執筆陣
話題作『エルヴィス』の4Kパッケージが登場。実在感のある映像と、大ホールに響き渡る彼の歌声が存分に味わえ、まさに、当時の高揚を感じられる一枚
1997年、トム・ハンクス演じる悪徳マネージャーのトム・パーカー大佐が、40年以上前に初めて新人歌手のエルヴィス・プレスリーという青年に出会った日のことを回想している。プレスリーは20年前に亡くなり、老いた彼の死も近い。しかしでっぷりと太った大佐が原石の青年プレスリーを見つけたころは空は晴れ渡り、アメリカという国も若く希望に満ちていた。
たとえそれが将来波乱に満ちたものであるとしても。こうして映画『エルヴィス』は幕をあける。
演出は『ムーラン・ルージュ』『華麗なるギャッツビー』のバズ・ラーマン。これまでもグラマラスな手際に定評があった監督だが、エルヴィス・プレスリーの人生とロックン・ロー...