パナソニックは自社ブースで、プロトタイプながら、液晶デュアルパネルを用いたマスター・モニター「MEGACON」と、透明な有機ELテレビ「TRANSPARENT OLED PROTOTYPE」を参考出品していた。

 「MEGACON」は55インチの4K液晶テレビだ。既存(他メーカー)のマスター・モニターはほとんどが30インチ強であり、ハリウッドの現場などから、それ以上のサイズのものという希求があり、新たなる「マスター」を目指して製品化を果たしたという(現在、家庭にあるテレビ・サイズのデフォルトを欲したということなのだろう)。

 有機ELのマスターモニターでは、明るいシーンになるとピーク輝度が落ちる傾向にあるが、「MEGACON」ではこれを避けて、忠実な色再現を実現できる。IPS液晶パネルを二枚使い、動作をシンクロさせるという構造で、その実現には苦労を強いられたというが、最終的には視野角も確保できているそうだ。

 100万:1のコントラスト、輝度は1,000nits、黒を基調とする暗部のコントラストにも目を見張るものがあった。そしてもちろん、これらの技術が民生機に活かされるであろうことは言うまでもない。

画像: パナソニックブースでは、液晶デュアルパネルを用いたマスター・モニター「MEGACON」や透明な有機ELテレビ「TRANSPARENT OLED PROTOTYPE」が話題【御法川裕三のIFA2019散策 その4】

 一方の透明ディスプレイも面白い。ベゼル部は木製で、スイスの家具メーカーVitraとの共同開発である(住宅メーカー、パナソニック・ホームズがあったからこそのコラボレーション)。黒い物体=テレビの威圧感を厭うユーザーもおり、消灯時に透明になると違和感はなし、というか、窓枠のよう。リビングルームにおけるテレビの新しい提案である。

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