執筆陣
修羅場のあとにやってくる「ほんわか感」。母の誕生日に、三姉妹が繰り広げる物語。『お母さんが一緒』
江口のりこ、内田慈、古川琴音を三姉妹にキャスティングするという発想に唸り、どこがどうなっていくのか先の読めない展開にハラハラさせられ、物語の“白一点”とばかりに強い存在感を放つ三女の恋人に「この男はなんなんだ?」と疑問が湧いてきて……。予想を超えたアクション・シーン(といっていいだろう)も含みながら、なぜか、観終わったあとはほんわかした気分にも包まれてしまうという、なんともユニークな作品だ。
原作は、ペヤンヌマキが2015年に発表した同名の舞台であるという。それを橋口亮輔監督(キネマ旬報ベスト・テン日本映画第1位など数多くの栄誉に輝く『恋人たち』から、9年ぶりの長編作品)が脚色した。長女...