TVS REGZAから、2025年夏の新ラインナップが発表された。4K Mini LED液晶テレビ6モデル、有機ELテレビ4モデルというラインナップだ。それぞれの型番と市場想定価格(税込)、発売日は以下の通り。
●4K Mini LED液晶レグザ
85Z875R 市場想定価格¥660,000前後(7月4日発売)
75Z875R 市場想定価格¥506,000前後(7月4日発売)
65Z875R 市場想定価格¥385,000前後(7月4日発売)
55Z875R 市場想定価格¥308,000前後(7月4日発売)
50Z870R 市場想定価格¥242,000前後(7月4日発売)
43Z870R 市場想定価格¥231,000前後(7月18日発売)

「Z875R」「Z870R」のラインナップ
●4K有機ELレグザ
77X8900R 市場想定価格¥803,000前後(7月25日発売)
65X8900R 市場想定価格¥462,000前後(7月25日発売)
55X8900R 市場想定価格¥352,000前後(7月25日発売)
48X8900R 市場想定価格¥286,000前後(7月25日発売)

「X8900R」シリーズ
同社は今年4月に「レグザインテリジェンス」を搭載した2025年春モデルを発表、市場に投入している。そこで発表された「X9900R」「Z970R」シリーズはそれぞれ有機EL、Mini LED液晶のフラッグシップで、今回の製品群はそのエッセンスを受け継いだ準フラッグシップという位置づけだ。
説明会に登壇したTVS REGZA株式会社 取締役副社長 石橋泰博さんは、「4月にご紹介できなかった、ハイエンドシリーズをやっと皆さんにご紹介できる運びとなりました。4K Mini LED液晶レグザの『Z875R』『Z870R』は、2025年で弊社がもっとも力を入れていると言っても過言ではないくらい重要なモデルとなっております。4K有機ELレグザの『X8900R』シリーズにはより大画面を楽しんでいただける77型を追加し、43/55/65型を含めた4サイズを展開してまいります。これで2025年の春夏レグザのフルライナップが完成いたしました。すべてにレグザインテリジェンスを搭載しています」と新製品の狙いを語ってくれた。
続いてレグザブランド統括マネージャーの本村裕史さんから各モデルの技術について紹介が行われた。石橋さんが “もっとも力を入れている” と語ったMini LED液晶モデルは、新開発のバックライトモジュールにより従来比約1.2倍の高輝度を実現している。同時にバックライトのエリア分割数も約1.5倍に細分化されたそうだ。Z875Rには広色域量子ドットシートとワイドアングルシートも組み合わせられているが、これはZ8シリーズでは初めてとのことだ。

映像エンジンは、上位モデルのZ875Rが「レグザエンジンZRα」で、弟シリーズのZ870Rは「レグザエンジンZR」を搭載する。なおMini LEDバックライトを搭載した50型と43型テレビは初登場で、その意味ではZ870Rシリーズも貴重な存在となる。
有機ELテレビのX8900Rシリーズの65/55型は、2025年の最新世代有機ELパネル(4スタックではない)を搭載。こちらも輝度が従来モデルから約1.3倍にアップ、ARコートの採用により外光の映り込みを約3割低減したそうだ。VRR144Hz信号の再生も可能(いずれも48型を除く)。

再生している映像の種類に応じて自動的に最適な画質に調整してくれる「AIシーン高画質PRO」は夜景/花火/星空の3つを搭載(Z875RとX8900R)。地デジなどの映像を高品位な4Kに変換する「AI超解像」は全シリーズに採用された。
内蔵スピーカーは全モデルとも本体上部にトップスピーカーを備え、ドルビーアトモスの再生が可能。Z875RとZ870Rは2ウェイのフロントスピーカーを含めた6.1ch構成、X8900Rは77インチモデルで8.1ch構成を採用している。

「85Z875R」に搭載されたスピーカーシステム。フロントスピーカーは2ウェイで、トップスピーカーはフルレンジユニット。なお、本機のフロントL/Rはネットワーク内蔵式だが、有機ELの「X8900R」シリーズは同じく2ウェイスピーカーをマルチアンプで駆動している
生成AIを生かしたレグザインテリジェンスでは、あいまい検索が可能な「レグザAIボイスナビゲーター」が、今夏のソフトウェアアップデートで使用可能になる予定だ。再生している音声について音源分離を行い、セリフや背景音のレベルを別々に調整する「レグザAI快適リスニング」も対応済み。
最後に本村さんは、「レグザでは、“有機もMini LEDも本気” をアピールしてきました。一方で昨今のテレビ市場は変化しており、店頭での買い替えの際にMini LED液晶テレビを選ぶ方が増えてきています。そこで弊社では2025年モデルとして有機ELテレビが2ライン、Mini LED液晶テレビ3ラインをリリースしました。その結果、通常のLEDバックライトタイプは倍速液晶のZ6シリーズだけになりました。つまり液晶テレビでは、もはやMini LEDが当たり前ということです。レグザは市場のニーズに合わせて、本格的なMini LED時代をリードしていきます」と力強く語っていた。
