ドイツのヘッドホンメーカーの話題の新製品は、意外にも音が空中に放出されるサウンドバー、それも立体音響の「3Dサウンドバー」だ。視聴したが、サウンドバーなのに、立体的に音場が形成され、方向性・音場密度も予想外に素晴らしいではないか。

 名称は「AMBEO Soundbar」。AMBEOはゼンハイザー独自の「3D技術プログラム」だ。再生環境だけでなく、録音、伝送、再生の各分野で独自技術を展開するのがAMBEO。3Dサウンドバーはその一環である。

 ドイツの研究機関「フラウンフォファー」と共同開発した3D仮想化技術を搭載。13のドライバーユニットがビームフォーミングにて、360度に音を発する。チャンネルは5.1.4。ドルビーアトモス、DTS:X、ヨーロッパ放送規格のMPEG-Hに対応(Auro-3Dは非対応)し、2ch、5.1ch入力をイマーシブサラウンドにアップミックスする。

画像: 「AMBEO Soundbar」

「AMBEO Soundbar」

 サブウーファーなしで30Hzまで再生可能。座る位置にマイクを置き、遅延、反射の状況を検証して最適なトーンカーブを生成するルームキャリブレーション機能も搭載した。

 ゼンハイザーブースで体験したが、サウンドバー1本から発せられているとは、俄に信じがたいような高密度な立体音響ではないか。MPEG-H信号のサッカー中継では、アナウンサーはきちんと前方中央に定位し、観客の歓声が左上、右上に拡がる。

 ドルビーアトモスのポップ歌手のライブでは、歌声は見事にセンターから発せられ、アンビエントは垂直方向に拡大する。アクション映画では、オブジェクトの移動感がダイナミックに再生されていた。

 価格は2500ユーロ以上、2019年初頭にヨーロッパで発売予定。ぜひ日本での展開を期待したい。

画像: 【麻倉怜士のIFAリポート 2018】その08
ゼンハイザー、初のイマーシブサラウンドバー「AMBEO Soundbar」をIFAで発表
画像: ルームキャリブレーション機能の説明

ルームキャリブレーション機能の説明

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