映画『遥かな町へ』、中年男が中学時代へタイムスリップ! 楽しさとペーソスを併せ持つ“大人の青春物語”
これは面白い。感情移入できない中年日本人など、いないのではないか。「こうなってしまった場合、自分だったらどう感じるだろう。どう行動するだろう」と、見終えた後も想像の翼を広げることができる。何百年も前の遠い外国の物語だと、こうはいかない。
鳥取県出身の漫画家、谷口ジローが1998年に発表した同名漫画が原作。よって作品上の「現在」は1998年となる。主人公は建築デザイナーの中原博史(48歳)。妻や二人の娘と、まあ円満な家庭生活を送っている。が、ふとしたきっかけで彼は1963年の時空、つまり14歳の頃に舞い戻ってしまう。見かけも声も少年、だが中身は48歳のまま。1998年の時点では「懐かしい風...