執筆陣
都内初のドルビーシネマ専用館丸の内ピカデリーで、『ジョーカー』を最速体験。作品の内面にまで描き出す“絵”と“音”のクォリティに、思わず……
思わず息を呑んだ。
映画の幕切れに3秒間ほどフェイドアウト(暗転)をする場面がある。映画全体の構成を占う主人公アーサー・フレック(ホアキン・フェニックス)の独白へつづく重要なショットなのだが、その暗転で場内が完全に闇に支配されるのだ。
明度が完全に沈み、スクリーンから漆黒という「色」が滲み出ている感覚! 今回の丸の内ピカデリーDolby Cinemaでの鑑賞の前に、他誌の原稿執筆もあり試写(2K上映)を2度観させてもらった。テーマ、演技、デザイン共にすばらしい作品なのだが、改めてドルビーシネマで接すると伝わってくる情報量がそうとう、いや正直に言えばまるでちがうのだ。ドルビービジョンとは何...