製作・脚本:リュック・ベッソン。台北を舞台とするスリル&アクションいっぱいの一作。『ドライブ・クレイジー タイペイ・ミッション』
「自分がアジア人であることを消し去って、西洋と同化していきたい」と考えているに違いない(いくらがんばったところで「名誉白人」扱いがオチだろうが)アジア人夫妻の、なんともキザな姿が最初に飛び込んでくる。子供のレイモンドもお坊ちゃまらしさ丸出しで、やはり英語でしゃべるが、どうやらこの男女の間で生を受けたわけではないようだ。夫は、クワンという名の億万長者。麻薬の密売で富を得ている。妻のジョーイとの関係は恋心や信頼よりも、利害関係がまさっている感じ。そして先に触れたレイモンドは、このジョーイの息子だ。この息子、年齢の割に人間関係の微妙な綾のようなものも知っており、ようするに子供らしくない。そのシ...