その「事故」は本当に事故なのか? 事故の裏で“殺しの設計者”が暗躍する緊迫のクライム・サスペンス。『プロット 殺人設計者』
「不慮の事故死」が、実は当人の知らぬ存ぜぬところで徹底的に考えられた末に実行された「計画殺人」だとしたら? 1秒ずれていたとしたら、もし天候が違っていたら、助かっていたかもしれないと考えたくなるような「偶然が重なったうえで起きたような不幸」が、犯人たちの徹底的な計算のもとにつくりだされた「殺人」だとしたら?
恐怖である。その恐怖が、この映画を覆う。主人公は計画殺人犯・ヨンイル。クールな頭脳の持ち主で無駄のない動きをする。いろんな「不慮の事故死」をプロデュースしてきて、当然ながらそれはバレず、だが殺害現場には基本的にしっかりといる。感情の起伏を抑えた表情の中に、他人の死など俺が操れば自由自...