ヘッドホンアンプは、D/Aコンバーター機能を内蔵し、USB DACとして使用できる製品が多い。そのため前出のD/Aコンバーター部門と重複するモデルもあるが、こちらはヘッドホンアンプとしての評価と考えていただきたい。分類価格帯は本体20万円未満、20万円以上の2段階とした
第1位:マイテックデジタル LIBERTY HPA
オープン価格(実勢価格21万4,500円前後)
トロイダルトランスによるアナログ駆動、バランス/アンバランスとも豊富に用意されたヘッドホン端子、そしてTHX AAAテクノロジーにより、音の滲みの少なさが大きな特徴。ベンチマークLA4に近いサウンドを約半値で実現していることは特筆すべき。この価格帯のヘッドホンアンプのリファレンスとなる素晴らしい仕上がりに舌を巻いた。(土方)
第2位:コード Mojo 2
¥79,980 税込
人気の高いD/Aコンバーターの後継モデルで、新開発の「UHD DSP」を搭載。音質劣化のないイコライザー機能をはじめ、スピーカー再生に近い音を再現するクロスフィード機能など、さまざまな機能が盛り込まれた。クリアーな音はさらに上質になり、低音のエネルギー感も向上。同社のストリーミング用モジュールpolyとの組合せも可能だ。(鳥居)
第3位:フィーオ K9 Pro ESS
オープン価格(実勢価格12万5,950円前後)
1基あたり8ch分のDAC回路を備え、ESSテクノロジー製ES9038PROを左右チャンネルに独立して配置するという贅沢な回路構成が特徴的なUSB DAC内蔵のヘッドホンアンプだ。ヘッドホン出力の他、XLR、RCA出力を備え、プリアンプとしても活用できる。品位の高さを感じさせるしなやかな聴かせ方だが、音の芯を明確にとらえる、響きも豊かだ。(藤原)
第4位:ティアック UD-505-X
¥173,800 税込
ティアック渾身のDAC/ヘッドホンアンプ。A4サイズの小型シャーシは、無骨で迫力のあるデザインで、各パーツのビルドクォリティも高い。デュアルモノーラル構成を採用し、DACチップES9038Q2Mを左右チャンネルにそれぞれ1基搭載する。ダイナミックレンジ/周波数レンジが広大で、分解能に優れたサウンドが印象的だ。(土方)
第4位:オーディオテクニカ AT-BHA100
オープン価格(実勢価格13万2,000円前後)
真空管とパワートランジスターのハイブリッド型アンプ。左右チャンネルとバランスのホット/コールドの計4つの独立アンプ回路構成という贅沢な仕様だ。天面の放熱用スリットからプリ段の真空管の灯がほんのり見える。立体感に富んだ繊細かつしなやかなサウンド。S/Nもいい。(小原)
第4位:バーソンオーディオ Conductor 3X Reference
オープン価格(実勢価格16万9,980円前後)
虚飾を排したシンプルなパネルフェイスが印象的だったバーソンオーディオだが、本機ではその印象をガラッと変えてきた。前面にディスプレイを備えて操作性を洗練させつつ、最新フォーマットに則したUSB DAC回路を内蔵。それでもアンプ回路は純Aクラスにこだわるなど、同社らしさは温存。ドライブ力は相変わらず圧倒的。(小原)
第4位:イヤーメン TR-Amp
オープン価格(実勢価格4万1,800円前後)
ハイレゾ音源(PCM 384kHz/32ビット、DSD 11.2MHzDoP)、MQA再生までサポートした本格派USB DAC。さらにスイッチの切替えで、ヘッドホンアンプ、プリアンプとしても使える多機能モデルで、バッテリーで駆動する。とにかく躍動感に富んだ、鮮度の高いサウンドに驚かされる。特に微小信号の再現性が豊かで、その場の気配、空気感まで鮮明に描き出す。(藤原)
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