映画『デッドマンズ・ワイヤー』、異様な緊張感をたたえた3日間。1977年の“実話”を、このSNS時代に問う
冒頭が実にいい雰囲気だ。なんといっても音楽の選択が小気味よい。深い声でじっくりと語るラジオDJがフィーチャーされ、ジャズ・フュージョンの名門“CTIレコード”のレーべル(レコード中央の曲名などが書いてあるところ)が映し出されるあたり、すっかりいい気分にさせられるのは私だけではないはずだ。このままゴキゲンに続けば平和なのだが、これはなんと、以後、延々と繰り広げられる緊迫、スリル、サスペンスへの甘い序章なのであった。
1977年、レースの街として有名な(音楽ファンにはウェス・モンゴメリーの出身地として有名であろう)インディアナポリスで起きた実話を許にしたドラマ映画。ゆえに街並みも、ファッショ...