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安楽死を望む女性と、その親友が過ごした日々。アルモドバル監督、初の長編英語劇。『ザ・ルーム・ネクスト・ドア』
『オール・アバウト・マイ・マザー』、『トーク・トゥ・ハー』など心に残る作品を多々生み出しているスペインの名匠ペドロ・アルモドバルの話題作、しかも彼にとって初の長編英語劇がついに日本上陸。第81回ベネチア国際映画祭では金獅子賞に輝き、第82回ゴールデングローブ賞主演女優賞のドラマ部門で主演のティルダ・スウィントンがノミネートされたことも記憶に新しい。
ところで英語には“セプテンバー・オブ・マイ・イヤーズ”(わが人生の9月)というフレーズがある。人生そのものを1年間に換算して、すでに4分の3が過ぎてしまった(もう4分の1しか残っていない)という意味だ。この映画の中心となるふたり、マーサとイン...