執筆陣
あのSXSWイベントでも反響を呼んだ一作。ある種の「リアル」をつきつけてくる体感型クライム・スリラー『ソフト/クワイエット』
自分がどの人種に生まれたか、さらにいえば手の甲と手のひらが同じ色に生まれついたか否かで、感じ方は大きく変わるかもしれない。観ていて私はおじけづいた。だがこれがアジアの一国である日本で公開されることは、意義のあることではあると思うし、このようなむごい事柄も世界のどこかに現実として存在する。
ブラジルと米国の2つの国籍を有するベス・デ・アラウージョ監督・脚本の体感型クライム・スリラー『ソフト/クワイエット』が5月19日からヒューマントラスト渋谷、新宿武蔵野館ほか全国順次公開される。
主人公は、とある田舎町の幼稚園教師のエミリー。白人たちにとっては「やさしい先生」なのだろうが、簡単に言えば有色...