは、挿入曲の趣味にヤラれてしまったそう。とくとご賞味ください。(Stereo Sound ONLINE 編集部)
【PICK UP MOVIE】
『ワンダー 君は太陽』
6月15日(金)より、全国ロードショー
顔の骨が充分に発育しない障がい、トリーチャーコリンズ症候群を持って生まれてきた10歳の少年オギー(演じるのは、密室に監禁された母子の物語『ルーム...
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映画の交叉点 第38回:『イカリエ-XB1』 『2001年宇宙の旅』にも影響を与えた!? 幻のSF映画、55年の時を経てついに日本初公開!
1963年製作チェコスロヴァキア産映画の先見性に驚く
中子真治さん編著の労作「超SF映画」(奇想天外社刊、1980年)に小さく写真付きで載っていたので、題名だけは知っていたチェコスロヴァキア産のSF映画『イカリエ-XB1』(1963年)が日本初公開されることになった。
今回上映されるのは、2016年にプラハの国立フィルム・アーカイヴの監修で4Kレストアが行なわれたもので、モノクロ画面の解像度やモノーラル音声の明瞭がすばらしい。ヘンな表現だが、クライテリオン・コレクション発掘、修復の名作ソフトを観ているような気分だった。
この映画が気になっていたのは『イカリエ-XB1』が、ココから5年後に...