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アリ・アスター監督が「ヤン・シュヴァンクマイエルとクエイ兄弟の後継者」と称賛するチリ産コンビの、超絶力作『オオカミの家』
要注目のストップモーション・アニメ作品が8月19日から渋谷シアター・イメージフォーラムほか全国順次ロードショーされる。クリストバル・レオンとホアキン・コシーニャのコンビによる初の長編映画『オオカミの家』だ。
“レオン&コシーニャ”は、ここで監督のほかに脚本、美術、撮影、編集も務め、作品の大部分を二人で完成させたという。ピノチェト軍事政権下のチリに実在したコミューン“コロニア・ディグニダ”(ドイツ系移民を中心とした入植地で、元ナチス党員らが設立)にインスパイアされた作品――それだけで一筋縄ではいかなさが漂ってくるではないか。
わけあって集落から脱走した少女“マリア”が主人公だが、彼女がいか...