スマートホンは、いまや世代、性別、地域の垣根を越えて広く浸透し、コミュニケーションツールとしてのみならず、日々の生活に欠かせないキーデバイスになっています。その傑出した能力は、当然ながら音楽再生の分野でも遺憾なく発揮されています。
ここでは、5月に小社から発行したムック「かんたん、わかりやすい スマホで始めるオーディオ&ネット動画再生読本」の中から、スマホを音楽の再生機として、ハイレゾ音源の醍醐味を体験するための知識、ノウハウ、システムづくりのあり方などを紹介した記事を、順次掲載していきます(全36回を予定)。
今回は、音楽ストリーミングサービスの「LINE MUSIC(ラインミュージック)」をご紹介します。
「かんたん、わかりやすい スマホで始めるオーディオ&ネット動画再生読本」はこちらからご購入いただけます。
LINE MUSIC
ラインミュージック
左はiPhoneのLINE MUSICアプリの「ホーム」画面。トップの「今日のおすすめ」に表示されているのは、無料/有料プランにかかわらずLINEの着信音と呼出音を月1回のペースで設定できることを告知するもの。最下部の中央のアイコンを押すと「動画」の一覧を見ることができる。動画に力を入れているLINE MUSICならではのよく練られたユーザーインターフェイスで使いやすく、最新の動画が次々と表示される。最下部の左から2番目にあるカップのアイコンは「ランキング」。各音楽ジャンルのランキングやLINEの友だちのお気に入りを表示する「フレンズチョイス」なども用意される
動画やSNS連携への注力がユーザーに好評
無料メッセージアプリとして国内を中心に幅広く利用されているLINEが展開するさまざまな有料サービスのうち、同社が特に力を入れて取り組んでいるサービスのひとつがLINE MUSIC。
アプリの操作性などは他の大手音楽サブスクと比べても物足りないと感じる部分がほとんどなく、そのうえでJ-POPやK-POPをはじめとする多彩なジャンルの楽曲の音楽ビデオなどを豊富に配信しているのが特徴だ。
LINEそのもののユーザーの多さや9000万曲以上という楽曲の豊富さも手伝って、国内ではここ数年、若い世代のスマホユーザーを中心に着々と有料会員数を伸ばしている。LINEとの連携が充実しているため、SNSでの楽曲シェアがスムーズに行なえるほか、プロフィール画面のBGMや「LINE着うた」に楽曲を設定することもできる。LINEアカウントを持つ人なら誰でも無料プランの「フリー」を利用することができるが、音声も動画も30秒のみの再生になるなどの機能制限があるので、用意されたサービスを万全に享受したいなら有料の「プレミアム」を選びたい。
2020年からスタートしたカラオケ機能もユーザーに好評で、「見る」「聴く」「歌う」の3方向に目配せが行き届いている。国内発の音楽サブスクとしてはもっとも充実したサービス内容で、今後の動向にも注目が集まる。